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年々、金継ぎに興味を持ち、自分でやってみる人が増えていますね。

にっぽん てならい堂では、簡易的なやり方とは一線を画して、天然の漆を使って「しっかり金継ぎする」やり方にこだわっています。

手間と時間はかかりますが、その分感じることは多いし、何よりその後も長く使い続けることができます。

といっても、初めてだからもっと楽しく!初心者の方が気軽に参加できる金継ぎ教室を目指しています。

割れてしまったかわいいお皿を持ち寄って、初めて同士みんなでわいわい金継ぎしてみませんか。

 

初めてだからこそ漆を使うやり方に拘りたい

使うのは天然の漆です。知れば知るほど愛おしくなります、漆。

使うのは天然の漆です。知れば知るほど愛おしくなります、漆。

にっぽん てならい堂では、「物の手に入れ方」を見直すことに取り組んでいます。”壊れたものは捨てて買い直す”だけでなく、手入れしながら大切に使うことや、あるいは「直すこと」自体も、今までと違う手に入れ方の一つだと思うんです。

自分自身で直してじっくり長く使うという選択肢を持てたらきっと素敵ですよね。だから、壊れた器に新しい命を吹き込む”金継ぎ” が、気になっている人も多いのではないでしょうか。

けれども、 金継ぎ教室って「なんだか敷居が高そう。」 「怖い先生が出てきそう。」 「そもそも、金継ぎって何て読むの?」(きんつぎですよ。) なんて声をたくさん聞きました。 というわけで、そんな”初めてのみなさま”が怖がらずに参加できる(笑)、わかりやすい金継ぎ教室を目指し、「初めての金継ぎ」と題して、”本物の漆”を使ったワークショップを開催してきました。

金継ぎという言葉を聞くと、金を使って繕っている器を想像するかもしれませんが、金継ぎのベースは”漆”です。本来は、漆で接着剤をつくり、隙間を埋めるペーストを作り、線を描き、そうやって何度も漆を使って仕上げていくものです。最後の仕上げに金などの金属の粉を蒔くので金継ぎと呼ばれますが、金粉を蒔かずに漆だけで仕上げることもできます。

ただ、世にはいろんな金継ぎの手法があって、その中には敷居を低くし過ぎてしまった”なんちゃって金継ぎ”などもあります。”なんちゃって”では本来は漆を使うところ、接着剤を使っちゃいます。食べ物をいれる器に接着剤、って心配ではないのかな。

初めてだからこそちゃんとしたプロから本物を学びたい、と思うのがてならい堂のやり方です。基本さえ知っていれば、その先で”なんちゃって”でもなんでも、自分で選択できるのがいいと思うんですよね。

だから、てならい堂ではこれまでずっと、本物の漆を使い、漆の性質を生かした金継ぎにこだわってきました。何が「本当」「本物」かはそれぞれの価値観で一つではないと思いますが、てならい堂は単純に自然素材である「漆」の魅力に惹かれ、漆を使った古くからある金継ぎをお伝えしています。

 

「初めてのしっかり金継ぎ教室」とその後の続け方

割れた器とかけた器をそれぞれ一つずつ。代表的な器の破損の直し方を学びます。

割れた器とかけた器をそれぞれ一つずつ。代表的な器の破損の直し方を学びます。

扱いづらい自然素材である漆を使うので、その分手間はかかるけれども、きちんとその手間を掛けることが、安心な修理、綺麗な仕上がりになると教わったので、これまでずっと、きちんとそのやり方でやってきました。

ただ手間と時間がかかるそのきちんとした金継ぎをできるだけハードル低く、カジュアルに愉しく身につけてもらいたいと思って、先生たちとそのプログラムを練ってきました。その中で、金継ぎの仕上げとして金や銀などを磨いて仕上げる技法もありますが、期間が長くなることと、少しハードルが上がる(失敗しやすい)ことから見送ってきました。

ただ、数年やってきて、多少長くなったとしても、金継ぎの魅力、醍醐味をもっとお伝えできる磨き仕上げにもチャレンジしてもらった方が、てならい堂の金継ぎに参加してくれる皆さんの、気持ちに合うのではないかと思うようになりました。

そこで、今シーズンからは、「初めての金継ぎ」の内容を少し増量して、これまでの初めての人でも参加しやすさは保ちながら、最後の磨き仕上げまでしっかり取り組んでもらうことにしました。

これが、初めての「しっかり金継ぎ」教室です。

漆のペーストを作って、接着します。かぶれには要注意。かぶれ対策もきちんとご説明しますね。

漆のペーストを作って、接着します。かぶれには要注意。かぶれ対策もきちんとご説明しますね。

この教室は、全く金継ぎの経験がなくても、一連のきちんとしたやり方を学んでみたい人、大切な器を壊してしまって自分で直してみたい人に向けて、本物の漆を使って全8回に渡り、割れた器と欠けた器の直し方を、最後に金属粉を使って磨いて仕上げるところまでを、優しく教えながら、全て自分で作業してもらいます。

