『中津箒』のonlineつくり手直買会
onlineつくり手直買会とはなんでしょう。
それは、オンライン越しにつくり手と直接話ながら買い物をしてもらおうという販売会。
おうちにいながらにして職人と話ができるって、これってなんだかとても贅沢かもしれません。
第一弾は、神奈川県愛川町の中津箒をつくる職人小林さん、と。
日本全国の、中津箒が気になっていた皆さん。ご自宅で職人からお買い物してみませんか。
あ。お買い物ですから、やっぱり買わなかったって、もちろんありですよ。お気軽に!
今、私たちはどんな生活を送りたいと感じているでしょうか。
生活と向き合う時間を多くとれる今だからこそ、きちんと考えてみませんか。
私たちは、自分が信頼できるモノに囲まれて生活を送りたいと考えています。しっかりと自信を持って、子供達の未来に受け継げるものだけを手に入れたいと考えています。
今、世界の大きな変容のタイミングにあって、この思いは強くなる一方です。今の私たちには、「信頼」と「未来」を感じるものしか必要ない。強く、そう思うのです。
「つくり手の顔が見える商品」とはよく聞くコピーですが、これを超えて、「つくり手と直接対面する」ことで、「信頼と未来が見える商品」を買うための直買会を開催することにしました。
実物に触れないのは確かに残念ですが、けれど、その代わりと言ってはなんですが、つくり手さんと直接話ができるのは、とても貴重な体験。
ぜひじっくりと画面越しにつくり手と存分に話をして、あなたが信頼と未来を感じる箒を手に入れてください。
今の状況下では、一般に道具のつくり手さんたちも、大きな影響を受けています。あるいはこれからの時代に合った、販売の形につくり直す、そういう機会とも捉えられます。
情報を探す、注文する、家に届く、、、と、買い物の「機能」は確かに便利になりました。けれど、私たちが自分の基準でよい生活を選択する、ということについては、機能の便利さとはまた違う話だと思います。
その方法の一つは例えば、「つくり手との距離を縮める」ということではないかなと思っています。そのためにはやはり、できれば直接会って、自分の目と手で確かめることが必要なのではないかと。
省くところは省く、しかし、省いていけないところは省いてはいけない、のではないでしょうか。
今回は触ることはできませんが、そもそも、つくり手に直接会える機会はたまの百貨店の催事くらいでしたので、おうちにいながらにして、つくり手とオンラインでつながること、これってとても画期的なことだと思いませんか。
今回、みなさまにご紹介する『まちづくり山上』の職人小林さんが手がける『中津箒』を、昨年『できたての箒展』として展示販売しました。
美しく作られた箒の実物を目の前に、てならい堂が感じたのは、「この箒が私たちの生活を変えてくれるだろう」という確かな期待でした。私たちの身の回りに道具は数あれど、生活を変える道具、というのはそうそうないかもしれませんね。
また、訪れるお客さんの中で、すでに箒を生活に取り入れている方が本当に多く、その先輩たちが口を揃えて言われたのは「箒を使うようになって、前よりもきれいになると感じる」という感想でした。
いわゆる個人の感想(笑)ですが、まだてならい堂としてもその頃は、精神性や見た目に重きが置かれているる様な気もしていたので、ちょっと意外だったんですよね。
うちは絨毯だしなあというお客さんも、そこは一度話を聞いてみてください。てならい堂のお客さんの中には、絨毯やラグに使われてる方も複数いらっしゃっいましたので。
そして、職人の小林さんの話を聞き、実際に仕事を見せてもらうと、ああ、なるほどなと納得がいったんです。
塵をよく掻き出し、畳を長持ちさせる道具として、イネ科のホウキモロコシという植物が見出され、やがて関東一帯がホウキモロコシで作られた箒の一大産地となったのは明治〜昭和初期にかけて。
道具としての理にかなった、自然素材のホウキモロコシを使うことを受け継ぎながら、小林さんたち職人さんは今なお、その使い勝手を追求することに余念がありません。
使い勝手の良い形を求め、同時に美しさを追求し続ける。ある意味で私たち生活者が”自分勝手に”思い描いている職人の姿が、そこにありました。
綺麗な箒だなあというのが、中津箒を手にしたときの第一印象ですが、綺麗に見せるための具体的な工夫なんて、もちろん考えたこともないわけですけれど、けれども勝手に美しいということは、ないんですね。
使いやすく作るために、美しく作るために、使う人の知らないたくさんの工夫と技術が詰まっているんだということを、気付かせてもらえて、本当に良かったと思ってます。
自分は何にも知らないんだなあと思って、これからまだまだ知るべきことがたくさんあることが、楽しみになりましたよ(笑)。皆さんにも味わってもらいたい感覚です。
本日ご紹介する商品はこちら。
