【てならい後記】冬の間にじっくり仕上げる、”はかま”づくりワークショップ@オンライン<2回目>
こんにちは。てならい堂スタッフのひのです。
「冬の間にじっくり仕上げる、”はかま”づくりワークショップ@オンライン」2回目を開催しました!
1回目の作業で残っていた部分を、宿題でみなさんに完成させてきてもらったので、2回目はパーツを縫い合わせて1枚の布になった状態からのスタートです。
講座中は、講師の方のみならず、和裁をやってる参加者の方から、着尺幅の布の端始末など「こうして縫ったらよかったよー」と他の参加者の方へのアドバイスがあったり、おすすめの針の話などもあったりで、こういうやりとりがあるのはいいなぁと思いました!お互いが持ってる知識の共有というのも、ワークショップの醍醐味です。
さて、2回目の作業としては、ズボン脇につくポケットとズボン脇を縫っていきました!ポケットをつけない場合はそのまま脇だけを縫っていきますが、今回はポケットをつけていく工程です。冊子とは別に用意してもらった手縫い用の追加資料を見ながら、作業していきました。
ちなみにポケットは、用意した布がもし足りなかったら別の布でもいいそうです。あえて変えてみても可愛いいかもなぁと思いました!今回は布が足りてる方がほとんどだったので、同じ布を使っていきました。
ポケットってあると便利ですよね。でも、昔のはかまは下記写真のように、横にポケットはついておらず、前ズボンと後ろズボンの上部脇部分が空いていて、前と後ろの腰紐をまわして結んで履いていました。なので、ポケットをつけるというのは現代版ならではになります。昔の人はどうしてたのかなぁなんて話も講座の中で話題に。
今回縫っていったズボンの脇は縫う距離が長かったので、先生から合間合間にいろんなお話を聞いていきました。石徹白に昔住んでいた人たちが実際に履いていたズボンを、その子孫の方が大事にとってしまっておいてくれたおかげで、現代にもしっかり残っている。そして、現代に生きる私たちがそれを参考にできる。と。
名前のわからない昔の人の資料じゃなくて、◯◯さんのズボンとして残っている、そのことが純粋にすごいなぁと思いました。
冊子にもそんなお話が少し載っていますが、石徹白現地に訪れる機会があれば、ぜひそういった昔のズボンも実際に見てもらいたいなぁと思います。
脇が縫い終わったら、ポケットの細かい始末をしていきました。ポケット口を縫わないように気をつけたり、「袋縫い」といってポケットに手を入れたときに、内側にある布端があたらないよう縫い代を隠すやり方だったりを教わっていきました。
最後にポケットの上下に「閂止め(かんぬきどめ)」をします。これは、ポケットはものを出し入れするので裂けやすいため、しっかり返縫いの補強をすることだそうです。ワンポイントになるように、目立つ色で縫ってもらっても可愛いいそうですよ。
ちなみに、石徹白洋品店さんがつくっている「はかま」「かるさん」に関しては、ズボン横に縫い目がくるズボンなので、ポケットをつけるやり方は今回教わった方法で大丈夫で、「たつけ」に関しては、またやり方が変わるんですって。
講座中にズボン片側のポケット&脇まで終わった方もいましたが、残り部分ともう片側のポケット&脇の仕上げが今回の宿題です。前回よりは大変じゃなさそうです!笑 次回はあっという間に最終回です。ズボンの完成とおさらい&質問会などをやる予定です。
参加者のみなさま、おつかれさまでした!