【てならい後記】夏から冬へ。TOKIIROに学び、多肉植物を育てるワークショップ。
こんにちは。店主の中村です。
暑いです、今日は。けど気持ちいい、梅雨の中休み。
今日はひみつの小店は閉じて、てならい堂のいえをオープン。多肉植物アーティストのTOKIIROさんをお招きして、多肉植物の寄せ植えワークショップです。
けれども生き物ですから、寄せて植えることではなく、育てることが目的ですよね。そうすると、本当に知りたいのは、育て方。だから、夏に寄せ植えをして、半年育ててまた持ち寄って、その後の育て方を教えてもらう、そんなワークショップにしました。
午前の会、午後の会、それぞれいろんな動機の方が集まってスタート。
冒頭はまずは参加者の皆さんのそれぞれの多肉歴、参加のきっかけなどを聞いた後には、TOKIIROのヨシノブさんが多肉に出会ったきっかけを聞きます。
ヨシノブさんにとってのきっかけは、八ヶ岳倶楽部での柳生真吾さんとの出会い。その出会いが、ヨシノブさんの運命を変えます。その話はまた、皆さんが次に参加する時まで取っておくとして、ヨシノブさんが師匠と呼ぶ真吾さんの教えは、とてもシンプル。それは、「わからないことは地球に聞け」」と。これがTOKIIROの多肉や植物へのスタンスになっています。
それにしても、ヨシノブさんはお話好き。話し出すと止まらなくなるのは、いつものことですが。笑
その後、多肉の解説に移って、まずは先生がお手本のアレンジを開始。しっかりとお手本を見た後で、ようやく好きな器を選んで、好きな多肉を選んで、アレンジのスタート。
苗の持ち方、土の払い方、根の扱い方など細かなアドバイスを受けながら、それぞれが自分だけの景色をイメージしながら寄せ植えを行なっていきます。
ポイントは根の高さではなくて、頭の高さを揃えて、しっかりと土の中に埋めること。葉っぱに土がかかっちゃってもOK。先生曰く、多肉の故郷メキシコでは地面にしっかり埋まってるんですよ、と。
特に今回は、植えた瞬間が最高にかわいい!で終わるのではなく、そこから育てることを前提にしたワークショップですからなおのこと。しっかりと彼らが根を張りやすい環境を整えてあげるというのが、今日の寄せ植えの本当のゴールなんです。
そう、鉢の中のアレンジはやっぱり人の都合。そもそも自然にある彼らと一緒に暮らすなら、彼らの生命力を最大限に引き出してあげる必要があります。真吾さんの教え、”地球に聞く”に通じる話です。
けれど、ここからがこのワークショップは本番。これからどう育てていくのか、再びヨシノブ先生の講義が始まります。
水は何のためにあげるのか、人が見える光と植物に必要な光の違いなど、ちゃんと習わないと知らないままになってしまう、育てるための知識を教えてくれます。
“地球に聞く”師匠から受け継いだ、ヨシノブさんの教えは基本は、多肉が生まれ育った中米などの環境はどうなってるか想像してみる、というものです。ともすれば、いつどのくらい水をあげればいいのか、とマニュアル的な答えを期待してしまう私たち。けれど、生き物はマニュアルでは育たないという、当たり前のようで、私たちが忘れていることを気づかせてくれました。
そうやって”地球で考えてみて”導き出された、本日もっとも参加者の皆さんに学んでもらいたかった結論は、「多肉は外で育てる」というシンプルなものでした。けれど、その理由そのものが、皆さんのお腹の深いところに落ち着いたことと思います。
次は来年1月、それぞれの多肉さん達とどう共存してきたのかを見るのが、本当に楽しみです。