なお、これまでどこかで一度体験したり(いわゆる簡易継ぎは全くの別物ですので、除きます)して、「これは一生涯の趣味にしたいぞ」という方に向けては、金継ぎと、その装飾の源流となる漆工芸の「蒔絵」と呼ばれる技法についても同時に学ぶ、「“深める金継ぎ”と“初めての蒔絵”教室」をご用意してますので、そちらもご覧ください。

また、初めての金継ぎを終えた後で、キットを使ってご自宅で取り組む方も多いです。ただやはり一人で進めると色々と疑問が出てくるもの。ですので、おさらいと質問会を兼ねた「おさらい会」もご用意しています。

そして、やっぱりこれは継続して習いたいぞ、という方には、じっくり取り組む「金継ぎ道場」もあります。初めての金継ぎ教室に通ったことがある方限定で、ご自身がお持ちのいろんなパターンの修復に取り組んでもらう会です。

と、てならい堂では皆さんの興味とレベルに合わせて様々な金継ぎ教室を展開していますので、自分に合った教室を見つけてみてくださいね。

 

教室の工程イメージと習えること

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まずはこれくらいのシンプルな割れからがオススメ。

 「はじめての金継ぎ」では器の主な欠損である『割れ』と『欠け』の、2種類の作業を同時に行っていきます。

『割れ』 は、割れた状態のことです。 ぱっかりと二つに割れてしまったり、沢山の破片になってしまったり、 金継ぎをする上ではこの割れた破片がすべて残っている状態が必要です。 この破片を糊漆で接着していきます。

破片が多ければ多いほど接着の作業が難しく、1箇所でもずれてしまうと やり直しになってしまいます。 このため『初めての金継ぎ』では割れの破片を本体を含め3片までとしています。また3片以内でも、コップの持ち手や厚みの薄い器の割れは、糊漆をつける接着面が少なく教室内の回数では接着が難しい可能性があるため、対象外としています。

これまでも「このコップの持ち手を直したい!」「どうしてもバラバラに割れた器を直したいんです!」という熱い思いをお持ちの方にも、この条件でご納得いただいてきたのですが、みなさん一度やってみると、「やっぱり、いきなりあれを直すのは無茶だったね。」ということでご理解いただけています。ですので、どうか信じてください。笑

そうした複雑に割れてしまった器をお持ちの方は、金継ぎのやり方に一度慣れた後で、おうちで作業できる金継ぎキットもご用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。仕上げも二回目の方がきれいにできる様になりますので。

また、器が大きければ、作業面積が増えますから、それだけ時間がかかります。初めての方は、やはり思うように作業を進めることが難しいので、サイズについても、直径15cm以内とさせていただいてます。また、漆がついた状態の器は重ねることが難しいため、サイズの制限は、保管場所の都合でもあります。

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「欠け」とはつまりこういうこと。器の破損で一番多いタイプですね。

 一方の『欠け』とは、欠けている状態(破片がない)のことです。欠けた部分を漆を使って、埋めて繕います。こちらも割れ同様に15cm以下の器を対象としています。

『割れ』も『欠け』もこちらで器を用意することが可能(有料)ですので、条件に合う器をお持ちでない方も、金継ぎをやってみたいという方は遠慮なくどうぞ。

なお、木製品、ガラス製品はそもそもの繕い方が異なり、「初めての金継ぎ」の趣旨からずれますのでこちらも、てならい堂の教室では取り扱いしておりません。

また会場については、コロナの影響のある現状、対策をしながらの開催となりますが、神楽坂の「てならい堂(ひみつの小店)」にて5名で、スペースを確保しながらの開催です。

最後は金・銀・錫などの粉をまいて、磨いて艶を出して仕上げます。

最後は金・銀・錫などの粉をまいて、磨いて艶を出して仕上げます。

ご参加お待ちしています。

漆を使った金継ぎは、時間はかかりますが、その分きっと漆が生きていることを実感してもらえるはずです。そして何より、作業自体はシンプルですから、8回の教室を終えたときには、もう今後はいつでも自分で繕えるようになっているはず。”自分で直す”という選択肢が手に入ります。

金継ぎに興味を持っている「初めて」のみなさん、どうしようかなと思ってると、すぐに満員になっちゃうのでお気をつけくださいませ。 

4月7日(金)10時までは、サポート会員先行申込み期間となります。

サポート会員お申込みはこちらから。

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教室では使用する道具はご用意いたしますが、別途先生に監修してもらった「しっかり金継ぎキット」もご用意しています。こちらがあれば、教室を終えた後もご自身でコツコツと続けていただくことができますし、またご自宅ですぐに復習したいという方にもおすすめです。在庫を切らしてしまうこともありますので、お早めにご注文くださいませ。