こんにちは。てならい堂スタッフのてんです。

今年開講した乾漆教室。
春からの1回目が夏頃に終了し、秋より2回目の松本先生の「乾漆教室」が始まりました◎

仏教の伝来とともに奈良時代にやってきた技法『乾漆』
漆に関する教室を多数開催してきましたが、漆と布地で形をつくっていく…というより深いお教室。

布が形になる?器になるの?
と驚きもありますが、漆によって形作られていく工程を楽しんでいただきましょう!

今回ご参加の生徒さんたちは、やはりディープな世界にご興味を持った皆さま。
みなさん金継ぎに触れたことのある方と、1回目の乾漆からリピートされた方も!
漆と出逢ってしまうと沼にはまってしまいますね。

まずは、先生の自己紹介と「乾漆とは?」というところ、歴史や特徴などを先生がお話してくれます。

形をつくるための素地には木・金属・陶器などがあるそうなのですが、一番自由度が高いのが「乾漆」。
木は形や大きさに制約があり、金属や陶器は場所も取るしつくるのが大変。そんな中乾漆は、”3畳一間あればできる”と言われているそうです。

奈良・平安時代には、仏像も乾漆で作られていたそうで、奈良・興福寺の阿修羅像もその一つだそうです。乾漆は軽くて丈夫な特徴があるので、火災時にも持ち運べたことで燃えずに今も残っているそうです。

第一回目は、型を考えて、型作りをするところなんですが…。みなさんもうやる気満々!!
事前に先生の用意していただいた型をと決めていたり、リピーターの方はすでに型を作成のうえで参加。

型作りを飛ばしての漆ぬりからとなりました♪

今回は無かった型作りでは、型抜き出来る形なら好きな形でデザインを考えて、紙粘土で作成していきます。(本来は樹脂や石膏を使うのですが、作業工程の兼ね合いで紙粘土での代用です。)


型に沿って麦漆を塗り、麻布を貼り、粉まぶしを繰り返していきます。
作業自体を文字にすると簡単そうですが、結構繊細な作業です。

麦漆の塗る量、麻布をぴっちり貼ること、また漆を塗る際に布が動かないように気を付けて上塗りをしていく。ひとつひとつの積み重ねが作品に影響することをひしひしと感じます。
お話しもしつつ、目は真剣なみなさん。
漆に触れているゆえ丁寧な作業でありながら、時間内に進みました。


次回も引き続き、漆塗りと麻布の貼り付けの回。
どんな風に変化していくか楽しみですね!!
次回もよろしくお願いいたします。