【てならい後記】孫次凧から学ぶ郷土玩具作りワークショップ〜凧作りから凧あげまで~
こんにちは。てならい堂企画スタッフのみやです。
ゴールデンウイークの連休は皆さんいかがお過ごしでしょうか。
てならい堂では、4月30日に【孫次凧から学ぶ郷土玩具作りワークショップ〜凧作りから凧あげまで〜】を開催しました。
今回は、福岡県北九州市戸畑区の「カイトハウス まごじ」さんにお伺いしました。今回、講師をしてくださった竹内義博さんと娘様の梓さん。
福岡県特産工芸品の「孫次凧」は義博さんの祖父にあたる孫次さんが自身の遊び道具として作り始めたことが「孫次凧」の始まりで、
今は2代目の義博さんがその意思を継ぎ、50年ほど前に「孫次凧」を復活させて制作に励まれています。
今回のワークショップは、30年前には小学生の子どもたちにも作り方を教えていた「うちかけ凧」です。
PCゲームが発展していった過程で、昔のように細かい手作業が出来る子どもが減っていき、うちかけ凧を作るワークショップは30年間されていなかったのですが、
今回はてならい堂の企画として、「うちかけ凧」作りの復刻ワークショップを開催いたしました。
まずは、短い竹と長い竹を十字に固定していくところからです。
竹には予め切れ込みを入れており、竹同士を切れ込みに合わせて入れて、糸でしっかりと固定します。
次に十字に組んだ竹を左右が均等になるように曲げながらタコ糸で固定していきます。
皆さんバランスをとりながら固定する工程に苦戦されておりました。
和紙張りには障子を貼る用の糊を薄めたものを使います。障子用の糊は、乾燥した後の糊染みが目立たなくて良いそうです。
刷毛を使って糊を塗っていきますが、刷毛に乗せる糊の分量が仕上がりを左右するので皆さん慎重に丁寧に進めています。
次に和紙張り→絵付けの工程です。
孫次凧さんが描かれている絵柄をベースに皆さん好きな色で、色を乗せていきます。
絵付けは、食紅を使い色鮮やかでとてもきれいです。
塗った色が乾く前に次の色を塗ると滲んでしまうので、滲んでも目立ちにくいように、
墨(黒色)→薄い色→濃い色と色を重ねていくと仕上がりが綺麗になると教えて頂きました!
作りたての凧を持って、近くの夜宮公園まで歩き、作り立ての凧を皆で飛ばしてみました!
自然の風を使って飛ばす凧。皆さん風が吹くタイミングと風向きを考えながら試行錯誤します。
昨今のスマートフォンなどの普及に従って、私たちはいつでも手元を見ながら過ごしているような気がします。
そんな時代だからこそ、空を見上げることの心地よさを思い出したいものですね。
今は凧あげが許される場所も限られてしまっていますが、子どもさんたちにも一度は思いきり空高く、縁起物の凧を揚げてほしいと思わずにはいられません。
孫次凧さん、ご参加くださった皆さま、この度はありがとうございました。
出来上がった凧は、ぜひお家でも飾ってみてくださいね。