【てならい後記】”たつけ”づくりオンライン講座〜2回目〜
こんにちは。てならい堂スタッフの大石です。
「ひと冬かけて仕上げる和服ズボン、”たつけ”づくりオンライン講座」の2回目を実施しました。
1回目はドキドキの裁断まで行いましたね。今回から、いよいよ本縫いスタートです。
前回裁断したパーツを繋げていきます。まずは小さいパーツから順々に。
始めと終わりは返し縫いをしてしっかりと強度をつけます。
作業の間は、平野さんがたつけにまつわるお話をしてくださいました。
昔の人は3月頃から5月の田植えに間に合うように、田植え作業でドロドロになってしまうのに、わざわざ新しいたつけをつくっていたそうです。
田植えの作業は、結いのみんなでやるのですが、植える作業は早乙女と呼ばれる若い女性たちが中心となって行っていました。(その方が実りが良いと言われていたそうです。)
それを見に来た若い衆に、お節介おばさんが「ここの娘は働き者だで、お前の嫁にどうや。」とお見合いをセッティングしたりと、出会いの場になることも!なので、いかに田植えの時に格好いいたつけを履くか、ということがすごく大事だったそうです。
そんな春のことを楽しみにしながらたつけをチクチクとつくっていたと、石徹白のおばあちゃんから聞いたとお話してくださいました。
現代でも、出来上がったたつけを履いてどんなことをしようかと、想像しながらつくったらより楽しくなりそうですね。
そんなお話を聞きながら、前ズボンのまたがみ、後ろズボンを順々に縫い合わせたら、最後に、裾のシルエットをそれぞれ決めていきます。左と右と、微妙に裾の形が違うのがわかるでしょうか。
ストレートと、スリムと、その中間と3種類から好みの形を選んでいただいて、それに合わせて裁断を行います。(難易度は少し変わるそうです。)
洋裁と違って直線のみでつくる和裁のズボン。いくつものパーツを組み合わせて形をつくるため、少し複雑で難しく感じますね。
一本目は何がなんだかわからないかもしれないけど、一本完成させたらわかってきます。と平野さんも仰っていました。めげずにがんばって完成させたいですね!
*今回、オンライン講座で使用しているのはこちらのキットです。講座の参加者は締め切りましたが、キットは現在も販売中です。ご興味ある方はどうぞ。