【てならい後記】使い続けるための”研ぎの技術”を学ぶワークショップ 8月
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こんにちは、てならい堂スタッフのてんです。
もう8月下旬に差掛かる頃、お盆休みはどんなお休みになったでしょうか。
家族揃ってどこかお出掛け、いやいや暑くてお家でのんびり…。はたまた、お盆もお仕事の方も居たかと思います。私は仕事とお料理三昧でした。
そして、お盆明けのてならい堂では研ぎのワークショップを行いましたよ。
教えていただいたのは、包丁づくりでもお世話になっている正次郎鋏刃物工芸の石塚祥二朗さんご夫婦です。5月に引き続き開催、成田からお越しいただきましたよ。
参加者さんが来ると、早速包丁をお預かりして厚みの確認をしてくださる石塚さん。始まる前からマイ包丁のお話しや相談で盛り上がってました。
さてさて、お話しに華が咲きつつも、改めましてのご挨拶。
「今日は研ぎの基礎をお伝えします。」と包丁の研ぎ方、砥石についてお話ししてくれました。
まずは石塚さんが、お手本を。
砥石の置き方、使い方、研ぐ部分など実践しながら、とっても細かくポイントを教えてくれます。
私も砥石を持っていますが、「知らなかった〜。そんなの説明書に載ってなかったよ…。」とメモ必須のオンパレード。
用意する砥石は、荒砥と中砥の最低2種類は必要とのこと。さらにお刺身など切れ味の高みへ行きたい方は仕上げ砥石があるといいそうです。砥石は人工のものと天然のものとありますが、初心者は人工でも十分だそう。
包丁を研ぐ際の持ち方、砥石への当て方にもポイントがあります。
最初は砥石に対して斜めに置いて、研ぎたい部分を当てて研いでいきます。
刃先からスタートする場合、刃先を押さえて包丁のしなりを利用してほんのり浮かせて研ぐ。柄に近い部分の刃は自然としなり浮いて程よい斜めになります。案外包丁ってしなるんですね。反対側は真横に置いて研いでいきます。
荒砥で裏表を研いだら、中砥でもまったく同じように研ぎます。番手の荒いものから始めて、だんだんと細かいものにしていって整えていきます。
一通り教えていただいたら、持ってきたマイ包丁で研ぎ時間スタートです。
わからなくてもひとりひとり、石塚さんご夫婦が見て教えてくれるので安心です。
「シャリシャリ」「ジャリジャリ」「シャッシャッ」
研ぎ方や速度で音が違うのも面白い。研げているかどうかの目安は、研いでる時の音と刃が研げてるザラっと感からのツルっと感の感触。研いでは確認を繰り返しながらの作業。
今回は研ぎのポイントをつかむのがみなさん早くて、石塚さんもびっくり。
「みなさん、掴みが早いな〜」とお話ししながらあっという間に綺麗に研げましたね。
「包丁って料理で毎日使うから、研ぎの技術って一生物ですよね」「研いでくれるところはあっても、教えてくれるところは無いから嬉しい」と参加した皆さんからお声をもらえて、石塚さんも我々スタッフも開催してよかったと嬉しい限りです。
また、会場には石塚さんのつくられた商品も持ってきていただきました。てならい堂では普段お取り扱いがないので、1日限りの貴重な展示販売です。また包丁ワークショップの際にチェックしてみてくださいね。
最後に、保管用に新聞紙でつくった鞘をいただきました。こうすることで水分が残らず、錆にくくなるそうです。
お家で研ぎたての包丁の使い心地はいかがだったでしょうか。
ぜひ、「研ぎ」をこれからもお家で続けてくださいね。
石塚さん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。