昨日は【老舗帽子店の職人と一緒につくる、自分好みの麦わらぼうし】のワークショップを行いました。お世話になったのは、2020年に創業140年を迎える田中帽子店さんです。

参加した皆さんに「皆さんと麦わら帽子の関係はどんなですか?」とはじめに伺うと「自分は似合わないと思っていて、あまり積極的にかぶったことがない。」という声がなんと多かったことか!
麦わら帽子と自分との距離がやや遠めなのにもかかわらず、麦わら帽子を作りたいと思って来たということに、自分たちで大笑いしながらのスタートとなりました。

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実際に職人さんたちが毎日使っているミシン(すでに部品の供給もままならないほどの年代物です)を踏ませてもらいながら麦稈真田をコイル状に縫う練習では、皆さん本当に苦戦されていました。

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麦稈真田を持つ手とミシンのペダルを踏む足に一定のリズムを覚えさせたのち、いよいよ自分自身の麦わら帽子づくりを開始。ブリム(つば)部分を自分の手で縫い上げていったわけですが、鏡で確認したり、職人さんや他の参加者にも見てもらったりしながら、自分に似合うブリム幅を調整していきました。

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そして次はリボンの色と太さ、結び方を自分でチョイス。顔の雰囲気との相性やどんな装いでかぶりたいかなどをイメージしながら、何色何本ものリボンの中から自由に選んでいただきました。

…そう。これは完全に、自分仕様・自分のための麦わら帽子づくりだったのです!

そして最後は、飛び出た麦の繊維を細かくカットしていく、髭切。かぶった時の不快感をなくすためのとても大切な作業です。

 

こうしてできあがった、麦わら帽子。スタート時には遠かった麦わら帽子と自分との距離はぐっと近づいて、「麦わら帽子は自分には似合わないと思っている」という人は誰一人いなくなっていました。
そして何より、年間何千万個と作り続けている職人さんに手取り足取り教えていただいたことで、麦わら帽子の見る目・選ぶ目を持つことができたようです。

今回サプライズで出演&教えてくださった麦わら帽子界の生ける伝説、田中帽子店4代目の田中行雄さんからは、帽子づくりを通して、人生100年時代を迎えるこれからの私たちに素敵な言葉の数々をいただきました。

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ご参加いただいた皆さま、お疲れ様でした!これからプロによる最終工程で仕上げていただいたのち、皆さんのお手元にお届けいたしますよ。ぜひ、この夏もその先の夏も、マイ麦わら帽子を愛してたくさんかぶってくださいね。