【てならい後記】深める金継ぎと初めての蒔絵教室(欠け編・割れ編)22年春。第4回
こんにちは。てならい堂スタッフのの松本です。
こちらの教室、毎週火曜開催なので5月に始まったとは思えないスピード感で第四回目を迎えました!
今回は、下塗りを研いで、2回目の黒漆を塗る「中塗り」を行います。 研ぐと艶があった下塗りが白っぽく変わってくるので、その状態が研げている(研ぎつく)ということですよ、と行庵先生。これからの作業していくことで、「なるほど!この状態なのか。」と指先と目で答え合わせをしていきます。
【欠け編】器とブローチの下塗りをやすりで研ぎ、黒漆で中塗りをする。
前回教わったやすりを使い分け、作業をしていきます。
まずは、スポンジやすりで水研ぎ。極端に凸凹した下塗りを一度均一な面に近づけて、その後クリスタルやすりで平面を出すように研いでいきます。
研ぎ終えたら、水研ぎした器を乾かす間に、蒔絵のブローチの作業を。
こちらも、しっかりと水研ぎをし、黒漆をさしていきます。
下塗り(木固め)の状態で水研ぎする際は、少し研ぎ破っても平らな状態を作ることが大事との事。
周りの絵柄は削らないように…注意は必要です!
仕上げの金・銀粉の種類を形状の説明を交えつつ実物を見せていただきました。その種類の多さに驚きの声が。自宅で金継ぎを続けられる時にも器物の蒔絵にどんな材料が必要か理解できていると、ご自身で選ぶことができますね!
乾かしておいた器に、いよいよ黒漆を塗る「中塗り」の作業をしていきます。平筆を使って欠けにライトをあてながら、漆の厚みに気をつけて塗っていきます。
この時期は、厚めに塗ってしまうと縮んでしまうので、気持ち薄めに塗ります。厚すぎると乾くまでに垂れてくることがあるそうなので気をつけましょう。
ヒビには、ねじ替わり筆で線書きを。
欠け編はここまで。
【割れ編】下塗りをやすりで研ぎ、黒漆で中塗りをする。ブローチに夜光貝の螺鈿を完成させる。
欠け編と同様に、スポンジやすりで水研ぎし、均一な面を出していきます。
続いて、黒漆の中塗りへ。下塗りと同じ要領で、細い毛先の丸筆(ねじ替わり筆)で細く均一な線を書いていきます。
白漆で仕上げたこちらのマグカップは、ちょこんとした取手がツヤツヤと可愛いアクセントに♪
ブローチの方は、引き続き黒漆の下塗りと螺鈿の作業を。前回半分進めていたブローチがさらにキラッと輝きを増しました。
中には、螺鈿の貝を雫形にカットして施す「切り貝」を経験された方も!小さい粒にナイフで力を入れるとパキッと飛んでしまう細かな作業でしたが、上手な雫型にカットできていました。
割れ編もここで終了です。
2ヶ月目を迎える次回は、「粉蒔き」です。あっという間です…!