【てならい後記】つくり手にならう、オンラインではじめての草木染め:1回目
皆さん、こんにちは。てならい堂スタッフのリムです。
皆さん、もう夏ですね…暑いのと湿気は本当に苦手なのですが、夏を満喫できる何かないですかね。皆さんの「夏のお過ごし方」があればぜひ共有してくださいー!
さて、5月にはオンラインで皆で集まって「草木染め」をしました。オンラインだからこそ各地からご参加してくださり、とても楽しかったです。今日は当日の様子を皆さんにご紹介したいと思います。
今回は染める材料になるのは「よもぎ」。今がちょうどよもぎが取れる時期で、とても良い色に染まるようです。2回にわけて行われる今回の草木染めワークショップは、1回目によもぎを使ってハンカチを染め、2回目には鉄屑などを使用した鉄媒染でさらに色を重ねます。
よもぎで染めると少し黄色い茶色になりますが、鉄媒染を加えるとカーキ色になり、その2色の違いがはっきり見えるのがとても素敵なのです。自然にも優しく、肌にも馴染みやすい色で染まる草木染めでできたものはずっと使っても飽きないと思いますよ。
今回の「オンライン草木染め」は岐阜県と福井県の県境に位置する縄文時代からある石徹白(いとしろ)という集落で、そこに伝わる服の形をベースとした服づくりをしている「石徹白洋品店」さん。石徹白洋品店の諏訪先生と中村先生に身近なところから楽しめる草木染めの魅力についてたくさん教えていただきました。
よもぎで染める
オンラインで行われたため、皆さんに各自で下準備としてよもぎを煮ていただきました。よもぎ染めは染めている途中でもいい香りがするので、染め工程をより楽しむことができます!お茶(?)のようないい香り笑、和みます。
今回は模様をつけて染めるのでジャバラ状に折ったハンカチをビニール紐で巻いて均等な柄がつけられるようにします。縛り加減や紐をかぶせる範囲がどれくらいになるのかによって模様はそれぞれになるので、この折り目を作る段階で作る人の個性が出るとも言えます。
いよいよ染めの作業に入ります!折ったハンカチを紐を巻いたままの状態で下準備として用意しておいた、よもぎの染料に入れます。菜箸などでハンカチを泳がせながら全体的に染料が浸透するようにしていきます。ここで草木染めのもう一つの良さが出ます。
先ほども少しお話したように草木染めは自然にも、体にも優しいので普段使う調理道具をそのまま使って染めの作業しても全然大丈夫なのです!なので、私も普通に調理に使う道具を使いました。
だいぶ染まってきたら、ハンカチを取り出し、媒染液であるミョウバンを薄めた液に、ハンカチをつけます。紐で巻いているのでその間にもしっかりミョウバン液が浸透するように開いていきます。この工程を繰り返していくと、ハンカチがしっかり染まっていきます。
初めてよもぎの染料からハンカチを取り出したときにはなぜか「全く色が染まっていない!」と思ってまた不安になりましたが、ミョウバンにつけて二度目染料に入れてからはだんだん染まり具合が良くなり綺麗な色に染まりました。ひとまず安心です!
洗って干したら完成です!(簡単!)工程はとても簡単ですが、素材として使う植物によって扱い方や使うところが異なりますし、季節によって染まり方が全然違うようです。奥深いのですね。
例えば桜の木は花が咲く前後、スギは花粉の出る前後で、染まる色が変わってくるそうです。マリーゴールドは花の方を使いますが、ビワはよもぎと同じで、葉を使って染めます。使う量や環境によっても全く同じ色は出ないので何回かやってみて感覚を覚えていくのがいいかもしれません。毎回違う色と出会えるとても素敵な染め方です。
作業を続けながらいろいろ質問が出てきて、皆さんの草木染めに対する熱さが伝わってきてとても良い時間を過ごさせていただきました。
ご参加してくださった皆さん、石徹白洋品店の諏訪先生、中村先生、ありがとうございました!