【てならい後記】育てて、もっと大好きになる。革のお手入れワークショップ <基本編!>
こんにちは、てならい堂スタッフのくらです。
まだまだ外は真夏みたいな暑さの9月中旬。てならい堂で新しいワークショップが開催されましたよ!
『育てて、もっと大好きになる。革のお手入れワークショップ <基本編!>』です◎
まさに参加したかった革のお手入れWSがついに!と待ってくれていた方がたくさんいて、すごくうれしくなりました♪
教えてくれたのは、レザーケア歴10年以上の菊地夏美さん!
さっそく、お手入れをしていきますよ~!
菊地さんの革のお手入れの説明、私たちのお肌やお化粧を例に例えてくれたりもして、とっても面白くてわかりやすいんです!
私たちのお肌って、自分たちで油分を出していますが、それに比べても革は水分や油分を自分たちの内側から出すことはできないので、使っていくうちになくなって、どんどん乾燥してしまう。。
なので、しっかりとお手入れしてあげなきゃいけないそう。
お手入れの流れは、簡単に言うと①ほこりとりのブラッシング→②クリーナーで汚れとり→③クリームで保湿して、ブラッシングで磨き→④必要があれば補色、です。
まずお手入れでやるのは①馬の毛のブラシで、ほこり取りのブラッシング。
やわらかくて毛の細い馬の毛のブラシは、小物のジップの溝や、靴の溝なんかも届きやすい!
その次は②クリーナーで汚れを落とす!いわば<クレンジング>です。革の表面の汚れや、前にお手入れした際に残ってしまったクリームなどを、クリーナーと布でしっかりときれいにしてあげます。
これ、熱中してしまう!こすりすぎると、革自体を炒めてしまうので、注意です。。!(汚れなのか、革が薄くなってしまっているのかを見極めるのが結構難しい。。)
それが終わったら、③クリームで保湿してあげて、豚の毛のブラシを使って磨きます。
先ほどクレンジングができたので、今度はしっかり化粧水や乳液をお肌になじませるように、専用のクリームを表面に広げていきます。
広げたら、先ほどの馬の毛とは打って変わって、ナイロンのようにコシがある毛の豚の毛のブラシでしっかりとブラッシングして磨く!
ここまでやると、本当に革が見違えるほど元気になります!
今回のWSで聞こえてきたのが、「クリームとかブラシとか、お店でたくさん売っているけど、どれがいいのかわかならい。。!」というお声。
この日は、菊地さんがたくさんのクリーナーやクリームを持ってきてくれて、それぞれどんな革に適しているのかを教えてくれました。
革によって、クリームタイプなのか、ジェルタイプなのか、バームなのか。。革のベースがどんな質感で表情なのかによって、同じ保湿でも、選ぶべきものが変わって来るんですね。
また、洋服に直接触れるバックやベルトと、直接触れはしない小物などでも、色付きかそうでないのを選んだ方がいいか。。などなど選びポイントがあります。
さらに!せっかくなら気分よくお手入れしたいですよね♪ 自分の好きな香りのクリームなどをさがすのも、大事◎
菊地さんはおすすめの道具を教えてくれるだけではなく、こんな風に選び方も教えてくれたので、お店にある数ある種類のものや、すでに自分の家にあるものの中からどれを選べばいいかわかるようになっちゃいました!
今回、赤いブーツを持ってきてくれた方がいました。赤い表面が少し剥げたり汚れたりしてしまったようで。。
こんな時は、先ほどのクリーム&ブラッシングのあとに④補色 をします。赤いクリームを塗って、なじませたら、見違えるようになりました!
みなさん、今日ワークショップでお手入れする予定のものが終わると、それぞれ「もっと磨けそうなものはないかな?!」とかばんの中を探して、キーケースや小物など持っているありったけの小物たちを磨きまくりタイムに突入です!笑
「ちゃんと磨けたの、今日が初めてかも?!」
「ピカピカになったお財布、ハッピーなご利益がありそう~!」
「新品よりいい雰囲気出たかも?!革が元気になって、愛着がわいた。」
嬉しい声が飛び交いました。
「今日帰ってから、夜な夜な家にある革たちを磨きそう(笑)」なんて声も!
今日実際やってみて、夢中になるのも納得な気がしました。てならい堂スタッフもお手入れしてみたんです。この違い、ぜひ見てみてください。。!
★お財布
★くつ *こちらは合皮です
菊地さんが言っていました。「使ってあげることが一番のお手入れになる。たくさん使っていると、乾燥したな、と感覚で明らかに分かるので、お手入れのタイミングも自分でわかってきますよ。」
また、とっても興味深いこともことも教えてくれました。
「今、良い革がとれないんです。。動物が大きくなる前に、革にしてしまうので、昔と素材が違うんですよ。だから今持っている革のものは、とっても良いものなんです。今持っているものを、大切にしてくださいね。」
私たちが何気なく手にしている革も、動物たちからいただいたものですものね。ありがたく、大切にし続けなくてはな、とあらためて革が愛おしくなりました。
この日思ったこと。お手入れって、作業的なちょっと面倒なもの。。というイメージがあったのですが、実際にやってみて、これはとにかく「たのしい!!」
どんどん元気になっていく革を目の当たりにしていると、やればやるほどおもしろくなって、止まらなくなる!笑 嬉しい発見でした。
使うときも嬉しいし、お手入れもテンション上がる。(むしろ、お手入れできるものを探しちゃう。笑)こんな風に、わくわくした気持ちで大好きな相棒をずーっと愛でていきたいですね。
気持ちの良いわいわい楽しいワークショップでした。
ご参加いただいたみなさん、菊地さん、ありがとうございました!