自分の“物語“を探して本にする、連続ワークショップ。(全7回)
五感を使って、一冊の特別な本をつくってみませんか?
このワークショップでは、自分に向き合うワークを重ね、その内容を反映したオリジナルの本を一冊つくります。自分の物語を一からつくった後は、活版印刷や手製本などの手法をプロに習いながら、手を動かして形にします。
イラストはいれてもいれなくてもどちらでも大丈夫ですので、絵が苦手な人でも参加してもらえますよ。
全7回でつくるこの本は、今後自分が迷った時の道標やお守りのようなものになるはずです。興味を持った方は、ぜひご参加くださいね。
“あなた”のことばを本にします
このワークショップは、自分で本をつくってみたいけど、何を書いたらいいか、全然わからない、考えたこともない!という、作家を目指しているわけではない普通の人たちに向けたワークショップです。
本の題材は、みなさん自身。そこでまず最初は、あらゆる角度からみなさんのこれまで・現在・これからについて、考えていきます。自分自身と向き合い言語化することで、さまざまなことが見えてきます。(サンプルの本をつくるために、実際私もやってみました!)
結構時間がかかる工程ですが、同時に、とても充実した時間になること間違いなし。自分のことを振り返るいい機会となり、ここで多くの気づきが得られると思いますよ。このワークショップの根幹と言ってもいい大事なプロセスです。
そうして実際にみなさんそれぞれから湧き出てきたことばたちをもとに、一つのまとまりのある文章にしていきます。
描きたい人はイラストも添えて
今回のワークショップはあくまで自分のことばを本にすることが目標なので、イラストはあってもなくてもどちらでも大丈夫です。描きたい人は描きたい絵を思い切り描くのもよし、挿絵をちょっとだけいれるのもよし、文章だけにするというのももちろんよし。絵と文章のバランスは、好きなように決めてくださいね。
イラスト描きたいけどちょっと苦手だな・・という方に向けて、苦手な人でも描けるようなエッセンスやコツもあわせてお伝えするので、参考にしてもらえたらと思います。
物語づくりのパートは、自分とじっくり向き合う時間が多く、講座内の時間だけでは終わらないため、各回の最後に宿題がでます。宿題といってもそこまで身構えなくても大丈夫ですので。笑
2,3週間ほど次の回まで時間が空きますので、生活の隙間時間に、それぞれのペースで取り組んでくださいね。
後半パート開始までに、ゴールデンウィークをはさみます。そのちょっと長めに期間を使って、みなさんにはおうちでそれぞれの原稿を完成させてきてもらいます。
この期間は、みなさんそれぞれ改めて自分自身の物語に向き合い、じっくり納得のいくものを仕上げてきてもらえたらなと思います。
そして、原稿づくりを終えた後半パートでは、手を動かして、実際に自分で本を形にしていきます。
古くから使われてきた”活版印刷”の体験
表紙と本文については原稿をプリンターで印刷しますので、原稿を作る際は、文章と(あれば)イラストを切り貼りして配置します。写真なども使えますね。書いた文章は文字を印刷してもいいし、手描きで直接用紙に書き込んでもらってもOKです。
プリンターは自由度が高くて良いのですが、自分でつくるオリジナルの本。せっかくなので、”活版印刷”も体験してみましょう。
活版印刷ってよく聞きますが、何かと言われると難しいですよね。溶かした金属(鉛)を流し込んでつくられた金属製の「字の型」を「活字」と呼びます。その「活字」を組み合わせて、インクをつけて印字する手法のことなんですね。
今回は、本の”奥付”の部分に活字印刷を施す体験をします。印字する活字を拾う「文選」、拾った活字を型にはめて配列する「組版」、手動式の印刷機で印刷する「テキン」までの流れを実際に体験します。
テキンの体験は比較的いろんなところでできるのですが、文選・組版までできる体験はなかなかないので、奥付だけといっても、とても密度は濃い体験です。
手製本で一冊、こしらえる
そうして印刷し終わった紙を、今度は手製本で製本していきます。手製本とは、大量生産のための製本ではなく、職人や作家が手作業で紙の束を1冊の本に仕立てていく技術のことです。
今回のワークショップでは、手製本の中でも「一折り中綴じハードカバー」というやり方でつくっていきます。「糸かがり」という工程で針と糸を使って紙の真ん中を縫い合わせて綴じ、その上からハードカバーを糊付けしていきます。
手製本は、構造やデザインだけでもいろいろあり、糸かがりだけで何十種類もあるそうです。糸かがりの特徴は、開きやすくて丈夫、麻糸で綴じるためミシンに比べて糸が太く強度があがる、という点にあります。いいことづくめですね。
自分の手に馴染む、1冊の本を仕上げていきましょう。
以上の内容を、全7回の連続ワークショップで行います。とても密度の濃い経験になること間違いないと思いますよ。
また、ここに参加するみなさんは、全7回という時間を共にする、いわば同志です。せっかくなので、そんな参加者同士のつながりも大事にもらえたらなと思います。
こんな方にオススメです
このワークショップは、絵本作家養成講座のようなものではありません。そのため、もしそのような希望がある方は、他社さんのものへ参加した方がいいかもしれません。
-初めてだけれども、自分で本をつくるという工程を体感してみたい人
-そこに関わるものづくりについて知りたい人
-今の自分について悩み迷っていて整理をしたい人
-自分にとにかく向き合いたい人
そんな方はぜひ、この連続ワークショップに参加してもらえたらなと思います!自分の好きなことや、やりたいこと、大事にしたい本当の気持ちなどが、きっと浮かび上がってくるはずです。
物語をつくるということを通して、自分が大事にしていきたいこと、残していきたいもの、自分とは?ということに向き合い、それを形に残していく。それは、自分が今後迷った時の道標やお守りのようなものになると思いませんか?
