金木犀

こんにちは。スタッフのひのです。

この季節になると、私の大好きな香りの一つである金木犀の香りが、まちのあちこちに溢れてきます。カラッとした秋晴れに、金木犀はよく似合います。いつか自分ちのお庭に植えたい木のひとつでもあります。花を集めて、ポプリやチンキなどをつくるのも楽しそうですよね。

さて、てならい堂では、自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、3ヶ月ごとにテーマを決めて、取り組むことにしています。

2023年 11月のテーマは「カタチの意味を考える」です。

身の回りに見えているすべてのものに”カタチ”というのはあります。私たちは、それぞれ”カタチ”を認識できます。ですが、そもそもカタチってなんでしょうか?どこからどこまでを私たちはカタチと認識するのでしょうか?もしかしたら目に見えないものにもカタチというのはあるのかもしれません。また、よく見かけるカタチ、うまく言い表せないカタチ、人それぞれにあるのだろうと思います。考えれば考えるほど、奥深い”カタチ”・・・。そんな“カタチ“について、改めて考えていきたいと思います。

  「カタチの意味を考える」ために、
    てならいに参加してみる。
    てならい堂神楽坂ストアに遊びに来てみる。
    自身の生活の中で見つめ直してみる。

それぞれのやり方で、みなさんも自分にとってのこころよい生活を探してみませんか。

 「カタチの意味を考える」11月の話題。

1)”カタチ”を解体して考えてみる。

2)実際に“カタチの意味“を生活の中で考えてみる

 ・張り子でつくる辰(たつ)の干支飾りワークショップ

 ・TOKIIROに学ぶ、生きて育つ多肉植物のリースづくり。

3)てならい365日のススメ

1)”カタチ”を解体して考えてみる。

img_4382

身の回りに転がっているカタチ、見つけてみましたか?私は、一通り見てみたときに、目に見えて簡単に言葉で表現できるカタチと、ちょっと難しいカタチがあるなぁと思いました。まるい、四角いと、ぱっとカタチの名前を答えられるものがある一方で、たとえば、戸棚の中に並んでいるワイングラスは、最初、なんて表現したらいいのかわかりませんでした。

“ワイングラスのカタチ?“と呼ばないで表現しようとするとどうなるでしょう。ワイングラスの要素を分解してシンプルに表すと、「ボウル型+細い円柱+円盤」みたいな感じで表現できるかもしれません。・・・ちょっと味気ないですが。笑

でも、こうやってみていくと、どんな複雑なカタチも、シンプルなカタチの組み合わせであるといえるのかもしれないなと思いました。他にも、フライパンやお鍋のカタチをみてみると、持ち手と食べ物を調理する受け皿の部分とに分けることができますね。包丁や歯ブラシや箒などは、持ち手と道具としての機能を担うところに分けられます。

img_4380

因数分解すればみえてくる、カタチの集合体。どんなカタチが隠れているのか、人によってその切り取り方に差が出ることもあるかと思いますが、シンプルなカタチにしていくという点で、大体は似通ってくるのではないでしょうか。いくつか繰り返し分解して見ると、道具にも、お決まりのパターン、基本構造基本形というのがみられるかもしれませんね。身の回りの道具について、そんな視点から考えてみるのも面白いと思いますよ。

あとは、ヒントになったカタチはあるのかな、と考えることなども面白そうですね。自然にある姿からインスピレーションを得てつくられたものが様々あると思います。鳥が飛ぶ姿から連想された飛行機、蚊の針を真似てつくった痛くない注射器、蜂の巣のハニカミ構造(正六角形が隙間なく並んだ構造のこと)からヒントを得た段ボールなどなど。

学ぶの語源は「まねぶ(真似る)」からきているといいますが、さまざまな道具や身の回りのモノのカタチも、真似るというところから発展してきたのだと思います。そうして、模倣から発展して自分色を加えることでそれ固有のものになっていく。なにかカタチをつくるときに、これを真似たら面白そう、といろいろと実験していくことで、新しい何かの発見につながっていく。そういうことを繰り返していくと、ある日、想像していなかった面白いものに出会えるかもしれませんね。

カタチというのは、人とモノをつなぐデザインとも言えると思います。なるべくしてなったカタチ。いろんな人が創意工夫してつくられたものが今に残り、私たちは使っている。そんなことをちらっと考えつつ、この機会にぜひ、道具や普段目にするものを、”カタチ”という観点で眺めてみてくださいね。きっと、そこになにか新しい発見があるはずです。

