【金継ぎ】恐るべし、糊漆のパワー!
「みんなの金継ぎ」今日は「割れ」の2回目の工程のお話を。
糊漆で接着後、約3週間乾かしました。今日は下地の調整をして錆びを使って補強する作業です。
「下地の作業の丁寧さが仕上がりに影響しますよ!」とアマノさん。
まずは第一回目に糊漆で器を接着した時に、割れた箇所を固定するために付けたマスキングテープを、恐る恐るはずします。まるでかさぶたのように盛り上がった接着面の糊漆のラインがお目見え。マスキングテープをとってもびくともせず、糊と漆のみでこんなにも接着するとは。糊漆のパワーを感じます。
その後は、固まってはみ出た糊漆を彫刻刀で剥がしていきます。まるでかさぶたがとれるように簡単にポロポロと剥がれます。彫刻刀を使う際に、刃の先で器を傷つけないように気をつけてください。
見た目には隙間なくきれいに接着されていると思ったのですが、まだところどころに小さな小さな欠けがありますとアマノさん。この小さな欠けを埋めておかないと、表面に凹凸の無いきれいな金継の線を作ることが出来ません。
この見えない欠けを埋めるために「砥の粉錆(とのこさび)」とよばれる黄色っぽい色の砥の粉(とのこ)を水で練ったものと、生漆を混ぜたものを接着面につけて、細かい欠けを埋めていきます。砥の粉錆で埋め終わった後は、再び漆風呂にいれ約1週間ほど動かさないようにして乾燥させます。
今日の工程はここまです。
次回は「欠け」の次の工程 下地の調整は終わったので、いよいよ筆を使って漆で線を描いていく中塗りの作業にはいります。
お楽しみに!
みなさんも金継ぎの基本、いっしょに探しませんか?
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