こんにちは
てならいスタッフのてんです。

お味噌汁に焼きおにぎり、野菜ディップにと、万能で健康にもいい日本を代表する発酵食品。お味噌さん。我が家のお味噌はどんな味?
4月末とは思えぬ初夏の陽気の中、日本食の手仕事、今年のお味噌の仕込みワークショップを行いました。

お味噌仕込みを教えてくれたのは『糀屋団四郎味噌』の4代目藤井寛さん。
昨年も仕込みを教わり、今年の4月20日には、新潟の現地団四郎さんの味噌蔵と糀のムロを見学させていただきながら、お味噌を作る回でお世話になりました。

今回は午前、午後とたくさんの方にご参加いただき、ワイワイわくわく♪
さて、まずは当店の店長からご挨拶と、ドキドキ気味な参加者さん、隣同士「こんにちは!よろしくお願いします」のご挨拶から。
緊張がほぐれたところから、藤井さんのご挨拶と団四郎味噌と味噌そのものについての紹介いただきました。

まずはお味噌について!
全国のお味噌の特性(甘い・辛い)の違いには、米麹や大豆の配合量などによって異なってくることなど、スクリーン資料を見ながらご説明いただきました。例えば京都の白味噌は糀が多めゆえに、甘いらしいです。

そして、団四郎味噌さんの作り方も教えていただきました。
団四郎味噌さんは糀作り・大豆の下処理も全て手作業で行い「天然醸造」と呼ばれる方法で味噌を作ります。

味噌の作り方には、「天然醸造方式」と「速醸方式」の2種類。
天然醸造方式は、基本的に大豆、米(米麹)、塩が原材料となり、半年から1年近くかけて製造するものです。

速醸方式は、、仕込んだ味噌を30度ほどの高温に保つことで発酵を促し1〜2ヶ月ほどで完成させるものが多く、短期間で完成するため塩角が十分に取れずしょっぱさを感じるものになるそうです。

1年間かけてゆっくり熟成させる天然醸造の味噌は、塩角が取れてなめらかなしょっぱさを感じられるものになります。発酵と熟成をさせている天然醸造方式の味噌は、風味も甘みもやっぱり美味しい。

大豆からお味噌になるまでの流れもご説明いただきました!!まず糀作りに4日間かかります!!そんなに!!
①一晩水に浸けて、②お米を蒸して、③人肌までに冷ます ④糀のムロにいれる。これで4日間
さらに、大豆は大豆で①大豆を一晩水に浸けて、②大豆を煮る、③ここで4日かけて作った米糀と大豆、塩、煮汁で味噌を作る。④1年発酵させて完成させる。
まさしく「育ててる」って言葉がしっくりしちゃいますね。

ご説明いただいた後は、団四郎味噌さんの仕込み時期の1日をショート動画で見ました。
朝 4:00から仕込みが始まり1日かけてお味噌を育てていく、それが仕込み期間毎日続く光景は大変そうでもあるのですが、団四郎さんスタッフさんの作業と食材、蒸し上がりの煙、どの光景もとても美しく、お味噌へのありがたみが増します。

さてさて、映像を見た後は実際に仕込み作業をしていきます!!

今回は団四郎さんで煮て下さった大豆と塩、米麹。そのまま食べても美味しい—。

つまみ食いをパクパクしてしまいそうですが、我慢して作っていきます。
まずは、道具の消毒をして、塩と糀をよーく混ぜます。シャカシャカフリフリ。
しっかりと混ざったら一旦置いておいて、次は大豆を手で潰していきます。
参加者のみなさんを見ていると、手際の良い方がとっても多い!聞くと仕込み経験者の方や毎年仕込んでいるという方がちらほら。素敵です。

潰れず隠れている大豆を見つけて潰してなめらかにしていきます。
お子様もご参加いただき、ギュギュっとお母さんと頑張ってましたね♪
おおよそ、潰せたら先ほどの塩糀と混ぜ合わせます。
この時も混ざり残しがないようにしっかりと混ぜ合わせるのがポイント。

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混ぜ終わったら、事前に殺菌したタッパーにギュッギュッと空気を抜きながら味噌を詰めていきます。

昔はおばあちゃまが甕(かめ)などに、パーンと味噌を投げ入れて空気抜きをしながら入れたりしてました。今回はタッパーなので、ギュッギュッと押し込む感じで詰めていきます。

詰め終わったら表面を滑らかにして、空気が入らないようぴったりと味噌にラップをして完成!
タッパーの除菌や味噌の表面を滑らかにするのは、余計な菌の繁殖を防ぐためです。
それでも、発酵し保存していてるとカビが生えてしまうこともあります。でも、味噌の発酵時にカビが生えてしまうのは自然現象。あっても大丈夫なんです。カビの部分だけ取ってしまえば問題なく食べることができますよ。
ただ、カビも白なら大丈夫ですが、黒や色がついたカビは要注意です。

保管は日陰、風通しの良い場所、もしくは人が居る場所(エアコンなど動きがある場所がおすすめだそうです)そして、発酵を促すために夏らしい暑さを感じる場所に置くのもポイントです。

完成したお味噌は紙袋に入れてお持ち帰り。その際に記録ラベルを書いていただきました。
仕込み日や、天地返し(混ぜ混ぜ日)、出来上がり時期を書くことで忘れないように!!


最後は、団四郎味噌の甘酒と人気のレモン味噌ディップの試食、さらに「二十年味噌」を最後にみなさんにプレゼント!
20年以上熟成された黒いお味噌は、味が濃厚で少しお料理に加えるだけで味にコクが生まれるそう…
スタッフもレモン味噌を試食させていただきましたが、ペロリでした笑 

どんなふうに育ってくれるのか、1年後のお味噌さんに会えるのが楽しみですね。
藤井さん、参加者のみなさん、ありがとうございました!

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【団四郎さんの味噌展】
味噌展でしか買えない商品もあるので是非この機会にお試しください。
5月12日までの開催となります。

お味噌仕込みのキットは通年販売してます。
オンラインショップでも販売してますので、ぜひご自分のお味噌を作ってみてくださいね。
お味噌キット