【てならい後記】新生活のお掃除に。職人に学ぶ、箒をつくるワークショップ。
こんにちは。
てならいスタッフのてんです。
3月末日とは思えない初夏の気候のもと
新生活のお供に素敵な、筆型の箒作りワークショップが開催されました。
ちょっとした所を掃くのに便利な箒さん。
せっかくなら手作りで、デザインも粋なものを持てたら
いつもよりもっとお掃除が楽しくなりそう♪
素敵な箒作りを教えてくださるのは『一hashime』の小林さん
小林さんの箒の特徴は網目の美しさ—
網目アニマとも呼ばれているそうです!!
小林さんの箒はイネ科のホウキモロコシを使用します。
栽培から収穫までもご自身でされており、
5月頃の種まきから始め、夏には収穫作業をし脱穀、天日干しをして箒に編んでいきます。
箒にするホウキモロコシは、穂先から30~50センチまでの茎部分までしか使用しません。
1本につき1本しか取れないそう。 なんて貴重なんだ…。
収穫した茎の太さで、ミニ箒など作る材料分けをしているそうです。
そんな貴重なホウキモロコシで早速作り方を教わりましょう。
今回は小林さんが1束分を針金でくるっと留めて、最初の土台を用意してくれてます。
そして、木板に巻きつけた糸
糸は凧糸を使用してます。黒と白どちらか好きなお色で編んでいきますよ。
黒はしまった印象に、白は茎との風合いが映えて自然な印象に。
糸の色を決めたら、針金部分に糸を結びつけて
木の板を足で抑えて、糸を巻き込みながら編んでいきます。
この時に水に浸しておいた茎を穂先側に編み込んでいきます。今回は9本使います!
最初のここが正念場。
この軸になる茎の部分をしっかり糸を張って、巻き込み編んでいくことがポイントです。
ここでしっかり編まないと、緩くなってしまい茎が抜けてしまうのですが
しっかり最初の茎の編みができれば、その後は少し休憩しても緩むことは無いそうです。
9本茎を編み込んだら、茎を穂先と反対側に折ります。
水に浸した茎は柔らかく折ってもパキッと分断しませんのでご安心を。
ここから一本飛ばしに編んでいき柄の部分の網目を作っていきます。
みなさんしっかり糸を張って編み込んでいきます。
もくもくと進められて網目も綺麗に出てきましたね!!!
編み込みの幅で網目の大きさも人それぞれ、ベストは正方形になるように作るのがいいそうです。
力の入れ具合も一定の力加減で作らないと、全体がきゅっと締まりすぎたり太ったりとするため
一定の太さになるように編むのも大事。
説明を聞きながら、もくもくとみなさん進められました〜
とてもうまく早く、編み込みが完成したので、私達スタッフも先生もびっくりでした。
集中力がすごかったですね。
でも、早い方がいいんです。
ホウキモロコシの編みは時間との勝負でもあるんです。
以前、てならい堂で開催された竹皮編み、こちらは作業中にも乾いたら水に浸して編み込んでいました。
でも、ホウキモロコシは一度しっかり浸水させたら
その後は吸水しなくなるため、柔らかい内に編みこまないと駄目なんだそう。
スピード勝負ですね。
ご自身の好きな長さに編めたら、最後のカットと仕上げは小林さんにしていただき完成!
自分で作った箒って愛着湧きますよね。
時を経てホウキモロコシは若草色から、藁のような黄色味を帯びた色へ変化していきます。
その変化も楽しみ愛でてあげてください。
穂先は水洗いができるので、汚くなってもOK。洗った後は陰干しで。
静電気を発しないという特徴もあるので、服のほこり落としにもいいそうです。
みなさんの作品もめっちゃ可愛い仕上がりですね!
カバンにつけてストラップのようにして帰宅された方もいましたよ〜
最後は先生にいろいろ質問とお話の時間。
多くの質問が飛び交い濃厚な時間でした。
ぜひ、新生活のお供にたくさん使ってあげてくださいね!!
ご参加いただいた皆様、先生ありがとうございました。
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小林さんの新作を含む箒が、多数入荷いたしました!
ぜひ店舗にて手に取ってみてください。