さて、今回ご紹介する箒は、実はいろいろな大きさと形がありますが、これだけ多彩なラインナップが揃ったのは、実は最近のこと。現在のライフスタイルに合わせるかたちで、時間を見つけては新しい商品を開発しているそうです。
ご紹介する商品群を大きく分けるならば、まず、床を力強く掃くための手箒、二つ目にベッドやソファー、家具の上を掃くのに適した荒神箒(こうじんぼうき)、そして最後に、机や細かいところをささっと掃くための小箒と、この3つに大別できます。
順にご紹介しますね。
まず1番目の手箒は、大きさ(長さ)の違いと、持ち手部分の素材の違いで区別されます。
大きさは、部屋を大きく掃くのか、細かくササッと掃くイメージなのかで、選んでいただければ良いと思います。
持ち手については、好みが分かれるところ。一番のポイントは重さですね。
てならい堂にて実際に販売していた際には、山ふどうの枝が一番重く、竹の柄はそれに比べると軽く、さらに、トモエ箒と呼ばれる持ち手までホウキモロコシで編んだものは、想像したよりもずっと軽く感じました。もちろん自然素材なので個体差はありますが。
女性は軽い方を好む方が多いですが、掃くための適度な重さを求める方もいて、本当は実際に持つにこしたことはないのですが、けれども、実際に持っても迷っちゃう人が多いのも事実。笑
お好みと利用イメージを聞いた上で、てならい堂と職人小林さんとでお勧めの一本を薦めちゃおうと思います。
さて続いて荒神箒。耳慣れないと思いますが、これが実は昨年てならい堂では売れ筋1位。
荒神様とは、かまどの神様、台所の神様のこと。
神様が宿るかまどを清めるための道具として、他の箒と分けて作られたのがこの荒神箒なんです。
もちろんかまどがあるお宅は現代ではなかなかレアですが、実はこの荒神箒、ベッドやソファの掃除に重宝されてます。
なぜならばしっかりと埃を掻き出してくれるから。
それに、長さといい角度といい、実に掃除がしやすい。あ、もちろん、掃除しやすいように小林さんが作ってくれてるからなんですけどね。
最後に、手に取りやすいのが小箒のシリーズ。
机や棚の掃除が楽しくなる小箒や、コートなど洋服の塵をとりやすい洋服箒、さらにはコーヒーミル専用の箒なんてのもあります。
コーヒー豆を自分で挽く方はお分かりだと思いますが、細かく散った豆のカスをちゃんと取り切らないと、茶色い色素が沈着してどんどん汚くなっちゃんうですよね。
細かいところまで入り込んでしっかり掃き出す。脈々と連なる箒の力をしっかりと今の暮らしに落とし込んだ商品だと感じます。
ざっくりとしたご紹介はこれくらいにして、あとは当日、画面越しに商品を見ながら、じっくりと質問して商品を選んでいただければと思います。
オンライン越しでどれだけ伝えられるかは未知数ですが、けれど、webサイトを読み込んで買うことを考えたら、直越話せる方が圧倒的に親切だと思うんです。
今回の直買会をコロナという不運な機会が生み出したことは事実ですが、私たちはこれをこの場しのぎの企画、一過性の企画とは思っていません。
コロナに関わらず、私たちがモノを手に入れる方法は見直されるべき時期にきていると思います。
何にも知らない私たちには、もっとつくり手の声を聞く機会があっていい。今回は、なんと家にいながら、つくり手と話せるんです。おうちにつくり手がやってくるんですよ、奥さん。笑
買う方にとっても売る方にとっても、距離を飛び越えて、近づくことができるこの販売方法は、てならい堂としては、これからじっくりと取り組み続けて、ひとつのスタンダードになればいいなと思っています。
ちょっとだけ世界が変わるかもしれない一回目の機会。てならい堂にこれまで関心をもってくださった皆さまに、その参加者になってもらいたいなと思う次第です。
内容 : |
・オンラインで、お客さん、つくり手とにっぽん てならい堂の3者をつないだ、中津箒の販売会です。 ・事前予約制で、1組ずつの接客となります。 ・オンラインミーティングアプリ「zoom」を使用します。(無料。アプリのインストールが必要です。) ・自分にはいらないなとか、もう少し考えたいと思ったら、もちろん買わなくてもOKですよ。 |
参加の流れ: |
1)申し込みページから日時を予約
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日時 : |
2020年5月30日(土)各回25分 ・10時〜10時25分 ・13時〜13時25分
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申込〆切 | 5月28日(木)23:59→延長受付中(ご相談ください) |
キャンセル | 前日までにお願いします。 つくり手さんの時間を確保していただいています。止むを得ない場合意外の当日キャンセルは極力お控えください。 |