【てならい後記】わらで作るしめ飾りのオンラインワークショップ
みなさん、あけましておめでとうございます!てならい堂スタッフのリムです。本年もよろしくお願いいたします!
町中を歩いていると年末から年明けにわたってよく目にするのが「しめ飾り」です。このしめ飾りの由来といえば、その年の神様である年神さまをお迎えして感謝をし、また一年間守ってもらう、それがお正月の信仰だそうです。
そしてこのしめ縄作りは庶民の信仰で、昔は皆自分で作って飾ったと言われます。今の時代は買う人も多いかもしれませんが、今回皆さんと集まって「しめ飾り」を作ってみましたので、その様子をご紹介します。
今回は工房ストローの高橋さんに藁で作るしめ飾りについて教えていただきました。高橋さんは山形県にある真室川町という地域で農家をしながら、わら細工の技術やわざ、その文化を様々な世代に広めていきたいという想いで活動されています。
今回作るのはその高橋さんのシンプルで素敵なデザインの藁のしめ飾りです。オンラインワークショップですが、とてもわかりやすくゆっくり説明してくださったのでだんだん完成に近づきました。
今回の体験では二つのデザインの中選べるようにしました。どのデザインでもまずは藁で「縄を綯う(なう)」ことからスタートします。1束を3つに分け、そのうち2本で縄を作ります。
1本ずつ時計回りに縒り、その2本をまた反時計回りの方向に撚ります。そうするときれいな縄が作れます。2本のよりにかかった力加減が違ったり、両方とも弱く縒ったりするとしっかりした縄にならないのできちんとねじるのが大事です。
両掌で縒る方法がベイシックな方法ですが、初めてからこの方法で縄をつくるのはなかなか難しいので指で少しずつねじりを作りながら縒る方法で作っていきました。もちろん掌でなう方が圧倒的に早いです。
できた縄を平らで固いものでなでるとより均等的な縄に整えることができます。まな板とか木の棒とか厚い本とか。なんでもいいですよ。くるくるするとだんだん馴染んでいくのでよりきれいな縄になります。その後、少し出ている毛先などをハサミで切ってきれいにします。そうするとしめ飾りの基本、しめ縄が完成です!
この後デザインによって作り方が変わります。
- 白い稲穂
まずは白い稲穂の方です。作った縄を二回転し、その間に稲穂を挿して短い縄を使って結び取れないようするとこれで完成です。長さを調整するなど好みに合わせてそれぞれ整えます。
- 末広(黒の稲穂)
次は黒い稲穂の方です。白の稲穂のデザインよりはパーツも多いです。
白の稲穂には使ってない藁の茎と黒の稲穂を一緒に束状にし回すと両端が開くようになります。いい感じになったらまとまっているところを紐で結び、止めます。
結んだところを後ろに折り曲げまた取れないように結び、固定します。ここまでできたらほぼ完成です。
次はしめ縄で三つの円になるように曲げ、バランスを調整します。もちろん2つでも、3つでも良いので好みで選びます。出来上がった円型のしめ縄の後ろに先作った稲穂のバーツをつけ位置を決めます。動かないよう縄の真ん中に結んだ紐と後ろのパーツがくっつくよう紐で止めます。全体をみて下の茎を切って長さを調整してあげると完成です。
今回のしめ飾りワークショップは「クリスマスリースはよく自分で作るのに、しめ飾りも作ってみたい」というのがきっかけになり、参加してくださった方が多かったです。オンラインワークショップでの開催だったためいろんな地域よりご参加していただきました。各地で皆さんが笑顔で素敵なしめ飾りを作っている姿を見ることができとても感謝しています。
どうかこのしめ飾りと穏やかで素敵な正月をお過ごしください!
ご参加してくださった皆さん、工房ストローの高橋さん、ありがとうございました。