【金継ぎ】「金継ぎ」ってそもそも何だろう?
皆さま、はじめまして。この度、てならい堂の金継ぎ教室で春から教えさせて頂くことになりました、アマノシトミと申します。
専門用語が多くて分かりにくい、金継ぎや漆のお話をかみ砕いて、皆さんに少しづつお伝え出来たらなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、初回は「金継ぎ」って、そもそも何だろう?というお話をさせて頂きます。
「金継ぎ」とは、割れた器を漆を使って接着し、接着部分を金で化粧したものです。
「金継ぎ」と一口に言っても様々で、大きな違いは使用する「漆」の種類にあります。
「漆」とは、うるしの木から採取される樹液です。
漆を塗ったものを乾かすのには、温度と湿度が必要で、一度作業すると、数日置かないと次の作業に移れないため、日を空けて何度も作業する必要があります。(工程によっては1週間、1カ月かかるものもあります)
反対に、「新うるし」と言って、うるしと名前は付いていますが、漆では無く、温度と湿度の管理をしなくても乾く手軽な合成塗料もあります。化学的なパテのよう存在で数時間で仕上げることが可能です。
色々な価値観があるので、どちらが良い悪いというつもりはないのですが、大事な器を直すのであれば、自然の恵みをいただき、手間暇をかけて直したほうが、ご自身も器も、豊かな気持ちになるのではないかと思います。
「みんなの金継ぎ」は、前者の本漆を使用します。漆を使いつつも、出来るだけ分かりやすい材料や工程で、最終的にはご自身だけでも、ご自宅で器を気軽に直していただけるのようになる基本をつくっていきたいと思っています。
みなさんも金継ぎの基本、いっしょに探しませんか?
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てならい堂では、本漆をつかった本格的な金継ぎを楽しんでいただくための道具がすべて揃った「金継ぎキット」を販売しております。ご興味お持ちの方はぜひこちらもご覧になってみてくださいね。