【てならい後記】深める金継ぎ(欠け編)と深みにハマる蒔絵教室。7月期(第2回)
こんにちは。にっぽんてならい堂の松本です。
晴れわたる真夏の午後、皆さま暑い最中にご参加いただきありがとうございます!
恒例とも言える、器の乾き具合の確認と下地を入れた器を扱う時の心構えから。
金継ぎは器のキズを綺麗にみせるためのもの。完品のように扱ってしまうと傷口が開くのと同じで、欠けを補った箇所がポロッと取れてしまうので注意しましょう。。
今回は、こくそ漆で埋めた欠けの器を水研ぎして錆漆を盛っていきます。
欠けの角が埋められてないところがあると、そこを補うのはとても大変。なので、前回のこくそ漆を少し多めに盛ってあるところから、今日の作業で研いで傾斜がおかしいと感じたところは、錆漆を入れる時にカバーしていきます。
ペーパーやすりに水をつけて前回少しこんもりと盛ったこくそ漆を研いでいきます。
ペーパーで平面が出せないところは、先生にクリスタル砥石で研いでもらって波打つようなこくそ漆を、平面にしていきます。
皆さん、すごく丁寧に研いでいるので、先生からも褒めていただいてました!
ポイントとして「本堅地製法」と呼ばれる工程では、下地(こくそ漆や麦漆)の上には錆漆を入れる。と覚えておきましょう。
早速、錆漆を作っていきます。
①砥の粉を水練りし、輪島地を入れてさらに練る。
②次に①に生漆を入れて、混ぜ合わせる。
ヒビや割れのような刷り込みに適した錆漆は、練り伸ばした時に少し時間を置くと、漆がじわぁ〜っと滲み出てくるぐらいが良いそう。一方、大きな欠けを埋めるのに適した錆漆は、ちょっと硬めに仕上げたいので輪島地を少なめに調整すると作業がしやすくなります。行庵先生が使用している輪島地は、ちょっと入れることで乾きを良くしたり、堅牢になる良さはあるけれど、割れやすくなるデメリットもある。なので厚く塗りすぎないように。
錆漆が出来たら、筆で塗っていきます。どこにどのくらい盛ったら良いのか…悩んで先生にご相談する生徒さん。イメージがついたら早速作業に。
欠けに綺麗に錆漆が入って、本日の作業は終了です。
前回、悩みに悩んで決めたコッチがお手元に。ブローチやピアスに、蒔絵・卵殻・螺鈿と様々な技法で装飾をしていく予定♪