murakami4

(c)すず2013

伝統産業女優による職人インタビュー始めます。

てならい堂は伝統産業女優 村上真希さんと知り合いました。

伝統産業女優とは、手仕事の魅力を伝えるために、職人や町工場や伝統産業と、メディアやエンタメ業界との架け橋として活動している日本で唯一の女優さん。 

「とにかく職人さんが好きで、彼らの物語を伝えたい。」と話す彼女に連載をお願いすることにしました。

村上真希と芝居とものづくり。

伝統産業女優ですから、本職は女優さんです。

伝統産業女優ですから、本職は女優さんです。
(c)ねぼけ2015

物心ついた頃から自然にお芝居をしていたという村上さん。 

けれど小学校から続けていた演劇部は中2の頃に辞めてしまったそうです。

学校を出てパティシエを志していた彼女が再び、芝居の道に近づいたのは、19の時にモデルのスカウトを受けてから。

モントリオール国際映画祭にて。惜しくも受賞逃す。

モントリオール国際映画祭にて。惜しくも受賞逃す。

村上さんはかつて自分がやっていた芝居と、テレビや映画で見る芝居が同じものだと思っていなかったそうです。

身近にありすぎるものって案外そういうものなのかもしれません。

そんな訳でモデルの道に入って、TVやCMでちょっとした芝居をすることがあっても、自分が幼い頃にやっていた芝居とはなかなかつながらなかったそうです。

そんな村上さんの変化のきっかけはオーディションでした。

ある時期、オーディションでいつも一緒になり、最後のふたりに残り、そして必ず負けてしまう相手がいたそうです。

腑に落ちない村上さんは、ある日彼女のオーディションを壁に耳を当てて、聞いてみました。

すると、壁越しでも分かるくらい、彼女がいいお芝居をしていたそうです。

芝居の大切さに気付いた村上さんは、それから養成所に通い直し、芝居を一から学び直したのでした。

そうこうするうちに、お洋服を奇麗にかっこ良く見せるモデルのお仕事よりも、人間臭さを表現する役者の仕事の魅力に取り付かれる様になりました。

「見てくれのかっこよさではなく、泥臭い表現ができる芝居が好き。

鼻水垂らしたり、はーはー言って鼻が膨らんじゃったり、とか。

理想は、それを芝居だと意識せずにやっていた子どもの頃の様に演じたい。

私にとって、芝居は職業というより生きることそのもの。

いつも全身全霊で打ち込んでしまうので、プライベートとの境目もごっちゃになっちゃって、本当に楽じゃないですけど。笑」

そして、日本中の大好きなものづくりの現場に飛び込んでいきます。

そして、日本中の大好きなものづくりの現場に飛び込んでいきます。

「格好悪いところ丸出しでも、けれどそのくらい夢中になって、泥臭く生きている人が好きなんです。

思い返すと、父が造形作家でいつも家の庭で石灰まみれになって作業していて。

近所のスーツのお父さんよりも、汚い格好で作業している父をカッコいいって思っていました。

そんな父を見てきたからこそ、爪の間を泥まみれにして仕事をしている職人さんの手に、仕事に、そして人間そのものに惹かれてしまうんだと思います。」

ミッション:つくり手のど真ん中を聞き出してきて下さい。

彼女が「伝統産業女優」の看板を掲げるきっかけとなった富山県高岡の職人を描いた映画『すず』。(c)すず2013

彼女が「伝統産業女優」の看板を掲げるきっかけとなった富山県高岡の職人を描いた映画『すず』。(c)すず2013

てならい堂は「理由のある仕事をしている人」が好きです。

「自分の仕事に、自分がやる理由を見いだした人」と言い換えてもいいです。

たまたま家業だったからという人もいるかもしれません。

けれど、そうした偶然を受け止めたとき、それは立派な理由になります。

そして自分がその仕事をやる理由を持っているからこそ、爪の間を真っ黒にして夢中で仕事に取り組み、その人にしかできない仕事をしてくれるのではないかと思っています。

職人を始め、日本のモノづくりに携わる人達が、なぜ、何を考えてその仕事に取り組んでいるのか。

職人の爪の間に蓄積された泥や粉、その根っこ、ど真ん中を聞き出すーーー つくり手の家に生まれ、自らも「芝居」というモノづくりに携わる「伝統産業女優」に、その「聞き手」の仕事を託しました。

題して、『伝統産業女優 村上真希の「職人の爪のあいだ」』。

彼女にしか聞き出せない、職人のストーリーにどうぞご期待下さい。

murakami1

全国のモノづくり体験レポートお待ちしております。第一弾は彼女ゆかりの富山は「高岡」からスタート!

