皆さん、こんにちは。てならい堂スタッフのリムです。

私が知らない間におうちの庭に椿の花が咲いていました。寒いけれど外でじっとその花をみました。自然っていいな〜と思いながら、来年はもっと庭をきれいにして、いろいろ育ててみよう!と思いました。皆さんは何か育てたりしていますか?

毎月第二週目の火曜日には和裁の基礎、運針の教室を小店で開いてます。今日は12月の教室の様子をお届けします。

運針は文字通り、針を運んで真っ直ぐに縫う日本の伝統的な裁縫技術ですね。洋裁とは違ってだいたい真っ直ぐ縫うことと、ほどきやすく縫うのがポイントです。昔の人はボロボロになって使わなくなると、またその形を変えながら使い続けてきました。糸を全部ほどいて縫い直して他のハギレとつなぎ合わせて他の用途として使ったそうです。和裁という技術を通じてみえる、昔の人たちの知恵に感心してしまいます。すごいですよね。

このすごい技術を身につけるためには地味で地道な鍛錬が必要なのですが、てならい堂の和裁教室ではプロの仕立て屋、ツヅクキモノさんから技を伝授してもらっています。

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運針教室では、始めに針と糸の選び方や指の使い方、針の運び方をならい、最後には簡単なふきんを作ります。今回ご参加いただいた方は生まれてから長い時間海外に住んでいらして、「裁縫の経験はあまりなかったけれど、少しずつでも自分で直してみたい!」とおっしゃっていました。ならい速度がとても早くて、縫い目がきれいに続きました。

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練習用に白い布を使い、針の持ち方や指の使い方が安定してきたら、次は本番の布でふきんを作ります!白い布で糸の色を変えながら縫うととても可愛いですが、柄のある生地に運針をすると見た目も雰囲気もだいぶ変わるので、両方とも味わっていただきます!

ふきん作りには、てぬぐいのワークショップで毎月ご一緒している「にじゆら」さんのてぬぐいを使っています。このにじゆらさん、@日本の素晴らしい染め技法や職人技術を後世にもつなげるために、まずは多くの人々にてぬぐいに触れてもらう機会を」ということで、“注染育プロジェクト”という取り組みをされています。今回の運針教室で用いるてぬぐいも、このプロジェクトによりご提供いただいています。にじゆらさんの可愛い手ぬぐいの上に、自分でチクチクと一針ずつ縫い進めつつ、ワークショップが終わったときには、運針の技術と、愛着あるふきんが手に入ります。 img_7594

ある程度縫い目が安定してきたので、次は仕上げのところも学んでいただきます。和裁はほどきやすく縫うと同時に、裏も美しく処理することが大事なポイントなのです。三つ折りに折りこみ、見えるか見えないかぐらいで縫っていきます。最後に端の始末の仕方まで学んだらひとまず完成です!
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今回選んでいただいた、蓮のある池の姿が描かれている生地ですね!皆さん、布の種類が多いために結構迷われるのですが、今回は選択がとても早かったです 笑。生地に使われている色に合わせて糸も選んでいただいて、とても素敵なふきんになりそうです!ぜひ完成まで頑張ってくださいね。
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次回の運針教室は1月12日に開催予定です。ご興味のある方はぜひ!詳しくはこちらで。

では参加者の皆さん、ツヅクキモノの林さん、ありがとうございました!ではまた来月にお会いしましょう。