こんにちは!てならい堂スタッフのさくです。
6月中旬、本日は日差しが強くカラリとよく晴れた日でした。
私自身、てならい堂に到着すると額に汗が滲んでいました。…暑い。

そんな日に飲みたくなる、淹れたくなる、アイスコーヒー!
それでは始めます。コーヒーのスペシャリスト、倉持さんから教わる
“さっくり”教わる、初めてのスペシャルティコーヒー。〜アイスコーヒーの淹れ方編~

<初めてのコーヒー!コーヒーの淹れ方、味わい方が変わるワークショップ>でもお馴染みの方です。

まずは倉持さんの自己紹介、ご自身の活動や会社 ( COFFEE ROOTS ) について、
インドネシアの生産者さんの紹介を、プロジェクターを見ながらさっくり説明。
との予定だったのですが、珈琲発展の歴史、豆の種類等の話しが進むにつれて
皆さんの興味も増し、質問が湧く様に出てきて場の空気が賑やかに!

倉持さんも、どの質問にも丁寧にわかりやすく説明してくれるので、次々質問したくなります。…わかります!

皆さん普段からコーヒーを淹れる方が殆どで、ホットコーヒーの味には割と満足できるのに
アイスコーヒーは何だか、もう少し美味しくならないかな…?
というきっかけの参加者が結構いらっしゃいましたね。

精製方法によって豆の色、大きさが全然違う!! 

その悩みを解消する答えを導く様に、
まずは珈琲豆の製法、良質な珈琲豆とは、酸味と渋みについて教えてくれました。

珈琲豆と呼ばれる前は、コーヒーチェリーという果実が、いくつかの精製方法を経て
珈琲豆になっていきます。そのうちの、ナチュラル、ウェットハル ( 通称スマトラ式 )、ウォッシュトと
3種の精製方法で作られた豆を見せてくださり、それぞれの違いを教えてくれました。

そう、この後の焙煎工程があって晴れて珈琲豆になるのです…知らなかった…

奥が深煎りの<アビシニア> 手前が中煎り <ハンス> と豆の色で違いが見てわかります 

今回淹れる珈琲豆は2種類です。

1つ目は<ハンス>
生産地はインドネシア  ウエストジャバ  スカサリ、生産者 ハンス/ユリさん。
2つ目は<アビシニア>
生産地はインドネシア  スマトラ  ガヨ  ケナワット、生産者 アビー/アデナコーヒーさん。

<ハンス>はナチュラル製法で中煎り、<アビシニア>はウェットハル製法で深煎り。

焙煎の時間や温度によって浅煎り、深煎りとなるのはご存知の方も多いかもしれませんが
倉持さんは「豆本来の素材や味を愉しむのは浅煎りの方がお勧め」と言います。

それでは<ハンス>からミルで挽いて行きましょう! (ガリガリガリガリ…)
ミルを開けて香りを皆で愉しみます。思わずここで、声出ちゃいますよね。…わかります。

実はこのミルの工程もあまり熱を持たせてしまうと、味に差が出るとか!?
品質、鮮度の話にもなり、それを測る基準として、
挽いた後の豆の香りがしなかったり、淹れたコーヒーにエグみが出る豆は、鮮度があまり良く無いそうです。

透過式と浸漬式とありますが、今回教わる工程は透過式で抽出した珈琲を
氷に注ぎ込んで冷やしアイスコーヒーを作っていきます。

飲み比べする為に、倉持さんが下記工程の条件を揃えてくれました!
・粒度 中細挽き (これは濃度に繋がる)  
・分量/湯量
・氷
・湯温
・蒸らし
・抽出時間
・抽出回数

さて、期待の試飲時間です!
冷たい珈琲が鼻先からより香ってきて、皆さん普段淹れているアイスコーヒーとの差を実感。
「中煎りなのに、とても華やかで甘みがある!果実の存在を感じる!」「爽やか!」「酸味がほぼ無い!」

倉持さんが言うには
「焙煎時間が短い浅煎りの方が、豆の良さ、味を伝えやすいです。
一般的に酸味ってネガティブな印象ですが、フルーティーなのは果実だった鮮度の良い豆の味なんです。」との事‼️

なるほど、豆の素材の味を愉しむとはこの事だったのですね…納得です。

では次に<アビシニア>を挽きます。 (ガリガリガリガリ…)
抽出工程を変えず繰り返しますが、やっぱりミルで挽いた豆の香りが奥深く全く違います。
味を愉しむのも勿論ですが、この香りを嗜む時間もたまりません!

試飲となると「あ!喫茶店の珈琲の味だ。」「コクがある、ミルクを入れてもまた違う味になりそう。」
「甘い物に合いそう、先生お勧めありますか?」と深煎りのしっかりとした味の違いに皆さん、驚き質問は続きます。

左からドリッパーの クレバー と エイプリル

抽出の為の湯沸かしポット、電子計り、ミルなどの道具についても、予備知識を惜しまず教えてくれて、皆さん興味津々で各所質問は止まりません!

<クレバー> 挽いた豆とお湯を淹れて貯められる仕組み、カップに載せるとお湯が落ちるんですって!画期的!
<エイプリル> デンマークの珈琲バリスタ世界チャンピオンが開発、中にリブがあり真ん中に丸い穴が。お湯の落ち方が違うそうです。

ちなみに、お湯を注ぐと粉が膨らむのは焙煎で出る豆のガスがもとで、深煎りの方が膨らみやすいんですって。
…ああ、面白くてメモが止まらない。

左から<アビシニア> <ハンス>  と少量ですが、全然色が違う!!

てならい堂のスタッフも試飲させてもらい、各々の好みを話しながら、味の発見がありました。

私自身は、浅煎りの酸味の強いコーヒーがどうも苦手だったのですが、倉持さんから教わった浅煎り豆の魅力でコーヒーを愉しむ幅が増えました。今回本題のアイスコーヒーを淹れる工程は、いくつか覚えるポイントがありますが、素材(豆)や道具の特性もわかりやすく教えてもらえた事で、自分好みの味を目指せるんじゃないか?!と思えちゃいました!

豆の分量、お湯の温度調整、タイミング等が丁寧に計算されていて、珈琲を淹れるってひとつの作品が完成していく様ですね。

質問があった様に、コーヒーのペアリングもあるそうなので、そちらも是非知りたいですね。
今回、試飲した<ハンス>と<アビシニア>は、てならい堂でも取り扱いがあるので、是非お試しください!