開催期間:8/17(土)~9/8(日) 11:00-18:00
※営業日は火・金・土・日

季節の草木染めワークショップをはじめ、長年一緒にワークショップを開催している新宿落合の工房”染の里おちあい”。型染めの魅力を感じる夏の展示販売会を行います!

江戸染色の巨大産地であった新宿で、今もその技法と伝統を守りながら新しいチャレンジを続けているおちあいさん。まだまだ暑い夏、染色の地の瑞々しさや涼やかさを神楽坂で感じてください。

なんと、インスタ映えスポットを作りました!と。ここで写真撮ると映えるらしいですよ 笑

新宿区落合で100年に渡り着物の反物を染めてきた工房「染の里おちあい」。

「染の里おちあい」は、100年に渡り着物の反物を染めてきた工房です。

落合は「神田川と妙正寺川が落ち合う場所」ということから名がつきました。水量が豊富で、澄んだ水が流れる里だったそう。

明治、大正の時代になると、神田紺屋町の染色職人たちは、よりきれいな水を求めて落合に集まってきました。染色で水洗は欠かせない工程であり、より澄んだ水を必要とします。

布の皺を伸ばす湯のし屋や染物を扱う商人たちが集まり『染めの里』が作られてきたそうです。

そうして落合には、江戸染色の産地が形成されていきました。最盛期には300軒を超える染色業者で栄え、川筋の染工場の職人たちが川のあちこちで水洗いをするという風物詩が、1960(昭和30)年代半ばまで続きました。

洋装へと移り変わっていく中で、江戸染色も次第に勢いをなくしていき、巨大産地であった落合の業者も現在では、約10社へと減少してしまいました。しかし、残った彼らは江戸染色の技法と心を受け継ぎ、伝統を守りながら新しいチャレンジをしています。”染の里おちあい”も今は地域の染め工房として、私たちに染め文化を伝えてくれています。

14メートルほどの継ぎ目のない一枚板を使って作業する”板場”

部屋の端から端まで、皺が寄らないようにピンと張られた反物が吊られている空間です。まさに反物の天の川。

部屋の端から端まで、皺が寄らないようにピンと張られた反物が吊られている”引場”。まさに反物の天の川です。

江戸小紋や江戸更紗など、型を使って表現する江戸染色にとって、最も重要な作業を支えるのが”板場”。板場とは「長い一枚板」を使って作業する場所のことです。

この場所が染色工房の特徴で、この板に白生地(染色する前の白い絹の反物)を貼ることから型染めは始まります。

“引場”は板場とは違い、生地を宙に浮かせた状態で彩色していきます。生地幅を細い竹の棒で引っ張り、生地全体を部屋いっぱいに広げ、職人たちは椅子に座り、 移動しながら作業します。ベテランの染色職人さんでも「何年たっても緊張して刷毛を握っている」と言うほど繊細な工程です。

職人さんは約200色の原染料からいくつかを選び、調合して独自の色を作り出していて、代々受け継いでいる色のレシピは3000色ほどあるそうです。

職人さんは約200色の原染料からいくつかを選び、調合して独自の色を作り出していて、代々受け継いでいる色のレシピは3000色ほどあるそうです。

染色の長い歴史の中で江戸時代は、染色の技法が飛躍的に発展した時代です。江戸の町人が大きなパワーをもってくると、職人たちはさまざまな技法に挑戦していきます。型染もその一つでした。

型染は、型紙を置き換えて刷毛で摺る工程で、同じ色でも全く異なる仕上がりになります。

染める図柄に合わせて型を彫り、均一な絵柄を染める技法として広まっていきました。型を利用することで、一つの絵柄を大量に生産することができるようになり、多くの人たちが着物を楽しめるようになりました。

型染めの中でも、日本独自に昇華し続けているのが江戸更紗です。

更紗は今から3000年以上も前にインドで発祥し、木綿に花や人物などをカラフルに染め上げた文様が特徴です。木綿が素材の性質上、染色しやすかったことで生まれたと言われています。

日本で更紗文化が花開くのは江戸時代。独特の異国情緒あふれる美しい更紗を何とか染め上げてみたい、と職人たちは日本の型染技術を駆使し、日本人の感覚にはない極彩色を用いて過剰な彩色を施し、独自の花鳥風月を表現していきました。

通常30枚、精密なもので300枚もの型紙を使用する江戸更紗は、染色技術の「極み」とも言われます。

江戸の硬水に含まれている鉄分が、染め上げるまでに化学反応して渋い色になり、江戸更紗独特の渋味が生まれます。「侘」を感じさせる味わい、「寂」を感じさせる枯れた色合いが特徴です。各地の更紗は次第に姿を消していき現在、我が国で産地を形成しているのは東京の江戸更紗だけです。

その時代に生きた人々を魅了し、職人たちの技術が昇華していったように、現代に生み出される江戸更紗も、今を生きる人々の中で育まれています。

商品の一部です。着物生地や手染めの小物も多く並びますよ。

今回のラインナップを少しご紹介します。

●手ぬぐい
型紙はおちあいの職人による手彫り、染めは江戸川区の染工場による注染「東京本染」。人気柄の”芭蕉”は歌麿の浮世絵の中の人が締めている帯の柄を再現しています。

●御朱印帳
新宿区の工房で型染めした生地を、新宿区の製本所で手貼りで仕上げています。新宿の地場産業が協力して出来ました。手染め着物地使用。

●ヘアゴム
江戸小紋や江戸更紗の染めの工程で使用する染見本や生地の耳の部分などを使用しています。

その他、ワークショップでもおなじみの藍や桜のスカーフも数量限定で販売します!

てならい堂神楽坂ストアでお待ちしております!