【てならい後記】想いを紙にする。夏の紙漉きワークショップ
こんにちは。てならい堂スタッフのさくです。
早速ですが、皆さん最近ハガキやお手紙を書きましたか?
私、正直全然書いてないんです。メモすら紙を使わない様になってしまって…
でも今日は紙漉きに参加して「自分だけの紙」を作ってみようと思います。
教えてくれるのは、紙漉き作家のイ・ヘリム先生。
漉く素材はすでに用意してくれていて、先生が作った紙たちが参考に並んでいます。
今回の手法は<漉き返し>。 紙や雑誌をちぎって、水に浸して、ばらばらにして、もう一度漉く手法。
まずは先生のデモンストレーション!ハガキ程度の紙を漉いてくれました。
あっという間に紙漉き型に繊維が溜まって、10㎜満たないの紙の原型が出来上がります。
それを木板に敷いたフェルトの間に挟んで、圧縮させ、水を切っていきます。
ボタボタボタ…と四隅から水がどんどん出てきますが、
今日はブルーシートを敷いて水の対策ばっちりなので気にしませんよ。
紙を水に浸しながら、ホロホロと解けていくのもあれば、しっかりちぎらないといけないのも。
「ミキサーを使えば分解作業が早くなりますが、繊維が切れてしまい紙の強度が弱くなります。
これは分厚く見えてほとんどが水。厚みを作らないと弱い紙が出来てしまいます。」
日々使っている紙は繊維がしっかり絡み合って破れにくく作られていて、漉き返しの紙の弱さと、自宅でも出来る様にその為の対策を教えてくれます。
今日は、強度を上げる為パルプ素材を混ぜ込みます。
漉く用の素材は皆さん様々で、ノベルティの折り紙、毛糸、紙の緩衝材、押し葉など。
毛糸を刻んで載せたり、ワンポイントで押し葉を添えたり。素敵です!
それぞれの紙漉きの意気込みを感じて、私も今日の目的「自分だけの紙」を想像します。
厚みを均等にする事に集中したり、
こうなるといいな!と混ぜた紙の色を想像して漉いても、予想を裏切る仕上がりになる意外性。
なんか違う!笑。を何度も繰り返して、あっという間に時間が過ぎていきました。
ちゃぷん、ちゃぷんと水の音が心地よく、溶いた紙が繊維になり
とろんとした質感が肌を撫でるような感覚で、何度も掻き回して遊びたくなります。
暑い夏にぴったりでしたね。
途中、写真も撮りながらの思い出作りをされる親子参加者を見ていて、微笑ましかったです。
「紙はこうやって分解させたら、また素材にもなるし、土に還る素材にもなる。環境にも優しい。」
とリム先生。漉ききれなかった素材をこして、固めて種を蒔くと発芽するんだとか…!!
先生が用意してくれた植物の種を蒔く方もいて、植物の発芽が楽しみな様子でした。
紙が乾燥する頃にまた色味が変化するそうで、仕上がりは後日のお楽しみですね。
私は出来上がった紙を使って、久々に手紙を送ってみようと思います!
皆さんがこの記事を読まれる頃に、届いているといいな。
それでは!