【てならい後記】つくり手と一緒につくる、ミツロウラップのワークショップ@神楽坂ストア
こんにちは。てならい堂スタッフの五十嵐です。
季節が慌ただしくうつろいゆくなかで、つい先日まで、てならい堂の一角には花が咲いたようなコーナーがありました。白い丸テーブルを彩っていた、色鮮やかな「ミツロウラップ」たちです。
つくり手は宮城県の丸森町を拠点に活動しているマメムギモリノナカさん。今回は、マメムギモリノナカ代表の山下久美さんと一緒につくる、ミツロウラップのワークショップをご紹介します!
ミツロウとはミツバチが巣をつくるために分泌するロウ成分のこと。そして、ミツロウに天然オイルを配合し、布に染み込ませてつくられたのがミツロウラップです。洗って何度も繰り返し使える、とってもエコな食品ラップなんですね。
今回のワークショップでは、マメムギモリノナカさんが独自に配合した(企業秘密です!)「ミツロウラップのもと」を使います。原料となるのは、同じく丸森町を拠点とする石塚養蜂場が生産した安心・安全なミツロウです。
そしてもうひとつの主役が、ミツロウラップのもとを染み込ませるとってもかわいらしい花柄の布。ご参加のみなさんにも、「どこを探してもこんなにかわいい布は見つけられない!」と大好評でした。
柄のイメージは山下さんがオーダーしているそうで、その優しい色合いとデザインは、まるで絵本の挿絵のような温かさを感じました。
ワークショップでは、まずは山下さんからマメムギモリノナカのミツロウラップについて学びます。
商品そのものだけでなく、養蜂をとりまく環境について、また、自然豊かな丸森町についてなど、さまざまなことを教わりました。みなさんも真剣なまなざしでスライドを見つめていましたね。
続いて、いよいよ実践へとまいります!
まずはクッキングシートの上に布を広げます。そして細かくちぎったミツロウラップのもとを布の上に散らすように置いていきます。布に浸透しやすいよう加工されたミツロウは絶妙な硬さで、みなさんテンポよくちぎりながら作業を進めていました。
ただし、ちぎる大きさや置く位置には少し注意が必要です。後でアイロンの熱で溶かして布全体に広げていくため、なるべく同じ大きさで小さくちぎり、均等に配置するのがよいのだそう。
山下さんから丁寧なアドバイスをもらい、手際よく作業をしながらも、みなさんミツロウの感触をじっくりと楽しんでいた様子でした。
次は、アイロンで布に浸透させる工程です。
布の上にクッキングシートをかぶせ、その上からアイロンをかけてミツロウラップのもとを溶かしていきます。
「あまり動かさず、アイロンの重さと熱でミツロウがゆっくりと溶けていくのを待つといいですよ」と山下さん。思わず動かしたくなるところですが、アイロンが少し沈んだような感覚に、「溶けてるのが分かります!」と感動される方も。ここまでくれば、完成までもう少しですね。
ミツロウが溶けたら、布全体に広げるようにアイロンを動かします。
そしていよいよクッキングシートを開き、ミツロウの広がり具合をチェック!
う~ん、さすがに1回では均等に広がりませんね。でも大丈夫! 足りない部分にミツロウを加え、何度でもアイロンをかけ直すことができます。
でも、ここでみなさんに、ひとつお詫びをしなければならないことが……
このワークショップの午後の回、アイロンを3台ご用意しました。
ひとつの電源タップに3台つなげました。
ブレーカーが落ちてしまいました……
大変申し訳ございませんでした!!!
何度もやり直しができたところで、ブレーカーが落ちては元も子もございません。「ミツロウ、なかなか広がらないよね」「けっこう力がいるんだね」「……あれ?アイロンの温度おかしくない?」みなさん、その通りでございました。以後、十分に留意いたします!
もう一度、適温のアイロンで作業を続行していただくと、やはりミツロウはスムーズに広がりました。「この感覚だよね~」とサクサク進みます。山下先生、午後の回にご参加のみなさん、本当にすみませんでした!
ご迷惑をおかけしながらも、ミツロウラップのもとが布にしっかりといきわたったことが確認できました。次は布を素早くクッキングシートから剥がして乾かします。剥がすのに時間がかかると、ミツロウが固まってきてしまい、剥がした跡が残ってしまうのだそうです。
そしてそして……みなさん大成功!
素敵なミツロウラップが完成しましたよ。
さらに今日はもう一枚、ご自宅から持ってきてもらった布でもつくってみました。
とっても素敵な布が勢ぞろいです。なんの布だったのか、これからどのように使うのか、一枚の布にまつわるいろいろなお話に、心が温かくなりました。
コツを掴んだみなさんは、さらに手際よく、2枚目のミツロウラップづくりを進めていきます。
もちろん楽しいおしゃべりにも花が咲き、本日のワークショップはテーブルの上も雰囲気も、なんだかとっても華やかでした。
マメムギモリノナカさんが扱う質の高いミツロウは、食品ラップに最適なもの。
自宅で使うだけでなく、「お菓子やパンのおすそわけに使いたい」「お友達にプレゼントしたい」と、大切な人への贈り物にもぴったりとのお声がたくさん聞かれました。
また、丸森町への関心も高まり、行ってみたい場所のひとつとなりましたね。
つくり手の山下さんから教わるミツロウラップを通じて、丸森町との心の距離がぐっと縮まったのではないでしょうか。こうして大切な場所、モノ、コトが少しずつ広がっていくことが心を豊かにしていくのだなぁ、とみなさんの笑顔から学ばせていただきました。
マメムギモリノナカの山下さん、温かなワークショップをありがとうございました。
そしてご参加のみなさん、楽しい時間をありがとうございました!