【てならい後記】使い続けるための”研ぎの技術”を学ぶワークショップ。22年11月第2回
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こんにちは、てならい堂スタッフの大石です。
あっという間に年末ですね。外と内の寒暖差で風邪を引きそうな今日この頃です。。
そこまで寒くなるちょっと前に、てならい堂では第2回目の研ぎのワークショップを行いました。
教えていただいたのは、包丁づくりでもお世話になっている正次郎鋏刃物工芸の石塚祥二朗さんです。
成田からわざわざお越しいただき、神楽坂の「のいえ」で開催いたしました。
始めに石塚さんにご挨拶いただくと、「イチから正しい研ぎ方を教えるというよりか、皆さんの研ぎ方を見てみてより良くなるようにアドバイスしていきたいと思います。」とのこと。一人ひとりの様子を見て教えていただけるようで安心できますね。
今回参加いただいたみなさん、以前から研ぎに興味があって、、という方が多かったですが、中には奥様の為に研げるようになってあげたくて、という素敵な理由で参加いただいた方も、、!聞いたこちらも嬉しくなってしまいました。
まずは皆さんの研ぎ方のチェック。ポイントを教わりながら、とりあえずやってみます。
用意する砥石は、荒砥と中砥の最低2種類は必要とのこと。人工のものと天然のものとありますが、初心者は人工でも十分だそうです。
巷では、包丁を10円玉1枚分浮かして研ぐ、などど言われていますが、石塚さんによるとそれでは浮かしすぎだそうです。浮かすのはほんの気持ち程度。
荒砥で裏表を研いだら、中砥でもまったく同じように研ぎます。これは紙やすりで木をやするときなどと同じですね。番手の荒いものから始めて、だんだんと細かいものにしていく。
「音を聴きながら研いでくださいね。」と石塚さん。聴いてみると、音がそれぞれ違います。しっかり研げているときの音、ちょっと角度がつきすぎて研いでしまっているときの音。少し違うのです。
研げているかどうかの目安は、聴覚と視覚と触角と、様々な感覚を用いて確かめます。包丁って毎日使うものですが、どんな断面をしているか、角度はどうついているか、研いだらどんな音がするかなんて普段は気にしていませんよね。。
最初はみなさんどこが変わったのかわからない様子でしたが、終わるころには体感でわかるようになっていました。
会場には石塚さんのつくられた商品も持ってきていただきました。てならい堂では普段お取り扱いがないので、こういう機会にぜひ見ていただきたいです!
最後に、保管用に新聞紙でつくった鞘をいただきました。こうすることで水分が残らず、錆にくくなるそうですよ。
今回掴んだ感覚を忘れないように、お家でも続けていっていただきたいです!
研いだ包丁は、柔らかいものから切るようにすると良いそうです。カボチャなどはすぐには切らないでくださいね。
石塚さん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。