「型を送って染める小風呂敷」ワークショップ

継ぎ目があるけど無い。無いけどある。何気無いけど、けれど、そういうことを。

継ぎ目があるけど無い。無いけどある。何気無いけど、けれど、そういうことを。

この3枚で花ができるって。にわかに信じられ無いのが枚数型の面白いところ。

この3枚で花ができるって。にわかに信じられ無いのが枚数型の面白いところ。

今回は3枚の型を使い、小風呂敷を染め上げます。

3枚の型を使う意味ですが、一枚の図案を3枚に分けることで、3色に染め分けることが可能になるということですね。

14cm角の三枚型を順に4回送ることで、約45cm角の小風呂敷の中心に柄をいれていく体験です。

また、小風呂敷のほかにコットン製のトートバッグを選べるようにしましたので、トートバッグに柄を入れることも可能です。

柄はとりあえず8柄をご用意。

今回は3枚型を8種類ご用意しましたので、柄はお申し込み時に選んでください。色は紺、水色、濃ピンク、淡ピンク、黄、緑の6色から当日お好きなものをお選びください。

今回は3枚型を8種類ご用意しましたので、柄はお申し込み時に選んでください。色は紺、水色、濃ピンク、淡ピンク、黄、緑の6色から当日お好きなものをお選びください。

今回は各柄お一人ずつですので、お申込み時に早いもの順でお好きなものをお選びいただきます。

色は用意した6色の中からお好きな3色を。

型を送って、ひとつの柄を完成させるということを、このワークショップを通じて体感してもらえればと思います。

できあがった小風呂敷は、お弁当を包むもよし、ハンカチとして使うもよし、正方形ですから使い勝手は良いですよね。

トートバッグの方も帆布製のしっかりしたものをご用意しますので、自分で染めたバッグを是非、日常で使ってください。

「型を送る」ということの意味を体感する

染め型には、図案を起こす「図案師」と型を掘る「彫り師」が関わっています。

染め型には、図案を起こす「図案師」と型を掘る「彫り師」が関わっています。

こちらは2枚で2色を染めわけたところ。

こちらは2枚で2色を染めわけたところ。

江戸の伝統工芸である「江戸更紗」「江戸小紋」の技法は、「型紙」を使います。

江戸時代から明治にかけて、江戸の人口はどんどん増えていき、庶民も着物を着るようになり、その需要も連れて増えていきました。

草木染めで単純に浸して染めるだけでは単色しか染められないので、オシャレを楽しむことはできませんし、また手描きの技法では複雑な柄を楽しめますが、量に対応することはできません。

増える需要に対応するために、型を使うことで同じ柄を量産を可能にする技法として、型染めは存在しました。

量産に対する手仕事という概念を持たれる方も多いと思いますが、多くの手仕事もまた、その時代における量産のための工夫が詰まっています。

圧倒的な大量生産が様々な問題を引き起こしてきた現代で、”身の丈”というか、”社会にとって適切な量をつくる技術”は、とても大切なことなのではないかと、てならい堂は注目しています。

さて、着物一反は約12〜13mありますので、これに対応する一枚の型というのは存在しません。

必然的に同じ型を反物の上で送りながら、一反全てに同じ柄を染めていきます。

しかし、一枚の着物ですから型の切れ目で柄がずれてしまっては困ります。

どんなに細かい柄であっても、切れ目が分からない様に、そして刷毛で刷り込む色も、濃淡がでない様、均一に仕上げるところに職人技が詰まっています。

今回は、型染め故のこの「送り」という作業を体感してもらうための、企画となっています。

100年目、そして更にその次の100年を見据える染め屋にて

あちこちに色が溢れている、染め工房ならではの風景。

あちこちに色が溢れている、染め工房ならではの風景。

道具萌え必至です。

道具萌え必至です。

会場となる二葉苑は2020年で100周年を迎えます。

大きな染め工場から独立し、職人3人を迎えてスタートした”二葉屋”(のちの二葉苑)は、震災後には蒔炭を売って不況を凌ぎ、大戦の時代には軍需品を作ることを強いられるといった幾多の困難を経て、現在に至ります。

そして着物、呉服の需要が圧倒的に縮小する現代も、やはり困難な時代と言えるのではないでしょうか。

けれど4代目の小林さんは、100年の節目の後の、その次の100年を見据えています。

「次の100年間残していきたいのは、受け継いできた染めの技法とそれを支える職人たち。それを残すためであれば、他の何を変えても構わないし、むしろ時代時代に応じて変えていかなければならないのではないか」と、小林さんは話してくれました。

実際に、早くから海外の展示会へ独自に出展を続けたり、江戸時代の板場を再現しつつ、町の人がいつでも見学できるようにガラス張りにしたり、といった多くの新しいことに取り組んできました。

職人と聞くとやはりおじいちゃんのイメージを持つ人も多いと思いますが、二葉苑さんの職人はみな若く、女性が多いです。

伝統を守りつつ、いや伝統を守るために、新しいことに挑戦する姿勢は世の中にちゃんと伝わり、その伝統を本当の意味で受け継いでくれる人が集まってきているのではないかと思いました。

染めの技法を学ぶことも去ることながら、伝統を受け継ぐということの意味も、普段は立ち入れない職人の工房へ踏み入るこの貴重な機会に、ぜひ感じてもらいたいです。

染め夜塾3年目のリニューアル

一口に染めと言っても、その技法は様々。

一口に染めと言っても、その技法は様々。

2013年に”江戸の染め屋を学び舎に”と題して、本物の染め工房をワークショップ会場としてお借りして始まった”染め夜塾”。

開始から3年目に入り、(ようやく)リニューアルすることにしました。

様々な技法が存在する染めの世界。

その技法や意味を体系的に学べるように、様々な染めの技法にチャレンジしてもらえる機会を、毎月つくっていきます。

柄や色の選択肢を増やし、また、せっかく体験を通じて作ったものを、暮らしの中でちゃんと使ってもらえるように、染める材料も様々なものを用意していく予定です。

段階的な拡充になると思いますが、どうぞご期待くださいませ。

皆さまのお越しをお待ちしております。