こんにちは、スタッフのくらたです!

北海道の阿寒湖アイヌコタンから2人のつくり手さんが来てくれた、アイヌの刺繍と木彫りのワークショップと一緒に、特別に「アイヌにまつわるおはなし会」が開催されました!

お話してくれたのは、阿寒湖アイヌコタンに住む廣野 洋さん。現在は<阿寒アイヌコンサルン>の理事長さんです。

アイヌ語で、最初のご挨拶をしてくれた廣野さん。その空気感にさっそく心をつかまれました!

廣野さんのお母さまは、アイヌの方で、刺繍作家である廣野トヨさん。おじいさまは、アイヌ文化の伝承において大きな役割を果たした山本多助さん。

1日目は、<アイヌの文化や歴史について>。
2日目は、もうちょっと踏み込んで<カムイについて、考える>。

ネットや、本などではいくらでも情報が出てくる中で、実際アイヌの人たちの口からアイヌのことを聞ける機会なんて、そうそうないですよね。

アイヌのことって、気になってはいても、どんなふうにどこから知ったらいいか、学んだらいいのかちょっとわかならいなあ。。とおもっていたので、このおはなし会とても楽しみにしていました!

2日間で、40人近くの人がきてくださいました!

アイヌの歴史や文化・衣食住。
そしてカムイについて。

アイヌは自然と共に生きて来ました。そして自然界の動植物・天災・生活道具など、人間が生きていくために必要なものや、病気など人間の力が及ばない物を「カムイ」(神)と考えていて、その存在がとっても不思議であり、興味深かったです。

儀式、神への祈りや、歌や踊り。そして祭具。

後ろの鮮やかな色のゴザは、儀式で使われ<チタラぺ>と呼ばれます。
祭具は、男性しか触っていはいけないもの。

本当に貴重なアイヌの祭具を実際にみせてくれながらお話してくれました。

また、廣野さんが「カムイノミ」(神への祈り)と言う儀式・先祖供養の中で行われる、火のカムイ(神様)を通じて、自然のあらゆる神々 や祖先へ話しかけをするところを実際にやってくれました。
本当に貴重です!
唱える際は、節をつける方がカムイが喜ぶとのことでのどをならすので、だから若い人はできないのだそう!

「カムイと人間は相互関係です、上下はない。何かあったら、ちゃんと見守れよ!と私たちもちゃんとカムイに怒ったりもしますよ。」そう話す廣野さん。

ちょっとここには書ききれない、すごくおもしろくて貴重で、なかなか自分で調べただけでは感じられない心の刺激を受けた、そんな2日間のおはなし会でした。。!

廣野さん、とってもお話しやすくておもしろい!
みなさん、アイヌのことにとても興味津々で、様々な質問をされていましたよ。

 

ちなみに廣野さんが来ていた着物、お母さまのトヨさんの刺繍の作品。アイヌ文様も、文様の色のあわせ方もとっても素敵で印象に残りました。

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そして、同時開催!<ずっと続く、大切なものがたり。アイヌにまつわる展示・販売会>。

*今回、特別に普段はなかなかお目にかかれないアイヌの工芸品の展示品を釧路市よりお借りして、おひろめもさせていただきました。
こちらは期間中、本当にたくさんの方が身に来てくれましたよ!

*アイヌ作家さんの木彫りや、阿寒湖アイヌコタンの制作活動を伝えるプロジェクト<AKAN AINU ARTS & CRAFTS → NEXT >が、つくり手さんと一緒につくった、美しい暮らしのものたちの販売会も行いました◎

この2日間を通じて、アイヌをもっと知りたい!とあらためて感じました。
そんな気持ちで、アイヌを知る旅の、やっとスタートに立った気がしましたよ。

参加してくれた<みなさんの数だけ>アイヌを感じてくれたのではないかなとおもいます。

みなさま、廣野さん、ほんとうにありがとうございました!