【てならい後記】植物由来の灯火。和蝋燭(わろうそく)をつくるワークショップ。冬
こんにちは。てならい堂スタッフのてんです。
2025年もよろしくお願いいたします!
昨年12月、1年の締めくくりの月に開催された灯りのワークショップ。
2023年の開催から1年ぶりの和蝋燭を作る回です。
今でこそ「和蝋燭」と言うものの、以前は、和蝋燭が「蝋燭」と呼ばれていました。
洋蝋燭の輸入後、洋蝋燭が「蝋燭」として通常になったため、区別のために「和蝋燭」と呼ばれるようになったとか。時代の流れや歴史の変化を感じますね。
今回も教えてくれるのは和蝋燭「Yagi-」の青柳先生です。ストアの床にゴザを敷いて、原始的な雰囲気と体勢での始まりです。
青柳先生に蝋燭を灯してもらいながら、まずは皆様と先生の自己紹介、和蝋燭の紹介から始まります。
今回は、灯りが好きな方やハゼの木を知ったところから和蝋燭へたどり着いた方、キャンドルのお教室をされている方や、自然由来のものを探していた方が参加してくれました。
和蝋燭の紹介もそこそこに、実際に手を動かしながらお話や質問も受けていきますよ。
まずは、蝋燭の芯と鉄の串を準備します。芯もイグサの花茎の髄で作られていて全てが植物由来。
芯を鉄の串に刺して下準備はOK!!
和蝋燭の魅力のひとつに大きく揺らめく灯りがあります。
その理由がこの芯の作り。和蝋燭の芯には空洞があり、この空洞から空気が流れるため、キャンドルより大きく、そして揺れる炎になるそうです。
お次は実際に蝋をかけていきます!
使用するのは櫨(はぜ)の木の実から取る櫨蝋(はぜろう)。
固形の蝋を溶かして液状にして、40〜60度の温度を保ちながら使用します。
1回目の蝋かけは芯に蝋を染み込ませるため、手で蝋をすくって芯にかけていきます。
2回目からは芯を回転させながら蝋をかけていきます。
40度〜60度の蝋は熱そう!!って思いますよね。でもお湯で感じる温度よりも、蝋の熱の伝わり方がまろやかなので、高温でも温泉のようで気持ちがいいんです。
最初はみなさん先生に手の動かし方を聞きつつ作業に入ります。
蝋燭作りの面白いのは、蝋をかける時の芯の撫で方や速さによって蝋の風合いが変わったり、長くなったり太さに違いが出てきたり、一本一本個性的な蝋燭が出来上がっていくところ。
コツを掴んできたら参加者さん同士で見比べを楽しみながらじっくりと作業。
手についた蝋はそのまま剥がさず手形になるほど育てて、ペリペリ剥がすと保湿効果があるのかお肌しっとり。作業中には、青柳先生のいろんな角度から蝋燭にまつわるお話でも盛り上がりました。
蝋燭づくりのことはもちろん、歴史やおもしろ話など聞いているだけで楽しかったですね。
と同時に、先生も毎度「てならい堂のお客さんからの質問量が知識すごい」と「今日も深い回だった〜」とお話してました。
スタッフの私もお勉強になることばかり。みなさんの発見や学びを広げてくれる時間最高です。
蝋燭が程よく太くなったところで、次は仕上げの作業へ。
仕上げはハンダゴテを使用し、蝋燭の形を整えます。
完成した蝋燭、形、色味もそれぞれの唯一の出来上がり。
素材や和蝋燭の背景を感じながら、みなさんの手で出来上がっていく形を楽しんでいただけたのではないでしょうか。
作業が終わったら、最後に先生から和蝋燭のプレゼント。
自分で作ったものと先生のもの、3本の和蝋燭をご自宅で灯して楽しんでくださいね。
参加者のみなさん、青柳先生、ありがとうございました!
★青柳先生の 和ろうそくYagi- の蝋燭はてならい堂でもお買い求め可能です!
気になる方はこちらからぜひチェックしてみてくださいね。