天然杉に触れる、秋田の手しごと。曲げわっぱのお弁当箱づくり。
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曲げわっぱのお弁当。
そう聞くだけで、こころがほっこり、食べる前から絶対においしいって思えるのは、どうしてでしょう?
前回大人気だった、曲げわっぱのお弁当箱をづくりを体験できるワークショップ。今年も開催です!
教えてくれるのは、秋田で曲げわっぱを作って20年以上になる【曲げわっぱ工房 E08 (いーわっぱ)】の伝統工芸士・仲澤恵梨さん。
つくるのは、仲澤さんもこだわる天然杉をつかった【無塗装】の曲げわっぱです。無塗装の良さは、とにかくごはんがおいしい!ということ。お米も冷めてももちもち。
仲澤さんのワークショップは、秋田以外ではなかなか貴重ですよ。今回は2日間開催!気になる方は、この機会にぜひ仲澤さんに会いに来てくださいね◎
曲げわっぱに憧れが、ずっとありました!
あったかな見た目と、放たれる存在感。
しっかりとお手入れすれば、10年、20年…と使っていける曲げわっぱ。 そんな相棒を、自分の手を加えて作れる…!曲げわっぱを使っている方も、これから手にしてみたいなぁと思っている方も、必見ですよ。
そもそも曲げわっぱって、どうやってつくるかというと…
杉の木を薄く剥ぎ、熱湯で柔らかくしたものを、型に合わせて素早く曲げて乾燥させます。 乾燥させたら、かたちに合うよう接着。 そこに、底面をわずかな隙間もないようにはめ込みます。 ヤスリをかけて仕上げ、最後に桜皮でつなぎ目を縫い留め、完成です。
すごくカンタンに説明をしていまいましたが、もちろん工程は全て職人による手仕事。
満足のいくものを作れるようになるのに、どれだけの修業が積まれるのか…私たちには計り知れません。
今回私たちが体験できるのは、後半の部分。
すでに形になっている本体に、底板をはめこみ、(【底入れ】と言うそう)本体やふたのずれている部分を削ってきれいに仕上げ、そして、桜の木の皮で綴じて完成です。
シンプルな工程のように思えますが、この間には最も技術が必要な脚を入れる作業と、
長年やっている職人でさえ難しい部分だそうです!
なんといっても、山桜の皮で継ぎ目を縫い留める 【樺綴じ】。ここが大変!
最初、聞いてみたんです「ワークショップでは、仲澤さんの樺綴じみたいに、かわいいのはできますか?」
仲澤さんからの答えは「曲げわっぱ工房E08の樺閉じですと、その行程だけで言い過ぎかもしれませんが、2時間かかってしまうと思います(笑)」
なるほど…!地元秋田でのワークショップでも、行程の中で一番むずかしい!とおっしゃる方がいるくらい大変な部分だそう。 そのため、今回のこの部分は、私たちでも出来るような、樺閉じを体験します。
言葉にするとシンプルですが、奥深いですよ~!
天然杉を使った曲げわっぱ。
人の手をかけて育てた人口杉とは違い、特に寒い東北で自然のままに育つ天然杉は、木の成長がゆっくり。そのため、年輪の幅が細くてまっすぐで、だからこそその木目が美しいし、とっても丈夫なんです。
そんな中でも、仲澤さんの選ぶ天然杉は<年輪幅が約5mm以内の高齢樹>。年輪の幅がこれだけ細いということは、それだけ長い年月をじっくりかけて育ってきたもの。本当に貴重です!
仲澤さんがこだわるのは、そんな天然杉をつかった【無塗装】の曲げわっぱ。
無塗装の曲げわっぱの良さは、「とにかくごはんがおいしい!」ということ。杉はご飯の水分を適度に吸収し、逆に少し乾いたら杉が含んだ水分をお米に戻してくれる。 殺菌効果もあります。
冷めてもお米がもちもちおいしいので、お弁当箱やおひつで大活躍なんですね。
「お手入れの手間も、生の生きている木そのものの力で、何よりごはんが美味しくなることに代えがたい」と仲澤さんは言います。
無塗装の曲げわっぱは、正直に言うと、デメリットも多いといいます。油、その他食材の成分など、種類によっては木の色の変色なども引き起こしてしまいます。
それでも、そんな扱いづらさをもってでも使いたい。
世の中には、お手入れのしやすさ、扱いやすさなどから、表面にウレタン塗装がされているものも多いです。
ウレタン加工のものも、無塗装のものも、どちらもそれぞれいいところもある、気になるところもある。
てならい堂は、どちらかを手にとるのなら、とってもごはんがおいしくなって、生きている木と距離が近いって感じられる、無塗装のほうを選んで使いたいなあ、とおもいます。
少しでも、変形やゆがみ、変色などを抑えるための、仲澤さんの経験から来るおすすめのお手入れ方法や、気になること何でも、当日聞いてみてくださいね!
今や、全国各地で曲げわっぱは製造されているのですが、その中でも国の伝統工芸品として、唯一認められているのが秋田県大館市の「大館曲げわっぱ」です。
そして数ある中で、最も心惹かれる製品を作っている工房のひとつ「柴田慶信商店」の門を、20歳の時の仲澤さんは叩きました。
小さい時からずっと、当たり前のように暮らしの中にあった曲げわっぱですが、あるとき、柴田慶信商店の曲げわっぱを触った瞬間、その「しとっ」とした手触りにときめいたとか。
何より携わっている職人の思いが伝わってきたといいます。
そして、「自分の故郷にこんなに素晴らしい物があったのか」と感動し、「曲げわっぱ職人」になることを決意されたそう。
修行をへて、2022年に独立した仲澤さんの【曲げわっぱ工房 E08】が誕生しました。
女性で開業された伝統工芸士さんとしては、曲げわっぱ業界初だそうです!
秋田でずっと曲げわっぱと向き合ってきた作り手さんと、神楽坂で一緒に体験できるなんて、わくわくしちゃいます!
自分で作ったお弁当箱で食べるお弁当、きっと最高に違いないですよ◎
ぜひ、愛情たっぷりのお話しとともに、これから相棒になる曲げわっぱのお弁当箱づくり、体験してみませんか?
*前回2023年8月の様子はこちら。
※4月26日(金)10時まではサポート会員優先期間となります。
サポート会員についてはこちらから。
【会場】
てならい堂 神楽坂ストア
東京都新宿区矢来町118 千種ビル 2F
東西線 神楽坂駅 より徒歩1分
都営大江戸線 牛込神楽坂駅 より徒歩7分
※神楽坂通り沿い、1Fが【BAR&CAFFE M’S】さんになります。
【日時】*お好きな時間をお選びください。
①2024年 6月 29日(土) 14:00〜16:00《満席》
②2024年 6月 29日(土) 17:00〜19:00《満席》
③2024年 6月 30日(日) 10:00〜12:00 ★追加募集開始!
※2時間~2時間半程度の体験です。作業の進み具合により、多少前後します。