こんにちは。スタッフのひのです。

最近、木材をよくみてます。笑 というのも、家で使う机を探してまして、オーダーでつくってくれるところや古家具やさんなどに、ここのところ赴いているため。いろいろ見てますが、材料を買ってDIYする案も浮上中です。笑 

写真は、旅のついでに、古材や古家具を引き取って次の担い手へ繋いでいるお店に行った時のもの。古材の他にも、器や調理器具やさまざまな家具も売ってあり、その物量と多様性に圧倒されました。このようにものを捨てずに大事に循環させていくシステムが地域の中にあるのは、とても良いことだなぁと思いました。みなさんの住んでいる地域にも、そのようなお店はありますか?

さて、てならい堂では、自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、3ヶ月ごとにテーマを決めて、取り組むことにしています。

2024年 9月のテーマは「受け継いでいく日々」です。

過去に想いを馳せ、未来へ繋げていく。そのために今できることとは。今回のテーマのミソは”日々”とついていることかなと思います。それが意味するところとは?

このテーマも最後の月になりました。「受け継いでいく日々」について考えてみて、みなさま何か発見はあったでしょうか?あなたにとっての、「受け継いでいく日々」ってなんでしょう?どんなことを指すと思いますか?ぜひテーマの最後に、あなた自身の解釈も考えて見てくださいね。

  「受け継いでいく日々」を考えるために、
    てならいに参加してみる。
    てならい堂神楽坂ストアに遊びに来てみる。
    自身の生活の中で見つめ直してみる。

それぞれのやり方で、みなさんも自分にとってのこころよい生活を探してみませんか。

 「受け継いでいく日々」を考える、9月の話題。

1)自分の中に”溶けていく”ということ。

2)実際に生活の中で“受け継いでいく日々“について考えてみる

 ・手仕事に没頭する半日。竹皮編みワークショップ、入門編。2024秋

 ・染料づくりから学ぶ2日間の柿講習。柿渋染めワークショップ。2024

 ・育てて、もっと大好きになる。革のお手入れワークショップ<基本編!>

3)てならい365日のススメ

1)自分の中に”溶けていく”ということ。

5月から始まっている絵本をつくるワークショップでは、自分の大事に思っていることを”本”という形にして残すことに取り組んでいます。これも一つのツールと言えますね。

何かを受け継ぎたいと思ったとき、”記録”を残すということをするかもしれません。文字が発達していなかった頃は”口伝”ということもあったでしょうが、今の時代は紙だったりオンライン上だったり、そういったツールが発達してます。

写真や日記などで、残しておきたいと思うものを”記録”として残す。レシピとかその一つですね。よくできたときの配分を記録しておこう、この味をだれでも再現できるように残しておこう、というように記録する。

年月が経つと、忘れないことももちろんあるけど、忘れてしまうことも増えていく。ひとの”記憶”というのは案外あやふやなもの。思い出す頻度が低かったりすると、人は忘れていく。

レシピでいうと、よくつくるものは何も見なくても覚えていたりする。でも、あまりつくらない料理だと、どうだっけ・・・となる。”頻度”だったり”繰り返す”ということは、覚えておくために大事な動作。繰り返すことで、自分の身になって自分の一部となる。

このテーマにおいて、”日々”というのがミソだといいました。

何かを受け継いでいく時には、その受け継いでいくものや人と共に時間を過ごすとか一緒にあるというのも、大事なことである気がします。目で見て耳で聞いて肌で感じる。五感を通して感じるものの威力は大きいです。直接その人の中にインプットされていく感じ。言葉じゃなく、滲んでいく、溶けていく。という感覚。

日常の中にとりこんでいくために、繰り返し繰り返しやっていき、それがやがて日常になっていく。無意識に溶けていく。受け継いだ想いを、日々の慣習や行動に溶かし込んでいく。”自分の生活”にしていくこと。

だから「受け継いでいく日々」。てならい堂で実際に職人さんから教わったり、ものをつくったりする体験はそのようなことにもつながると思います。

何かを噛み砕いて受け入れて、自分のものにしていくことは、自分自身の深みがさらに増していくことにもつながると思います。本を読むこととかもそうですよね。重み、色合い、深みが増していく。染め重ね、継ぎ足しのタレのような。いろんな人の解釈を感じながら、自分も考えてみる。日々の生活の中で、いろいろなことに応用ができると思います。

だからこそ、いろんな人の想いや考え、つくったものなどに触れたりすることは、自分の幅を広げることになっていくのだと思います。そして、自分もそうであるように、自分の解釈が他の誰かの人生の幅を広げることにもつながるかもしれません。

このテーマも今月で最後です。ぜひテーマの最後に、あなた自身の解釈も考えてみてくださいね。

2)実際に生活の中で“受け継いでいく日々”について考えてみる 

・手仕事に没頭する半日。竹皮編みワークショップ、入門編。2024秋

ぶどうの蔓や竹などの編みかごをつくるような暮らし、憧れますよね。かごは相応の熟練度が必要となるので、まずは自然の素材に慣れることから始めてみましょう。ということで、初心者でも編みやすい竹の皮をつかった竹皮編み。ワークショップではコースターくらいの大きさのものをつくっていきます。群馬県赤城山で採取されたマダケの竹皮を水に浸し、針を使って竹皮を細く割いていきますよ。自然の材料を素材にしていく知恵と、こうやってカタチになるんだという驚きを感じてくださいね。

一時期多くの職人を抱えた竹皮編みも、時代の波に揉まれやがて廃れていきました。職人が残りひとりとなった時、その職人を訪ね学び技術を受け継いだのが、今回教えてくれる前島さん。どうぞ、五感でその想いごと体験してみてくださいね。自分の手で触れてリズム良く編み進めることが、竹皮編みの技術を次の時代につないでいくことにきっとつながっていくはず。やり方を覚えた方は、ぜひその後は大きめの道具づくりにもチャレンジしていってください!

