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愛着のもてるズボンを一着、自分の手でつくってみませんか?

現地にいる石徹白洋品店さんとオンラインでつなぎ、地域に伝わる伝統衣”はかま”のつくり方をならっていきますよ。

直線裁断でつくる和服のズボンは布の無駄がなく、ゆったりとしたシルエットの”はかま”は、体型問わずどなたでも履くことができます。

“はかま”はシンプルなズボンで服を初めてつくる人にはぴったり。全3回でおうちにいながらして学ぶことができますので、この機会にぜひご参加ください!

石徹白洋品店さんを語るには、まず石徹白(いとしろ)について知る必要があります。

石徹白は、岐阜県と福井県の県境、標高700メートルに位置する山深く雪深い場所、日本三名山に数えられる白山の麓にある小さな集落です。白山信仰が盛んな時代には数多くの修験者が出入りしていたといいます。

そんな縄文時代から続く集落「石徹白」で、そこに伝わる服の形をベースとした服づくりをしている「石徹白洋品店」さん。長い歴史の中で積み重ねられてきた知恵や技術を現代に甦らせ、日々の暮らしの中に取り入れていく提案をしています。

そして、その土地の植物の色をつかって、1枚1枚の布を手作業で丁寧に大事に染めています。春は桜、秋は栗など、できる限り自分たちの身近な地域の植物を、自分たちの手で採取して、草木染めや藍染をおこなっています。

古くからその地に伝わってきたものに敬意の念を持ちながら自然の恵みにも感謝し、今のわたしたちにあった新しい価値を生み出そうとする石徹白洋品店さんの姿勢に、わたしたちてならい堂は共感しました。

石徹白には、上下合わせて5つの直線裁断・直線縫いの服が受け継がれてきました。これらはいかに動きやすい服に仕立てるか、ということが考え尽くされています。直線で断つことによって、布の無駄がなく環境負荷を最小にできる。まさに、日本の人々が培ってきた和裁の「集大成」と言えます。

そうして先人たちが積み重ねてきた知恵を学び、日本人が古来よりつくってきた直線裁ちの服を、現代のライフスタイルに合う形にリデザインしてる石徹白洋品店さん。今回はその5つの服のうち、”はかま”をつくります。

はかまは、石徹白洋品店さんで扱っているズボンの中でも一番シンプルなつくりです。裁断したパーツがすべて四角なので採寸裁断も簡単。できあがったズボンはたっぷりとゆとりがあるので、体型を問わず履くことができますよ。

この講座は、全3回で一つのズボンを仕上げていきます。基本的に手縫いベースで講座を進めるので、普段ミシン縫いをしている方は手縫いの良さを感じられると思います。

工程は次のような内容を予定しています。

第1回目)

はかまや石徹白についてのお話、採寸、裁断、縫製

第2回目)

縫製つづき(ポケット&脇)

第3回目)

縫製つづき(カフス、ウエスト)、全体のおさらいと質問会、寸法変更やアレンジ方法について

みなさんのサイズに合ったズボンをつくっていきますが、最終回ではサイズ違いのズボンのつくり方やその他アレンジの方法についてもお話も伺っていきますよ。

全3回の工程をすべて手縫いで進めていくため、作業量的に毎回みなさんに宿題がでます。ですが、そんなおうちでの針仕事の時間も、どうぞあわせてお楽しみください。

連続講座のため、できるだけ全3回参加してもらいたいですが、当日その回どうしても参加できない場合は、後日動画をお送りすることもできます。

今回の講座では、特に初心者の方に向けたレクチャーなどの時間はありませんので、講座の参加条件としては、「宿題にとりくむ時間と意欲のある方」はもちろんのこと、「裁縫を普段からする方、もしくはなみ縫い・玉止め・まつり縫いが理解できてやれる方」とさせていただきます。

この講座では、つくり方の冊子もあわせてお送りします。毎回こちらをみながら講座を進めますが、冊子の中身は全ページフルカラーでひとつの読み物のよう。つくり手さんの想いが詰まっているので、ぜひごゆっくりご覧ください。

採寸・裁断・縫製の方法、子供たつけの寸法の出し方などだけでなく、石徹白集落のことも載っていますよ。

ズボンをつくるにあたり必要な材料は、生地・ウエストゴム・ウエスト紐・手縫い糸。生地はお好きな布を選んでつくっていただいてもよいですし、こちらで用意することもできます。

着物の反物でつくりたい方は、裁断も簡単なのでぜひチャレンジしてみてください。はかまをスカートっぽくするなら、浴衣のほどいたものでも大丈夫です。選べる布の幅が広く、大体つくりたいものでつくれるとのことですので、つくりたい生地がある方は一度先生に相談してみてくださいね。

こちらで用意した材料一式を購入いただく場合は、生地は、着尺巾(着物の布の巾)をご用意します。縫った後に自分で草木染めで染めてみるのも楽しいかもしれませんね。

こちらは実際に石徹白洋品店さんで販売している商品ですが、できあがりのズボンは、こんなイメージです。カフスありなしでもだいぶイメージが変わるので、ご自身でつくる際には、お好みの方をお選びください。

石徹白洋品店さんは、石徹白に伝わる衣服を実際につくって販売もしてますが、手でつくることの楽しみや自分でつくったものを着る喜びを一人でも多くの方と分かち合いたい、そんな想いをもってものづくりをされています。

今回のはかまづくりワークショップでは、オンラインで現地とつなぎ、店主・平野さんから直接つくり方を教わります。平野さんが石徹白の地域の方から教わったつくり方を、今度はわたしたちが教わり、その心を感じていただけたらなと思います。

着るもの全てを自分でまかなうことは難しいかもしれませんが、一着でも自分でつくったものを持っていると、ものへの目線も変わるかもしれないし、何より愛着が持てるかも。

「はかまに興味があって、作り方をならいたい人」

「自分の手で衣服をつくってみたい人」

「和服のズボンに興味がある人」

「ちゃんとつくり手からならってみたい人」

「おうちにいながらして、何かかならいごとをしたい人」

そんな方はぜひご参加ください!自分でズボンをつくるという経験はなかなかないかもしれませんが、この機会にどうぞチャレンジしてみてくださいね。

つくるものは異なりますが、以前開催したたつけづくりワークショップの体験レポートもありますので、気になる方はあわせてご覧ください。

【てならい後記】”たつけ”づくりオンライン講座〜1回目〜

【てならい後記】”たつけ”づくりオンライン講座〜2回目〜

【てならい後記】”たつけ”づくりオンライン講座〜3回目〜

【てならい後記】”たつけ”づくりオンライン講座〜4回目〜

【てならい後記】”たつけ”づくりオンライン講座〜5回目〜