【てならい後記】園芸店に教わる、「はじめての園芸“店”ワークショップ」。6月
こんにちは。てならい堂スタッフの丸山です。
しとしと梅雨真っ只中の6月。園芸”店”ワークショップの2回目を開催しました。
前回は園芸の考え方や水やり作業について教わった園芸”店”ワークショップ。今回のテーマは、「土と鉢と植替え」です。鉢やプランターの中で根詰まり状態にならないように整理するのが植え替え。それには、その植物に合った土と鉢、やり方が必要ですよね。
土や鉢の種類を教えてもらいつつ、実際に培養土を作ってみて、植物を植え替えました。土いじりの回です。
土と一口に言ってもさまざま。”土壌”や”用土”はどういう土なのか、よく見る腐葉土や赤玉土はどういう用途なのか、まさに掘れば掘るほど深い”土”について、しっかり勉強しました。
毎度、わかりやすいプリントをつくって説明してくれるので、専門的なお話もイメージしやすいんです。面白かったのは、土の単粒構造と団粒構造のお話。字面だけだと心が折れそうですよね。
土や水、空気の粒が集まっているのが単粒構造の土壌で、駐車場などの植物がいない固い土がそうです。この土壌は、隙間が少なくて通気性が悪いので植物がなかなか育ちません。
一方、細菌の働きなどで単流が結びついている土壌が団粒構造。間に隙間ができているので通気性、透水性があり、保水性もある。植物には最高な環境ですね。
じゃあこの団粒の土壌にするためには何が必要か。土壌改良材というものを混ぜてもつくれますが、微生物の分泌物やミミズのフンなどが団粒にするんだそう。土の中の生き物がのびのび生きられる良い土壌が良い循環をつくるんだなあ、とすごく腑に落ちました。日常で見かけたいろんな土を観察して触ってみたい、と思いました。
そして、実際に用土をブレンドして培養土をつくり、植え替えをしました。鉢は5号の素焼き鉢、培養土は赤玉土と腐葉土を黄金比率の7:3で混ぜます。素焼きの鉢っていいですよね。通気性、排水性があって実用的な上に、見た目がいい。水をあげたときに少し滲んでいく感じが土の延長線上って感じで好きです。
鉢については、土器がつくられていた時代からあり、イギリスの産業革命時に発明された”ウォードの箱”が植物輸送ひいては、世界の産業発展に貢献したそう。ウォードの箱はガラス製の輸送箱で、現在”テラリウム”と呼ばれているもの。画像検索してみると、ファンシーな見た目でかわいいです。
シモツケと紫陽花の仲間のノリウツギをそれぞれ選び、正面を決め、根の整理をしながら植えていきました。
自分で植え替えたノリウツギとシモツケを、鉢のままお持ち帰り。
育てたい植物に適した土はなんだろう?と考えるところから環境づくりが始まります。近道は、水やりのタイミングを考えるのと一緒。その植物の自生地を調べて、より近づけることだそうです。ありのままの環境を整えてあげる”緑の技術”。身につけていきたいです。