しっかり寒い季節、寒波の真っ只中。昨年に引き続き大変好評だった、たつけをつくるワークショップが始まりました!
“石徹白洋品店”さんのある岐阜県ではどんな暮らしをしているのかしら…

こんにちは。てならい堂スタッフのさくです。

1月初旬に、第1回は開催されました。
今回も認定講師の松本先生をお迎えして、伝統衣のたつけをつくるワークショップのはじまりです。

オンラインでのワークショップを開催したりもするのですが、対面でのたつけはやはり熱量も違いますね、大変人気です。ではでは、全5回でたつけを縫っていきますよ!

今日は、石徹白洋品店が出来上がった経緯や、たつけの歴史から始まり、寸法の出し方、布の裁断まで目指します。

石徹白洋品店さんのはかま、かるさん、たつけの商品は、どんな着心地なのか、自分に合う形なのか気になって、てならい堂にご来店する方が多く、都心に暮らす方々に興味を持ってもらえるのは、大変嬉しく思います。

今回参加の方は、手縫いがお好きだったり、自身の身体に合わせて作った愛着のあるたつけを作りたかったり、完成後に自身の好きな色に染めたい方と、本当に様々でした。たつけキットの生地は薄い麻素材なので、ご自身で染める事も出来ますよ!また、少し手縫いに苦手意識がある方でも、先生が優しくフォローしてくださるので安心ですよ。

まずは「石徹白」について簡単に先生からご紹介です。
「石徹白」は、岐阜県と福井県の県境、標高700メートルに位置する山深く雪深い小さな集落。縄文時代から続く石徹白で、そこに伝わる服の形をベースとした服づくりをしているのが石徹白洋品店です。

地域の文化資料館に展示されていた、その土地に伝承されてきた作業着が、今回のたつけの由来です。
石徹白では、地域の伝統的な文化や暮らしを再生していくことを目指していて、現代での暮らしに合わせて形が改良されています。

しゃがんだ時の足の膨れ具合も考慮して、採寸していく様子

それでは、採寸を始めますよ!二人一組になって、身体のどこをどう測るのか、採寸の仕方を覚えます。
ここも皆さん真剣。自分仕様なので、セミオーダーメイド。着心地を想像しながら寸法を決めるのってちょっと感覚的で難しい印象です。
でもここはまず採寸、テキスト用紙に記入していくと、自然と自分に合った寸法が出てくる仕組み!
先生に測り方が間違っていないか、確認もしながら慎重に進めていきます。

テキストの空欄に採寸した数字を入れ込んでいきます

採寸が終わったら、自分の身体に合わせた裁断線を描いていきます。

1枚の生地のどの部分がたつけのどこの部分になるのか…私自身たつけの出来上がる工程を見るのは初めてで、不思議と疑問が多かったのですが、本当に無駄が無い!

冒頭の紹介で伺ったのですが、講師の松本先生はもともと洋裁をしていた経歴で、石徹白洋品店と出会い、日本人の知恵の深さ、物を大切にする心を改めて知り、和裁の無駄の無さに感動して”たつけ認定講師”になられ、その魅力を伝えられています。

いざ裁断していきます!

ご自身で持ち込まれた思い出の生地の方もいらっしゃり、こちらも少し緊張しますね。
今回はちょっと必要な部分も切ってしまったりありましたが、ここも先生がフォローしてくださったので、こちらも一安心。切ってしまったらまた縫い合わせたら良いのです。

採寸で上下運動、計算で頭を使って、目と手先で布に線を描いて、断裁で指や腕を動かして…
いつの間にか、座っているだけのあの裁縫作業ではないですね!

合わせて生地をカットする際、まち針以外の方法。参加者の使っていたクリップ。こんなのもあるのですね!

完成見本。綺麗な形です。

今回は皆さん作業の合間に沢山ご質問をいただき、予定時間を過ぎてしまったのですが、かなり達成感のある様子で、なんとか断裁まで終えられました!先生も「初めはこれぐらいかかってしまいますから、大丈夫ですよ。」と…優しい…

次回は基本的な縫い方から学びますよ!生地の絵柄がある方は縫製後はどな見え方になるのかな…楽しみですね!!松本先生、参加者の皆様、どうもありがとうございました!