【てならい後記】ATELIER TOKIIROで『空間に生きるストーリー』をあなた自身が創る、ワークショップ
昨日は「ATELIER TOKIIROで『空間に生きるストーリー』をあなた自身が創る、ワークショップ」を開催しました。10月にもかかわらず夏のような日射しと暑さの中、参加いただいた皆さま、どうもありがとうございました。
千葉県浦安にあるTOKIIROのアトリエをこの日のために開放してもらって、約3時間(と言いつつ、盛り上がって結局4時間近くとなりましたが、笑)たっぷりタニクの魅力とご自身の『空間に生きるストーリー』に向き合っていただきました。
まずは多肉植物というものがどのような特徴をもっているのか、たくさんある種類がそれぞれどのように分類されるのか(○○科××属)、それらの原産地はどこにあるのかを知り、種類ごとの育てるポイントを教えてもらいました。
このときの近藤義展さん。タニクの“アーティスト”というよりも、もはや“教授”に見えてきました。理系のお仕事をされているという参加者からは「聞いていてワクワクする!」という声も。TOKIIROのワークショップはいつも、アレンジメント講座だけにとどまらなくなってくるのが本当に面白いんです。
その後は、アトリエの外に出て課外授業。
「こういう場所ではこんな育ち方をします。」「これはこうやって上に伸びていくもの、こっちはこうやって下に垂れて成長していくもの。」「これは今年の夏の暑さで一回はすっかり弱ってしまったのだけれど、今またここに新芽を出してきたんですよ。」という、義展さんや友美さんの話を聞きながら、多肉植物たちの成長のしかたを実際に見てもらいました。
こうやって実際の成長の過程を知ることができるのは、TOKIIROのアトリエならでは。みんなでぞろぞろと家の周りを見てまわっている光景、ご近所さんには少し不思議だったと思いますが…笑。
そうして選んだ器とタニクで、いよいよアレンジメントの制作に取りかかります。
ハワイで目にした真っ青な海。いよいよ目の前に広がるであろう海までの小道を歩く、ドキドキワクワク感を思い出しながら創作したとのこと。
冬の氷瀑。冬の過酷な登山の中で見た氷の彫刻に圧倒的な美しさが忘れられず、そんな景色や下流の流れを、多肉植物を使って表現していました。
ギリシャの島で見た夕日。近所の犬や猫と一緒に寝転んで見た美しい夕日を向こう側にイメージしながら、白い壁の町並みを表現。「私はこのあたりから歩いて行ったのですが…」とご自身が小さくなってアレンジメントの世界に入り込んでいるように話す姿が印象的でした。
今年は、色々と変わっていきそうな年。自分自身もさまざまことにチャレンジしていきたいし、それが数年後にどんな変化や成長を遂げているのか。そんな想いを込めて作ったのだそう。
「たくさんのタニクを盛り盛りに入れているように見えると思うのですが、アトリエの外のタニクたちが自然に育っている姿を見て、自分のアレンジメントの中のコたちがこれからどんな調和を取っていくのかを見てみたいと思ったんです。」
それぞれの五感を使って景色や想いを“見立て”、『空間に生きるストーリー』ができあがった瞬間でした。
義展さんからは「僕が作る『空間に生きるストーリー』は、僕の世界観によって作られたものだから、誰にも真似されない自信があります。今日皆さんが作った『空間に生きるストーリー』も、あなただけの世界観だから決して真似されないし真似できないんです。こうやって自分自身を深めてどうなっていきたいか、数年数十年先のご自分に想いを馳せながら、今日のアレンジメントをぜひ育てていってください。」という挨拶。
…あれ、やっぱりこれ、ただのアレンジメント講座じゃないですよね。
皆さんもご自身のアレンジメント以上のものを、たくさん持ち帰られたようでした。