こんにちは。てならい堂スタッフの村上です。
てならい堂では6月12日に「老舗帽子店の職人と一緒につくる、自分好みの麦わらぼうし」のワークショップを開催いたしました。

てならい堂スタッフになって早1年。麦わら帽子ってどうやって作っているの?と実は前々から気になっていたワークショップ。去年は中止になってしまったこともあり、今回は特にワクワクしていました。

一時間程電車に揺られ、埼玉県の春日部市のせんげん代の駅からバスに乗り「田中帽子店」の工房に向かいます。畑や綺麗なお庭を眺めながら歩いていると、だんだんと青い帽子屋さんが見えてきました。

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田中帽子店は創業明治13年。今年でなんと141才!もともとは農業をやっており、創業時は藁を編んだ麦わら帽子の材料をドイツに輸出していたそう。その後ドイツから帽子用ミシンを輸入し、日本で麦わら帽子作りを始めました。青が素敵なこのお店は、昨年オープンした田中帽子店の工房直売店です。麦わら帽子が沢山並んでいて、ワークショップの開始前なのに思わず試着タイム。笑 かわいい帽子ってすぐかぶってみたくなっちゃいます。笑 この日は日差しが強くまさに麦わら帽子日和でした。

ワークショップが始まり、工房に移動します。田中帽子店の六代目の田中社長に麦わら帽子をつくる流れの説明をしてもらいながら工房の奥へと進んでいきます。田中社長はテレビやラジオの取材も最近はよくうけているらしく、とってもお話が面白くて上手。工房の中は帽子に溢れていて、どこを見ても帽子が目に入ります。まるで帽子の国に迷い込んだよう。

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まずは帽子用足踏みミシンを使って、円状に麦わら帽子を縫っていく「帽体縫い」を教わります。先生のお手本はリズムが一定でみるみるうちに帽子が大きくなっていきます。麦わら帽子ってこんな風にできていたんですね。帽子の横に置いてあるのは丸い形のものは木型です。職人さんは木型の形を見ただけでそれと同じ帽子が作れるそうです。木型をそって縫っていくのかと思えば、横に置いて見ながら同じサイズの帽子を作っていてびっくり。作った後に木型に帽子がすっぽりとはまっていました。

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お手本を見せてもらった後は早速練習に入っていきます。ゆっくり同じテンポで縫えるように足の力を調節します。足も手も使うし、「難しい!」と参加者の皆さん。絶妙な力の入れ方がとっても難しそう!練習を繰り返すにつれ、皆さんコツをつかんでいました。練習を一通り終えたら早速帽子作りです。帽子の円周にそって、藁を縫っていきます。

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帽子の形ができたあとは、麦わら帽子に命を吹き込む作業とも言われる「型入れ」です。型に帽子をはめこみ、釜のように火をつけると、上にについている水風船が膨らみ水圧プレスされます。これで帽子の形がしっかりとつきます。大きな機械で火も使っているのでドキドキしました。作りたい帽子の形によってはアイロンをかけて形成します。

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次の作業は「髭切」です。麦わら帽子をかぶった時にトゲトゲしないように丁寧に、出ている藁を切っていきます。ひとつひとつ髭切まで丁寧に行なっているのは田中帽子店の特徴でもあります。地道な作業ですが、みんなでおしゃべりしながら楽しく行いました。「もういいですか?」と六代目にチェックしてもらうと「まだまだです!」なんて場面も笑。これから髭切されていない帽子を買ったら、自分で髭切できるね!なんて話も盛り上がりました。

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終わったあとはリボンを選んで、あとの仕上げを田中帽子屋さんに頼みます。今まで麦わら帽子がどんな風に作られているかあまり想像したことがなかったのですが、田中帽子店にきたら今まで以上にもっと大好きになりました。皆さんきっと素敵な帽子が出来上がってるんだろうな〜と想像しています。参加者の皆さん、是非またてならい堂のワークショップに麦わら帽子をかぶって参加して下さいね!

そして今回先生もして下さった田中帽子店の四代目である会長。六代目田中社長のお祖父様ですね。一言一言から会長の帽子への想いと真剣さを感じました。141年間もの間、田中帽子店では職人さんたちが代々麦わら帽子を丁寧に作り続けてきたことを思うと、その歴史に圧倒されます。

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最近はジメジメとした日が続いていますが、梅雨が開けたら麦わら帽子の季節がやってきます。実は東京の夏はかなり苦手なのですが笑、麦わら帽子を思うとワクワクします。

参加者の皆さん、田中帽子店の皆さま、ありがとうございました。