こんばんは。にっぽん てならい堂店主の中村です。

秋に新しく出会った、大分の耶馬渓の「六月八日」さんは、“森を想う暮らし”をテーマとした人と森とのライフスタイル提案のブランド。100%ナチュラルなエッセンシャルオイルやエッセンシャルウォーターを作っています。

「六月八日」のオイルは森を育てる仕事の中で得られる植物たちや、森の恵みを得て、有機肥料だけで育てられた大分の農産物が原料です。収穫から蒸留まで一貫して丁寧に行われ、水蒸気蒸留法のみで抽出された精油は、私たちを癒してくれる自然な香りです。

「六月八日」さんは、森の香りに惹かれる理由を「長い時代、森の中で生きてきた人間の遺伝子がそう感じさせるのでは」と言います。そう、私たちの祖先が森を出たのは、長い人類の歴史の中では最近の話なんですよね。

ところでみなさんは、ヒノキと言われてどんな香りをイメージしますか?ヒノキ風呂の香りを思い起こす人も多いかもしれません。先日、香らせてもらった森のヒノキは、木部と葉の部分で全く香りが異なりました。枝葉はすっきりしたグリーンな香りで、葉は青々しいすっきりとした香り。

思い返してみれば当たり前のことですが、普段、木や森と縁遠いくらしをしていると、そうした想像力も失われてしまうのだと気付かされました。

けれど、私たちが森のくらしに憧れたとして、そして都会から田舎に移り住む人が少しずつ増えたとしても、私たちの全てが都会を捨てることはできません。そこは私たちにとって、多くの人が住む新しい森だからです。私たちは都会に住みながらも、森と関わり合いを持ったり、都会に森に環境を持ち込む知恵をもっともっと磨いていかなくてはいけないのかもしれません。

林業が本業である「六月八日」さんが、アロマのブランドを持つ意味の一つは、間伐材を有効に活用すること。森は適度に間伐することで下の層の植物が豊かになります。けれどこの不揃いの間伐材を”効率良く”木材として使うことが難しく、その多くが焼却処分されてしまうということは、長年課題とされてきたことです。

この間伐材を原料としたエッセンシャルオイルをつくるということは、小さな取り組みかもしれませんが、森を持続させていくための大切な一歩です。そして、街に住む私たちにとっても、こうした森の素材をくらしに取り入れることは、失われかけている、自分と森とのつながりを取り戻す一歩でもあるんだと思います。

そんな想いを込めて、「六月八日」さんと始めるワークショップの一回目は、森とつながるスワッグ作り。本当は森へ行きたいんです。彼女たちが言う通り、一番森が綺麗な六月に行こうと思っています。それまでの間、まずは都会で森のことを想うワークショップを続けていきます。

12月のワークショップの情報はこちらからどうぞ。

https://www.tenaraido.jp/tenarai/0608swag/

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森から届く恵み。講師のアロマインストラクター関戸さんも森の香りに出会って、「ああ結局、ここに戻ってきた」と思ったそうです。