最後に・・・
てならい堂は、「自分の判断軸をみつめる」ということを大事にしています。それは、子どもの世代に何かをつないでいく時に、自分の判断軸がなければ、何をつないでいくべきかが分からなくなってしまうと思うからです。
そして、何かをつないでいくには物語が必要です。物語がないと「つながらない」と思うんです。だから物語を大事にしています。
私たちはこれまで、さまざまなつくり手の“物語”に向き合い、その物語を五感で体験する機会をつくってきました。
今回のワークショップでは、みなさん自身がもつ”物語”に向き合って、実際の本のモノづくりを通して、それを五感で体感してもらいたいと思ってます。ピンと琴線にふれた人のご参加、お待ちしています。
※このワークショップのエッセンスを体感できる、オンラインプチ体験会を【2/9(日)】に行います!参加費無料。ちょっとでも気になった方はぜひご参加くださいね。詳細はこちら。
こちらは以前開催した、「絵本」をつくるワークショップでつくったサンプルです。今回はちょっとハードルを下げて、イラストを入れても入れなくてもどちらでもOKの「本作り」としてリニューアルしました。
絵本のサンプルはてならい堂神楽坂ストアに置いてありますので、どんな感じか気になる人はお気軽に店舗スタッフにお声がけくださいね。みなさんが今回つくる本の印刷手法・使用する用紙は異なりますが、参考になると思いますよ。
ちなみに、こんな感じの作品を、以前の絵本づくりワークショップ参加者の方はつくっていましたよ。参考までにご覧くださいね。
※今回募集するワークショップと内容は異なりますが、参考までに、昨年行った全11回連続コースの「自分の“ことば“を絵本にする連続ワークショップ」についての開催レポートはこちらから。
【工程予定】 >前半Part(自分と向き合う物語づくり) 1回目:オリエンテーション(全体の流れ・自己紹介)、物語づくり 2回目:物語づくり 3回目:物語づくり ※前半と後半の間でみなさまから原稿を受け取り、印刷(表紙・本文印刷)を行います。 >後半Part(現場でものづくり体験) 4回目:活版印刷(奥付印刷) 5回目:製本 6回目:製本 7回目:お披露目会 |
【絵本のスペック】 ・仕上がりはA5サイズ/左びらき/一折並綴じハードカバー。綴じ糸は白。 ・扉・本文14ページ・奥付の構成で、見返しと表紙がつきます。 ・紙の色は白。表紙/本文はプリンターで印刷(カラー)。奥付は活版印刷(黒1色)。 ・文章と絵のバランスは各自自由に決められます。プリンターを使用せず手描きでもOKです。 ※ワークショップでつくるのは1冊ですが、予備として1,2部ずつ印刷はおこないます。 |
【会場】
※全7回のうち、4・5・6回目以外は「神楽坂一水寮」での開催となります。それ以外の開催場所に関しては、上記「詳細をみる」ボタンよりご確認ください。
神楽坂一水寮
東京都新宿区横寺町31
東西線 神楽坂駅より徒歩4分
都営大江戸線 牛込神楽坂A2出口より徒歩8分
【日時】2025年3月〜7月
※2時間半〜3時間程度の体験です。作業時間等により前後します。
<全7回>
1回目:3月23日(日)10時〜
2回目:4月6日(日)10時〜
3回目:4月27日(日)10時〜
4回目:6月1日(日)10時〜
5回目:6月22日(日)10時〜
6回目:6月22日(日)13時〜 (17時頃終了予定)
7回目:7月6日(日)10時〜
【講師紹介】
■活版印刷:
(株)築地活字代表取締役・平工希一
1919年創業、100年以上の歴史を紡ぐ活字鋳造会社。約25万に及ぶ母型を保有し、6pt~21pまで活字を鋳造できる日本国内でも数少ない活字鋳造技術を継承。本業の他に、活版印刷をエンターテインメントにする「活版活字プロジェクト 字心」の活動も行っている。
■手製本:
空想製本屋・本間あずさ
東京とスイスで製本工芸、手製本を学び、「本と人とを繋ぐ」製本家として活動。2018年より東京都小金井市にアトリエを構え、少部数の受注製本、製本教室、作品制作などをおこなう。
■物語づくり指導:
中村真一郎
合同会社続()代表・にっぽん てならい堂店主・コピーライター・物語ライター。
てならい堂オープン以来、つくり手の物語を聞いて、これまで2000件以上のワークショップを企画。並行して、組織の物語をまとめたり、ブランドのネーミングに携わる。
自社の物語として、「続く森の話」を作成。