こんにちは、てならい堂スタッフのまつもです。

行庵先生の「深める金継ぎと深みにハマる蒔絵教室」が始まりました。
 
初めてご参加していただく方、簡易金継ぎの経験がある方、それぞれですが、みなさん一緒に完成を目指していきます。
 
全7回の教室で金継ぎ「割れ欠け編」と、ブローチ作りを蒔絵と螺鈿で制作していきます。
 
最初に行庵先生から金継ぎと、漆について説明していただきました。
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先生の作品も見せていただきました。蒔絵の表現の幅の広さ、そして美しさに驚きですね。

 
蒔絵の種類、金粉の種類、簡易金継ぎと本金継ぎの違いや、漆の産地についてなど説明していただき、つい私も聞き入っていました。
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漆の種類や地域によっての呼び方の違いも教えて頂きました。関東の生漆は瀬〆漆と呼ばれるそうです。

 
作業を始める前に、修理する器を先生に確認していただきます。どんなヒビが入っているのか、どんな釉薬がかかっているのかなど、どう修理するか注意するべき点はどこか、などを確認していきます。
 
ポイントで代表的な確認事項をまとめてみました。
・比較的フラットな平皿などは強度が出にくく、お茶碗などの深さのあるものは強度が出る。
・磁器は作業がしやすいが強度は低い。逆に陶器は漆を吸うので難易度は高いけど強度は出やすい。
・貫入のある器は毛細管現象で漆が滲んてしまうこともあるので要注意です。
 
 簡単にまとめたポイントですが、頭に入れながら修理することで失敗も防げますね。
使い続けることが目的の金継ぎであれば、強度についての理解を深めておくことも重要です。
 
 
割れ編:麦漆作りと接着
 
まずは、割れの修理の最初の難関の接着!
接着には「麦漆」を作っていきます。
 
まず、小麦粉に水を加えて耳たぶ程の柔らかさになるように練っていきます。
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次に、輪島地(輪島特有の珪藻土)と呼ばれる粉を1/4程加えてさらに練ります。 
 
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輪島地の粒子の細かい四辺地を使うのが行庵教室の特徴。強度が出て、麦漆の乾きも早くなるそうです。
 
小麦粉と水の状態の時の練りが足りないとグルテンが形成できず、漆を混ぜたときに分離してしまうのだそうです。
次に瀬〆漆を加えてさらに練っていきます。
img_1148 麦漆が出来たら、器の割れの断面につけていきます。
ヘラを使って、少しずつ均等に。。
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麦漆をつける前にマスキングテープを細かく切って準備しておくことも大切ですね。

 
ズレないように破片を合わせていきます。
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破片が多い場合は、必ず接着する順番を意識しながら作業していくことが大事だそうです。
 
段差がないか竹串でチェックして漆がはみ出したら、ティッシュで拭き取っておくことで次の作業が進めやすくなります。マスキングテープで止めて今日の作業は終了です。
 
通常1週間ほど時間を置くけれど3日位で乾くのだそうです。
 
ブローチづくり編 
初回は木ch(コッチ)という種類豊富なブローチを選んでいただきます。
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 蒔絵や螺鈿で加飾するので、作例を見せていただきながら、想像を膨らませてどんなものを作るか考えていきます。
 
こちらもとても楽しみです。
中には、ブローチ制作が目当てで申し込まれた方もいらっしゃいました。
 本物の螺鈿や蒔絵の仕事を体験することで、骨董市やお店で目にする漆器の見え方も変わると思います。
 これから4月まで、金継ぎ、漆ことについて一緒に学んで深みにハマっていきましょう!!
 
皆さん、よろしくお願いいたします。