暮らしのコラム #07 暮らしをつくる
先日、那須にある「非電化工房」へ見学に行きました。新しい暮らし方の実験工房でもあり、博物館でもあり、アトリエでもあるというこの場所は、“電気を使わない”発明の私設テーマパークです。
例えば、非電化冷蔵庫。貯蔵室の周りに水を充填して、放熱板で覆えば、外部からの熱が侵入せず、マイナスにはならなくても、冷蔵庫としては十分なのだそう。
スイッチを押せば照明が灯る。そんな当たり前のようになっている電気は、どこで、どのようにつくられているんだろう。もしかすると、当たり前すぎて、考えようともしてこなかったのではないか。
もしかすると、電気のように、気がついていないけど本当は当たり前ではないものが、他にもあるかもしれません。だから今、暮らしをつくりたいと思うのです。
自分に必要なサイズを、自分の手で。
まずは、自分自身がいま興味があることから。手を動かしてつくることで、暮らしそのものを見直してみませんか?
文 / 増村江利子
国立音楽大学卒。Web制作、広告制作、編集を経て現在はフリーランスエディター、ライター。一児の母。主なテーマは、暮らし、子育て、食、地域、エネルギー。暮らしの工作家。毎日を、ちょっぴり丁寧に暮らしたいと思っています。