染料づくりから学ぶ2日間の柿講習。柿渋染めワークショップ。2024
暑い日が続きますね。9月あたりからは少しづつ和らいでほしいな、そんな思いも込めて、秋の気分を感じられる柿渋染めのワークショップを開催します。
“染める”をより深く、身近に感じられる2日間の柿講習。9月は、柿渋染めの技法や魅力について学び、収穫した柿から染料をつくります。そして、10月は自分でつくった染料を使って、実際にサコッシュを染めて上げていきます。
2回通してしっかり学んでもらうのがおすすめですが、どちらか1回のみの参加ももちろんOKです。9月の回のみに参加する方は、染料を持って帰って、おうちの衣服を染めてみてください。10月のサコッシュ染めだけ参加でも染料を用意しますので、ご安心くださいね。
秋の味覚の柿で布を染めてみる、持って帰ってからも変化を楽しめる、楽しい体験なので、お子さんの参加も大歓迎です。
渋柿の実を染料にして染める柿渋染め。夏の時期に、柿の未熟果を採って、果汁を絞り、発酵させた”柿渋”で染めます。なので、その年の柿の出来具合や、染める季節、天候によっても色合いや濃淡にかなり変化があります。
甘柿じゃダメなの?って思いますよね。染める上で重要な役割を担うのが、タンニン。お茶の成分としてもよく聞くものです。
実の中にあるタンニンが水に溶ける状態で散らばっているから、渋みが出るんだそう。逆に、タンニンが固まって水に溶けない状態になっているのが、渋みを感じない甘柿です。
そんな柿の特徴を活かした柿渋は、色々な効用があるため、染色以外でも古くから使われていたそう。
例えば、防水性から、傘や漁網に。耐久性から、うちわなどの和紙製品に。高血圧の薬として飲んだり、火傷やしもやけを治す為に肌に塗ったり。染色用の型紙も柿渋を塗り重ねてつくられています。あとは、以前ミイラ展で即身仏を見たのを思い出しました。その方は、自分で即身仏になるため、柿の防腐作用に着目し、直前に柿の種を大量に食べたそうです。
現在の用途としては、清酒の濁りを取り除く清澄剤や、化粧品などに使われています。柿渋を使った石鹸もありますね。
そして、柿渋染め最大の特徴は、どんどん色味が強くなる事です。使い込むほど、古くなるほど、良い色になっていきます。柿渋で染めたものを太陽にさらしておくと、濃い色に変化します。化学染料など他のものだと、色やけで薄くなっていくから不思議な感覚です。
この特徴から、柿渋染めは”太陽の染め”と呼ばれているそう。反対に、光の当たらない場所で保管しておくと、ゆっくりゆっくり色に変化が出てきます。あとは、レモンなど酸性の強いものがかかっても、色が変わります。草木染めの”生きている”感がやっぱり柿渋染めでも感じられますね。
体験の日は色が薄くて、もしかしたら”染めた感”が薄いかもしれません。でも何日も何年もかけて濃く育っていくのが醍醐味。一緒に生活することで出てくる色味の変化を楽しんでくださいね。
※7月12日(金)10時まではサポート会員優先期間となります。
サポート会員についてはこちらから。
【会場】
染の里おちあい
西武新宿線 中井駅より徒歩4分
都営大江戸線 中井駅A2出口より徒歩4分
東西線 落合駅より徒歩8分
※特に落合駅からは迷いやすいので、Googleマップ等をご使用になられることをお勧め致します。
★今回日程が合わない方で、次回開催のお知らせを希望の方はこちら
【日時】
1回目:2024年9月1日(日)
9:30〜11:30《残り2席》
13:30〜15:30《満席》
2回目:2024年10月6日(日)
10:00〜12:00
13:30〜15:30《残り2席》
作業目安90分程度
※作業進捗によって前後します。
※9/1午前の回のみ9:30〜スタート