村上真希からご挨拶

初めまして!

職人・町工場・伝統工芸品・手しごと・ものづくりをこよなく愛する【日本伝統産業女優】の村上真希と申します。

この度「にっぽん てならい堂」さんにて産地に職人さんに会いに行く!企画を連載をさせていただく事になりまして、今回はご挨拶を兼ねました自己紹介させていただきます♡

私は、幼少時代からものづくりの環境で育ち、日本の伝統工芸品並びに職人さん、町工場、ものづくりや地場産業の活動に常々心奪われ、何か私にしか出来ない地域活性化のお力になれることはないだろうか…と、【日本伝統産業女優】として活動しはじめました!

言うなれば、ただの工場(こうば)、職人さん、手しごとにぞっこんなオタクです…。笑

趣味は、

○全国の町工場・工房巡り。

○職人さんのお話をお聞きしに訪ねる旅

◯職人さんと産地のお酒を一緒に呑むこと

○ものづくりのワークショップ参加

等々、とにかくものづくりが大好きなのです!

職人さんや、つくりてさんはわたしの中では、芸能人やアイドルのような存在で、憧れの皆さんなんです!

そんな、“職人さん、つくりてさんのファンを全国に増やすコト”が私の願いです!

『みんなでなろう!ものづくりオタク!!!』をモットーにこの業界を盛り上げて行けたらとおもってます♡

因みに…【日本伝統産業女優】と名乗るからには、本業は【女優】です。

地場産業や地域活性に関わる映画や映像に率先して出演し活動拠点を日本全国へ拡大させ中でございます!

とにかく、ものづくりに対して余念の無い熱い思いで、今後日本全国の産地へ取材へ自ら出向き、職人さんの生の声、そこで生まれたリアルな物語、そして産地や地域の声、そしてそして何よりもその土地の“魅力”を皆様にお届けして行きたいと思っております!!

どうぞよろしくお願いいたします!!

職人さん・手しごと・ものづくりLOVE♡

村上真希

murakami3

村上真希さんDiscography

●2010 映画『シーソー seesaw』主演
http://www.seesaw-movie.jp
監督:完山京洪
*ウィーン国際映画祭、ハワイ国際映画祭 他、世界10ヶ国の映画祭に招待

●2010 短編映画『寝てくれる女』主演
http://www.kiichiro-nakamura.com/#!motion-reel/cee5
監督:中村貴一朗

●2013 富山県高岡 伝統産業青年会40周年記念作品 映画『すず』主演
http://suzu-takaoka.com
監督:菱川勢一
*ショートショートフィルムフィスティバル 旅もじゃノミネート
*『すずのつくりかた』http://youtu.be/1REQmj86IgE

●2015 福井県鯖江市制作 映画『恋の手本』主演
予告編:http://youtu.be/aipA8bY8yrM
*近松文学賞2013 受賞
*2015 福井映画祭 特別上映

●2015 宮崎県児湯郡 新富町観光協会協力 映画『ねぼけ』主演
予告編:http://youtu.be/14dR8CNSACM
監督:壱岐紀仁 
*第39回モントリオール世界映画祭ノミネート

●2016 映画『ちぎれん雲』ヒロイン
http://www.hajime-ch.com/chigirengumo/index.html
監督:奥本はじめ
*奈良県ビジターズビューロー協力
*2016年3月クランクイン

●連載:「東京国際映画祭 村上真希の “気分だけでも赤提灯” 対談」in Entertainment Station

・『さようなら』深田晃司監督 
《Part.1》http://entertainmentstation.jp/10833/
《Part.2》http://entertainmentstation.jp/10993/

・『スプリング・ハズ・カム』吉野竜平監督
《Part.1》http://entertainmentstation.jp/9733/

・ 『走れ、絶望に追いつかれない速さで』中川龍太郎監督 
《Part.1》http://entertainmentstation.jp/10263
《Part.2》http://entertainmentstation.jp/10415
《Part.3》http://entertainmentstation.jp/10451/

●インタビュー記事:灯台もと暮らし
「《かぐや姫の胸の内》職人の瞳に恋してる – 伝統産業女優 村上真希 」
http://motokurashi.com/the-bamboo-princess-maki/20150508