『三寸俎板（まないた）を見抜く』
厚さ3寸のまな板の裏まで見通す。転じて、物事（の隠された裏側まで）を見抜く力の鋭いこと。

という、諺があるのだそうです。このワークショップを開催するにあたり、あれやこれやとまな板のことを調べてたら、これを見つけました。（その昔「まんがで見る ことわざ事典」なるものが愛読書だったのに…無知）

『まな板の上の鯉』っていうのにはなんだかやるせなさを感じてしまいますが、『三寸俎板見抜く』…なんだかカッコいい！3寸は約9㎝。そんな厚さの裏側まで見抜く、深い洞察力というわけです。

今回のワークショップで作るイチョウの木のまな板は、さすがにそこまでの厚さはありませんが、それでもまあまあ格闘すると思いますよ。あらかじめ下ごしらえされたまな板を、あなた自身で、小刀、カンナ、サンドペーパーを使って角をとる作業をして、最後はオイル塗装や焼きペンでの文字入れなど思い思いの仕上げで完成させます。

自分が仕上げたいフォルムやディテールをイメージして、そうなるようにと、自分の手を動かすわけですが、どうしてなかなかそれ通りにはいかないものなんですね。できたとしても、時間がかかったり。

当たり前のことなんですが、そこに職人さんの「イメージをカタチにする」「クオリティを安定させながら生産性を高める」プロの”意識”と”技術”があるわけです。

参加いただく皆さんに、それを求めるわけではありません。なにより、「自分でずっと使うものを自分で作る」ことの嬉しさや愉しさがイチバンなのですから。

でもそれと同時に、自分でやってみたからこそ分かるプロの凄さも感じてもらえたらと思います。

教えてくれるのは、岐阜で「つかい手に寄り添う木の道具」をつくり続ける「woodpecker」の福井さん。まったくもって、職人然としている方ではありません。元々の家業があって木工に携わられたのですが、いまのライフスタイルに合う木製品とはなにかを日々考え、様々なところにアンテナを張ってフットワーク軽く精力的な活動をされています。ワークショップも笑いが絶えない中に、使い続けるためのお手入れ方法などを丁寧にレクチャーしてくれますよ。

ちなみに、まな板、まな板と連呼していますが、カッティングボードも作れます。「いちょうのまな板」もしくは「山桜のカッティングボード」どちらかをお選びください。

そもそも、まな板とカッティングボードって一緒でしょ？！って確かに、英名にしてしまえばそうなんですが、それでも、私たちはあえてその２つを呼び分けて使い分けたいと思っています。福井さんも、それぞれの使い方に適した、木材をそしてフォルムを選んでいます。

なんで、この木が選ばれたのか。なんで、このカタチになったのか。なんで、自分はこうやって作りたいのか。自分はどうやって使いたいのか。使い続けていきたいのか。そんなことを考えながら、せっせと小刀やカンナやサンドペーパーを動かしているとき、もしかしたらそこには、あなた自身の洞察力を深めに深める「三寸俎板を見抜く」体験があるかもしれません。

「三寸俎板を見抜く」ような人になりたいなぁ。そう思うだけでいつのまにか、目を細めてまな板の向こう側を見ようとする、渋めの顔をしてしまっていることに気づきました…。

いかかですか？ぜひ、あなた自身が使うまな板もしくはカッティングボードを、あなた自身で作って、あなた自身の好きやこだわりを見つけてみてください！

みなさまのご参加をお待ちしています。

いちょうのまな板。
やわからく、弾力性があるため、庖丁をいためません。

山桜のカッティングボード。
ブレッドナイフなどのギザギザした刃にも対応しています。

「woodpecker」の福井さん。

焼きペンを使って、名入れも可能です。

その他注意事項:

※現地までの交通費等はお客様ご自身でのご手配、ご負担となります。
※準備の都合上、キャンセルは1週間前迄とさせていただきます。
※スマホからお申込いただく際に、クレジットカード決済通信中に通信が途切れてエラーとなるケースがあります。カード決済をする際は、電波の安定した状況で行って下さい。