【てならい後記】国産の麻でつくる、しめ縄飾りワークショップ
こんにちは。てならい堂スタッフのひとみです。
新しい年を迎える準備として、また一年の締め括りとして、自分で作る、しめ縄飾りのワークショップを開催しました。このワークショップでは国産の麻(精麻)を使ってしめ縄飾りを作りましたよ。
一般には藁で作ることが多いしめ縄ですが、丈夫で貴重な国産麻を使ってつくる今回のしめ縄はお正月のお飾りとしてだけでなく、そのあともインテリアとして楽しむことができるのも魅力。
穢れを祓い、心和やかにする力があると言われている麻。神社でお祓いを受けるとき頭上で宮司さんがシャッシャッ と左右に振ってくださる祓串(はらえぐし)も本来は麻で作られていて、麻の力で災いも祓うんだそうです。そんなお話を聞きながら、麻を知り、たっぷり麻に触れ新しい年に思いを馳せながらしめ縄作りに没頭しました。
教えてくださったのは、古くからしめ縄問屋として麻を扱い、長く活動されている創業110年の麻と注連縄問屋「麻光」三代目の江藤富士江さん。
精麻とは、簡単にいうなら大麻草の茎の表皮を手間暇かけて精製した繊維のこと。古来の麻の栽培方法や精麻に仕立てるための伝統技術があってこそ、独特のツヤと輝きのある質の高い精麻になるのだとか。『麻には“穢れを祓う(けがれをはらう)”という意味があります。邪から身を守り、ご縁を紡いでくれるんです。』と語りながら、撚り(より)をかけて捩る(もじる)、を手際よくテンポよくコツを教えてくださいました。そんなありがたい麻を使って、いよいよ、しめ縄作りのスタートです。
いざ始めてみると、意外と難しい(笑)。見るのとやるのとは違う!と実感しながら足も手も全身を使って、段々とコツを掴んで来たら楽しくなってきました。あとは黙々と≪撚りをかけて捩る≫を繰り返し、しめ縄の形が見えてくると皆、ホッとした様子。ここまで出来ればあと一歩。最後に締める紐も作っちゃいましょ!
完成です。麻で作ったしめ縄は艶々して美しい。想いを込めて作ったしめ縄のなんと愛おしいこと!
11月中旬にしては暖かかったこの日、全身を使ってのしめ縄作りはちょっと汗をかく程でしたが、お部屋の中は麻の神聖な力で清々しい空気で満たされていました。
来年も良い年となりますように!