【てならい後記】新宿の染め屋が育てた、藍の生葉染めワークショップ。8月
こんにちは。てならい堂スタッフのさくです。
連日猛暑や、急な豪雨だったり、例年以上に落ち着かない天気ですね。
本日は、かんかん照りのばっちり真夏でした。でも大丈夫!ここでは、屋外でも日陰があるので作業しやすいです。屋内はクーラーが効いております…安心。
さて今回の染めは、発酵させた染料で染める<藍染め>ではなく
藍の葉を摘んで、その場で染める<生葉染め>です。
「地産地染」を掲げている染めの里おちあいでは、その土地で育てた染料で染めるという取り組みとして、敷地内で藍の葉を育てています。100年に渡り着物の反物を染めてきた工房の、自家製藍の葉なんて<染め>が身近に感じられますね。
その葉が育つのも、温かい季節。
そう、生葉染めは夏の行事なのです!
育てている藍の葉の<琉球藍>と<蓼藍>のどちらかを選んで、その場で摘んでもらいます。
藍の葉の鮮度の良い状態で染める必要があり、葉の状態を確かめつつ、汗だくになり時間も気にしながら一枚一枚丁寧に摘んでいきます。
それでは染料を作っていきましょう。
二人一組になって同じ種類の葉を、水と合わせてミキサーに掛けていきます。植物と水だけって、本当にシンプル!これで染料が出来上がるなんて!
青々とした緑が、一気に深く濃厚な緑に変化していきます。
刻みきった葉をこして、自ら絞りを加えたシルクストールを、染料にいざ投入!
皆さん仕上がりに期待して、その後はひたすら揉み込みます…
「先生、そろそろ良いですか?」と待ちに待った水洗いの時間。大きな桶に張った水で、じゃぶじゃぶと豪快に手洗いしていき、水の中に浸るストールが涼しげで、鮮やかな水色が現れます。
私自身は初めてその水色を見て、とても綺麗で感動していたのですが、昨年も参加した方がいて、
「今年摘んだ葉は昨年より多いのに、今年はなんだか色が薄い気がする…??」と、色の変化に気付かれてました。
教えてくれた、職人さんも「プランターで育った葉と花壇では色の出方が違う。
今年は特に暑く、雨もそこまで降らないのか、プランターは照り返しもあってそれが影響しているかもしれない」と。
他にも同じ袋に入れたストールでも染まり具合に差があって、これまた不思議です。
シルク(絹糸)も蚕のタンパク質、個体差が関係しているのかもしれませんね。
毎年同じ色が出るわけではない<自然の色>。
そう思うと、自然との繋がりと同時に、特別な色に感じますね。
他にも缶バッチ、ブローチ、ヘアゴムなどに仕上げて、一仕事終えた達成感と共に、皆さん出来上がりに満足な様子でした。
都内で体験できる<生葉染め>毎年人気な理由がわかりました!
今後のワークショップが気になる方は、こちらからご登録ください。
ご参加、お待ちしてます。