【てならい後記】瞑想のような静かな時間を。『星と色、五感と思考のワークショップ』
皆さん、こんにちは。てならい堂スタッフのリムです。
ちょっと前までセミがギンギンと鳴いたのに、最近は日が落ちると虫が鳴きますね。寝る前に暗い部屋で横になって静かに虫の鳴き声を聞きながら眠りに入ります。一人だけの心地よい時間で、何も考えずに微笑みながら気持ちよく寝れるので私はその時間が本当に好きなのです。
皆さんは「瞑想」はやったことありますか?瞑想って心を静めて、「無心になること」だとよく言われ、私も挑戦したことがありますが、だんだん頭の中に雑念がわいてきて、なかなか無心にはなれず、すぐ諦めたことを思い出します。
ですが、ある日、私はまた瞑想する機会を得ました。それはてならい堂で開催された「星と色、五感と思考のワークショップ」で、今まで私が思った瞑想とは少しイメージの違う瞑想方法でした。今日は皆さんにどういうことか、ワークショップの様子と同時にご紹介させていただきます。
今回開催されたワークショップのお供はFolding StarのERIさんです。募集ページにも書きましたが、現役のヨガインストラクターであるERIさんはある日、星型の照明を見ながら「あの形を自分で作れないかな?」と思ったのがきっかけで、そこから折り紙と糊を使って、星型の折り紙を作り出したそうです。
今回のワークショップは折り紙をする行為から瞑想につなげる、私にとっては新鮮なかたちの瞑想方法でした。早速、ERIさんが考案した星の折り紙の折り方で色紙を折りながら瞑想に入ります。が、星型の折り紙を折る前にまずは体をほぐしましょうか。
硬くなった体をほぐすことでよりリラックスして心地よい状態にすることができますね。ある程度リラックスになったらその後、ご自身が作りたい星のイメージと色をこころの中で想像してみます。差し上げたい人がいればその人を思いながらイメージを描いてみたり、自分の部屋に合うような色や雰囲気を思い浮かべてみたり。
思い浮かべましたか?それでは目を開いて、頭の中で浮かんだイメージを捕まえて、それに応じた色を選んでみましょう。
今回作る星は7角あるいは8角で、1角に2枚を使うので合わせて最大16枚の色紙を選びます。どの色を合わせるのかによって雰囲気がまた変わるのでとても悩ましいところですが、悩ましさこそこの星の折り紙作りの醍醐味でもありますので、皆さんにたっぷり悩んで選んでいただきます。
皆さんはどんな色を選んだのでしょうか。たくさんある色紙の中でそれぞれが選んだものはやはり一つも同じものはなかったですね。なら自然と思い浮かぶ一つのご自身へのお問い。「なんで私はこの色を選んだんだろう?」
基本星の折り紙は星の角になるパーツを作るという繰り返しが主な作業になるので、角を作るための折る作業を続けながらご自身が選んだ色について考えていただきました。折ったり糊で色紙をつなげたりする合間に何か頭の中に言葉が出てきたらそれをまたメモして残しておきながら進めます。
皆さんが選んだ色紙で角を作って、それを糊でつなげることで平面だった色紙が立体の星の形になりました。完成した星を天井にぶら下げておいて、皆で見つめながら最後の瞑想の時間を楽しみました(もちろん写真撮影も忘れずに笑)。
なぜこの色で星を作ったのか、作ってみて最初の段階と違いはなかったのかなど、振り返ってみたところ、過去実家での暮らしの時を思い出し、「狙ってるわけでもないのに、選んでみたらなんとなく実家の部屋にあるカーテンとか布団カバーの色が全く一緒でした!」という方がいらっしゃいました。そんなふうにこの瞑想で幼い頃のことが今とつながってることに気づくこともありますね。
思わぬのうちに、過去の記憶は蘇ってきたり、今自分の感情や振る舞いについて考えさせたりもする不思議な折り紙の世界。
ひたすら折るだけなのに、とても落ち着けて、無心になって、自分の内面に向ける時間。
偶然居合わせた同士で自然と話せる場所。
私は後ろで静かに皆さんの体験の様子をみていましたが、瞑想って、私が思ったより重いとか難しいものではなく、ただ自分がリラックスになって自然となれる状況や状態なら「かたちは何になってもいいんだー!」ということに気づきました。何もしないで、目をつぶって行う瞑想もありますが、目の前にあることにより集中して、今という瞬間を大切にすることも瞑想の一つの方法でありましたね。
大事なお気づきを私に与えてくれたとても素敵な体験でした。ご参加してくださった皆さん、Folding StarのERIさん、MAKIさん、ありがとうございました!