【てならい後記】陽が差す森の、クロモジの香りづくりワークショップ
こんにちは。
てならい堂スタッフの村上です。
6月25日に、六月八日さんと「陽が差す森の、クロモジの香りづくりワークショップ」を開催いたしました。
「六月八日(ろくがつようか)」さんは、大分県耶馬渓で林業を営む久恒山林さんから生まれたアロマブランドです。九州の森の恵みである樹木や有機無農薬ハーブなどの天然素材を丁寧に自社蒸留した、100%天然の精油(エッセンシャルオイル)を作っています。ワークショップの講師は六月八日のアロマインストラクターの関戸さんです。
六月は梅雨の走りの優しい雨が降り、春の芽吹きから成長を続けたさまざまな植物たちが、水の恵をうけて美しく輝く頃。虫や鳥や動物たちは活動の時期を迎え、森が一番イキイキするともいえる季節です。そんな六月に開催するワークショップの主役は「クロモジ」です。香りだけではなくクロモジの森での様子までお届けしたい!と本社のある耶馬溪から、採れたてのクロモジの葉を送ってくれました。
六月八日さんのクロモジ精油は、九州に自生する「ケクロモジ」という種類のクロモジを使用しています。その特徴として葉っぱに柔らかい毛が生えていて、触るとフワフワとしています。まずは、森でのクロモジ採集から蒸留の様子までを写真と映像を交えながら関戸さんにお話ししていただきました。「写真を見ながら、お配りしたクロモジに触ってみたり、ちぎって匂いをかいでみたりしてくださいね。」とまるで森にいる気分!
低木のクロモジが成長をするためには、森が間伐され、陽が差している必要があり、クロモジは「手入れのされた明るい森のバロメーター」とも言われています。クロモジが沢山自生している森は、きちんと手入れをされている森、という事ですね。六月八日さんのクロモジ精油は、クロモジ採集をするところから始まるのではなく、森を手入れするところから始まっています。間伐が行われない人工林はどんどんと暗くなり、生物多様性が失われていきます。今回見せていただいた森は明るく、様々な植物が生えていて、映像からは沢山の鳥の声が聞こえてきましたよ!蒸留の様子なども見ていただき、六月八日のクロモジ精油がどこからきて、どのようにできているのか皆さんに見ていただきました。
クロモジについて学んだあとは、早速香りづくりスタートです。まずはサトウキビ由来エタノールを使用してオーデコロンを作っていきました。理科の実験の様です!笑
その後は椿油を使用したロールオンづくり。今回は特別に乾燥させたクロモジの花を送っていただき、ハーバリウムの様に中に入れていただきました。かわいい…!
そして最後は、日本ミツバチの蜜蝋を使用した森のバーム作りです。蜜蝋をくるくると湯煎していきます。瞑想の様な時間が流れていました。
そして、言うまでもなく会場はクロモジの香りでいっぱいでした。香りを文字で説明するのは難しいのですが、六月八日さんのクロモジ精油は気品のある甘さがり、人気のある香りです。(ひみつの小店でサンプルを香ることができますよ。)ワークショップの後も、林業の話など盛り上がりました。
六月八日さんの精油を使っていると、森がその香りをお裾分けしてくれているような気持ちになります。
皆さんと香りと体験を共有しながら、クロモジや耶馬溪の森との距離もグッと縮まった1日となりました。
六月八日さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。