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秋に始める「こぎん刺し」。毎度ご好評いただいておりますこのワークショップ!今回はしおり&コースターに加えて、お散歩バッグにこぎん刺しする体験をご用意しましたよ。

「こぎん刺し」名前は聞いた事あるけど、実際どいうものかはハッキリとわかる人の方が少ないかもしれませんね。そもそも刺し子とは日本各地にあって、布が貴重だった時代に布を縫う事で補強して長く使えるようにしていた手仕事です。その土地独自の個性を持ちながら発展し、今も続けている方がいます。

今回は青森の五所川原(ごしょがわら)で「こぎん刺し」を伝統を保ちながら、今の暮らしに馴染む作品を作られている、三つ豆の工藤さんにお話を聞き、実際に体験してみるワークショップです。

土曜日の開催です!

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300年以上続く「こぎん刺し」。そもそもの発端は野良着に施された刺し子。何で刺し子をしたんでしょうか。

江戸時代、農民の着る服は麻だけ!と制限されていた時期があったそうです。津軽は寒さ厳しく、目の荒い麻布はピューと風が吹くと(吹かなくても)寒いのは容易に想像できますよね。。。その麻生地の目を木綿の糸で刺して埋める事で寒さを出来るだけ凌げるようにと考え施されたのが「こぎん刺し」なんです。

当時の農村の女性達は農業の傍らで夜な夜な刺し子をしていたんですかね。その技術が発展し、その家独自の図案が母から娘に引き継がれていたそうです。

こぎん刺しは地域によって3種分類されます。青森に流れる岩木川の上流から、西こぎん、東こぎん、三縞こぎん。それぞれ特徴があり、西こぎんは肩のところに縞模様が、東こぎんは全面に同じ紋様で、三縞こぎんは大きな3本の縞がある刺し方をされています。

特に三縞こぎんについては水害も多い土地だったという事もあり、現存する物が少ないんだそうです。

綿が育たない青森の地では、当時麻布になる糸から手作りしていました。そこにちくちくを刺していくこぎん刺し。出来るまでにはとてつもなく手間暇がかかっているんですね。。。

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教えてくれるのは、その貴重な三縞こぎんが生まれた土地、五所川原で「こぎん刺し」を続けている、三つ豆の工藤さん。

今回は午前と午後で違った体験をご用意してくれましたよ。

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まずは午前の会。当時のスタイルに倣って麻糸を手織りしたしおり(手織りって贅沢ですよねー)に刺していきますよ。

でもいきなり布目の細かい麻布はハードルが高いので、最初に布目の見えやすいコースターの布で練習してから取り組みます。こちらは初めての方におすすめ。麻布のしおりはちょっと難易度上がりますが、練習の布(コースター)も付いてるので、取り組みやすいです。

キットに図案がついてますが、こぎん刺しや手芸経験者さんは工藤さんが持ってきた他の図案に挑戦してもOKです。

そして午後の会は新登場のお散歩バッグ。こちらは中上級者さん向け。何が中上級さん向けかと言いますと、基本の文様から自分なりにアレンジしてバッグに刺していくからです!

ワンポイントで刺しても良し、バッグ全面に文様を入れても良し。教室では自分でどんな風にアレンジするかを考えて行けるので、以前参加してくださった皆さま、こぎん刺し経験者さんにもとってもおすすめ。

初心者さんでどうしてもバッグがやりたい方は、基本の文様をそのまま刺してもOK

こちらは工藤さんがサンプルで作ってくれたもの↑文様は「馬の轡(くつわ)つなぎ」というモノだそうです。魔除けとしても使われていた文様です。入れ方で印象が全然違うのが面白いですよね。(画像は仕立てる前です。)

工藤さんが用意してくれるバッグのキットは取手まで付けてありますが、両サイドを自身で縫う必要があります。施す文様のサイズによりますが、大きいほど時間がかかりますので、バッグを仕立てる作業は教室時間外になる可能性があります。どう仕立てれば良いかまでは教室で教えてくれるのでご安心くださいね。

 刺し子する糸は工藤さんが5種程持ってきてくれるので、自分の好きな色で刺せますよ。(コースターだけは練習糸付で決まったお色になります。)

必要な針や糸、ハサミなどもこちらで用意します。午前に参加の方は手ぶらでOKです!

※午後の会に参加の方は文様を考える時間があるので、鉛筆と消しゴムをご用意ください。

三つ豆さんは2010年から活動されて、意欲的に作品づくりを続けています。こぎん刺しは暮らしの中にあった技術で、昔のものは図案として残っていないんです。工藤さんはご自身で残っている資料や保管されている野良着から、こぎん刺しを紙に書き起こして実際に刺してみる程に探究熱心なつくり手さんです。

工藤さんの作るこぎん刺しの作品は、どれも文様の組み合わせが美しく、糸や布地の組み合わせにも温かみを感じられます。毎日使うモノとして、私達に寄り添ってくれる。そんな印象を受けます。それは作品だけじゃなくて、工藤さんご本人も。

青森県の伝統工芸士として認められる程の方ですが、海外の展示会に出品して奮闘されたり、皆にこぎん刺しの技術を分かりやすく伝えようと糸と針の大きい模型を自作してみたりと試行錯誤、洗練されてるけど柔らかいお人柄なんです。

ステキな作品をつくり続けている工藤さんに「こぎん刺し」の魅力や興味深い紋様のお話も聞けちゃいますよ。

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初めて参加する方も、前回来てくれた方も楽しんで参加出来る内容になってるのでは、と思ってます!

長く続いてきた「こぎん刺し」。文様(モドコというらしいです。)に意味が込められているものも多いんです。その文様を一つ一つ組み合わせて出来る美しい柄は、刺す人の想いを過去からも紡いできたような魅力があります。

今回ワークショップで「こぎん刺し」に出会う事で、あなたと津軽そして江戸時代から続いてきた「こぎん刺し」をを繋ぐきっかけになったら嬉しいです。300年続く暮らしの技術を自分の手で体感してみてください。

皆様のご参加をお待ちしております。

前回の教室(2023年9月)の様子はこちらから。

前回の教室(2024年1月)の様子はこちらから。

※9月20日(金)AM10時まではサポート会員限定期間
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