2)実際に“カタチの意味”を生活の中で考えてみる 

・張り子でつくる辰(たつ)の干支飾りワークショップ

img_4384

来年の干支、「辰(たつ)」。辰、つまり龍は、水にまつわる神様として古くから庶民に浸透した存在で、天に翔け昇って雨雲を呼ぶ姿は、各地の民話としても伝承され、いまも語り継がれております。身体は蛇のようでもあり、鱗は魚のようでもあり、爪は鷹のようであり・・、様々な動物の部位が組み合わさったような姿をしています。実は十二支の中で唯一の空想上の動物って知ってました?そういえばたしかに・・!と私は思いました。笑 

前置きが長くなりましたが、このワークショップでは、手のひらサイズの干支のお飾りを一緒につくっていきます!つくっていくのは「張り子」とよばれる、元型となる原型に何枚もの和紙を貼り重ねて成形していく工芸品です。つくり方を教えてくれるのは、岩手の花巻で60年以上に渡り民芸品を作っている小田島民芸所さん。今年1年を振り返りながら、来年の”福”を願って干支飾りをつくってみる時間はきっと豊かな時間になるはず。どうぞ年始に向けて、ご参加くださいませ♪

■【てならい】張り子でつくる辰(たつ)の干支飾りワークショップ

・TOKIIROに学ぶ、生きて育つ多肉植物のリースづくり。

tokiiro

クリスマスリースが輪のカタチをしている理由を聞いたことはあるでしょうか?輪は「永遠」のシンボルであり、生命や幸福がいつまでも続くように、という願いが込められているそうです。そんな幸運のお守りでもあるリースといえば、モミの木を使ったものやツルに飾りをしたものなどのイメージがありますが、今回のワークショップでは、なんと多肉植物でつくっていきますよ!

教えてくれるのはお馴染みTOKIIROさん。多肉植物のリースは、なんといっても生命力溢れて他にはない魅力があります。土台は土でできており、生きてる多肉植物のリース特有の土台です。クリスマスに飾って終わりではなく、その後もそばに置いて育てていくことを楽しめますよ。多肉植物を育てるように、つくった後もお手入れしながら一緒に暮らしてくれるリースを、この機会につくってみませんか?(今回は多肉植物の基本的な育て方のお話はできないため、参加対象はTOKIIROさんのワークショップ経験者となりますことご容赦ください・・!)

■【てならい】TOKIIROに学ぶ、生きて育つ多肉植物のリースづくり。

3)てならい365日のススメ

img_8928

いかがでしたか。みなさんもぜひこの機会に、身の回りにあるカタチの意味について考えてみませんか?てならい堂では、今月であれば「カタチの意味を考える」といったように、こういったテーマをもとに自分の生活を見つめ直してみる機会を「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングをみなさんにオススメしています。

やり方はとっても簡単。ノートを用意して、今回のテーマについて書き出してみる、以上です。どんなことでも結構ですし、関連することを実践してみたり、てならいに参加してみたり、やってみたいなと思うものがあればやってみて、それについて書いてみるのでも大丈夫です。騙されたと思って書いてみると、書き出された文字を見て、不思議とどんどん新しい考えが思い浮かぶもの。書き出すノートはどんなものでも構いませんが、てならい365日専用オリジナルノートもありますよ。(ノートの購入はこちら

ノート

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思います。テーマへの取り組みに際し、ご感想等いつでもお待ちしてますので、もしよろしければ、てならいに参加した時や神楽坂ストアに来た時に、ぜひてならい堂のスタッフへ伝えてみてくださいね。なにかさらに新たな発見があるかもしれませんよ。

* * *

 「てならい365日」では、3ヶ月ごとに同じテーマに取り組み、毎月それについてお知らせしていきます。今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にてこのテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからご登録くださいね。

また、サポート会員のみなさまには、毎月頭、素敵なイラストと共に同テーマに関するハガキをお送りしております。もしご興味ある方は、どうぞこの機会に関心を持っていただけたらなと思います。サポート会員となって、てならい堂の活動を応援していただけたら嬉しく思います!(詳しくはこちら。)

ということで、今月は「カタチの意味を考える」ということに目を向けながら過ごしてみませんか?何から始めようかなと思った方は、まずは本ページを参考にしてみてくださいね。これまでのページもよろしければご覧ください!

今月もみなさまのご参加をお待ちしています!てならいの会場で、神楽坂ストアで、色々とお話ししましょう!


ワイングラスに鍵とぼうし。
どれも理由があってそのカタチ。
カタチが組み合わさって、
暮らしで使う道具になる。
暮らしをよくするカタチになる。