■【てならい】手仕事に没頭する半日。竹皮編みワークショップ、入門編。2024秋

※こちら満席となりました。キャンセル待ちはお問い合わせから次回開催通知はこちらから

・染料づくりから学ぶ2日間の柿講習。柿渋染めワークショップ。2024

“渋柿”を使った染めがあることを知ってますか?柿の未熟果を採って果汁を絞り発酵させた”柿渋”を使った「柿渋染め」。ワークショップではその魅力や技法について学び、実際に収穫した柿から染料をつくっていきます。そしてその染料を使ってサコッシュを染めあげます。

見覚えのある神楽坂ストアの入り口にある暖簾も、実は柿渋染めでつくったん。染めたては薄い色でしたが、日に日に色が変化して、今はかなり濃くなってます。柿渋染め最大の特徴は、どんどん色味が強くなること。使い込むほど古くなるほど、良い色になっていくんです。柿渋で染めたものを太陽にさらしておくと、さらに濃い色に変化することから、”太陽の染め”とも呼ばれているそうですよ。

その年の柿の出来具合や、染める季節、天候によっても色合いや濃淡にかなり変化があるそうなので、つくり方を覚えて毎年チャレンジしてみるのもいいかも。何日も何年もかけて濃く育っていくのが醍醐味の柿渋染め。面白そう!と感じた方はどうぞご参加くださいね。

■【てならい】染料づくりから学ぶ2日間の柿講習。柿渋染めワークショップ。2024

・育てて、もっと大好きになる。革のお手入れワークショップ<基本編!>

つくり方を覚えるというのも受け継いでいくときに大事ですが、手入れの仕方を覚えるというのも受け継いでいく時に大事ですよね。木だったり鉄だったり、手入れする”素材”はたくさんあります。今回は、「革」に着目し、長く使っていくためのお手入れの基本の「き」を教えてもらいましょう!道具の選び方を教えてもらい、みなさんに実際に持ってきてもらった革ものを、その場で一緒にお手入れしてみます。どんなふうにしたら傷つけず、革が喜ぶか、一緒に実践してみましょう!

自分できれいにする、生まれ変わらせる体験をしてみて、それががみなさんの暮らしの中に根付いていったらいいなと思います。お手入れを自分で体験して、暮らしの中で長く一緒に過ごしていく。それを繰り返し実践していく。その一助となれば嬉しいです。

■【てならい】育てて、もっと大好きになる。革のお手入れワークショップ <基本編!>

3)てならい365日のススメ

img_8928

いかがでしたか。みなさんもぜひこの機会に、”受け継いでいく日々”について考えてみませんか?てならい堂では、今月であれば「受け継いでいく日々」といったように、あるテーマをもとに自分の生活を見つめ直してみる機会を「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングをみなさんにオススメしています。

やり方はとっても簡単。ノートを用意して、今回のテーマについて書き出してみる、以上です。どんなことでも結構ですし、関連することを実践してみたり、てならいに参加してみたり、やってみたいなと思うものがあればやってみて、それについて書いてみるのでも大丈夫です。騙されたと思って書いてみると、書き出された文字を見て、不思議とどんどん新しい考えが思い浮かぶもの。書き出すノートはどんなものでも構いませんが、てならい365日専用オリジナルノートもありますよ。(ノートの購入はこちら

ノート

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思います。テーマへの取り組みに際し、ご感想等いつでもお待ちしてますので、もしよろしければ、てならいに参加した時や神楽坂ストアに来た時に、ぜひてならい堂のスタッフへ伝えてみてくださいね。なにかさらに新たな発見があるかもしれませんよ。

* * *

 「てならい365日」では、3ヶ月ごとに同じテーマに取り組み、毎月それについてお知らせしていきます。今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にてこのテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからご登録くださいね。

また、サポート会員のみなさまには、毎月頭、素敵なイラストと共に同テーマに関するハガキをお送りしております。もしご興味ある方は、どうぞこの機会に関心を持っていただけたらなと思います。サポート会員となって、てならい堂の活動を応援していただけたら嬉しく思います!(詳しくはこちら。)

ということで、今月は「受け継いでいく日々」ということに目を向けながら過ごしてみませんか?何から始めようかなと思った方は、まずは本ページを参考にしてみてくださいね。これまでのページ(7月ページ8月ページ。)もよろしければご覧ください!

今月もみなさまのご参加をお待ちしています!てならいの会場で、神楽坂ストアで、色々とお話ししましょう!

受け継いで、咀嚼して、
何度も繰り返すうちに
いろんな色が重なり合って
私色の深みが増していく
受け継いでいく日々には。