棕櫚でつくる、ミニほうきと鍋敷き。五感で棕櫚の面白さに触れて、その使い居心地の良さを実感してみる体験。
みなさんのおうちに「たわし」はまだありますか?最近そういえば見かけなくなった、あまり使わなくなった、たわし。いつからたわしはTV番組でやるダーツの、ハズレの象徴みたいになってしまったのでしょう。
現在のたわしのほとんどは、東南アジアで育つ”パームヤシ”という植物から作られます。しかしながらたわしは、かつては”棕櫚(シュロ)”という植物から作られていました。そしてこの棕櫚は、日本全国で見られる植物です。
棕櫚の皮は腐りにくい性質があるため縄に加工されたり、また、繊維を束ねてたわしや棕櫚ほうきの材料として使われたりしてきました。身近な植物から生活の道具を生み出すことは、木や森と仲良くくらしてきた日本人の根底に流れている、生活の知恵と呼べると思います。
今、普段接することの少ない自然の素材と向き合ってみることは、私たちの中に眠っている、古からの生活の知恵を呼び起こすことにつながるかもしれません。
今回作ってみるのは、「棕櫚のミニほうき」と「棕櫚の鍋敷き」。
素材に触ってみる。巻く、束ねる、切るといった作業を通じて、五感で棕櫚という素材の面白さに触れてみてください。意外と素材フェチな自分に気づかされるかもしれませんよ。笑
棕櫚の道具つくりを教えてくれるのは、和歌山で三代続くたわし屋さん「高田耕造商店」 の高田大輔さんです。
和歌山県海南市は、実は生活雑貨の一大産地。そのルーツは、棕櫚の木が群生していた山にありました。今では、スポンジなどの化学製品が中心で、たわしもほとんどがパームヤシで作られた海外製のものですけどね。
しかし高田さんたちは、自分たちのルーツを見直したとき、棕櫚で作るたわしへと回帰しました。そしてその思いは、かつて地元の繁栄の原点であった棕櫚の山を復活させることへと向かいます。そこで高田さんたちを待ち受けていたのは、まるで映画のような奇跡の物語だったのです。
そんな奇跡の物語は当日のお楽しみとしまして(笑)、高田耕造商店のつくる棕櫚のたわしに触ってみると、ほとんどの人はその柔らかさに驚きます。棕櫚というのは実は柔らかい素材で、それも選び方、下準備によって、その柔らかさを際立たせることが可能だそうです。
この柔らかさ、いまでは身体を洗うブラシとして引っ張りだこ。特に希少な紀州産棕櫚を使ったものは、半年待ちという人気商品に育ちました。
てならい堂が感じたのは、単に昔のやり方に立ち返ったり、古いものを復活させるということではなくて、見捨てられていた身近な素材に再び光を当て、今の時代に必要とされる価値あるものとして生まれ変わらせた、つくり手の熱意でした。
当日のワークショップでは、国産棕櫚は使えません。それはあまりに希少だから。参加していただければ、その本当の意味がわかっていただけると思います。
棕櫚という自然素材に触れて、自分の道具をつくる時間。それはきっと、私たちの普段の生活を見つめ直し、そして楽しく再構築してくれる時間になること、請け合いですよ。
内容 : |
棕櫚を使って、ミニ箒もしくは鍋敷きを作ります。高田耕造商店さんからのお土産付き。 |
日時 : | ミニ箒づくり:2019年4月6日(土)10時〜11時半 鍋敷きづくり:2019年4月6日(土)16時〜17時半 申込締切:4月3日(水) |
定員 : | 各回8名 |
場所 : | にっぽん てならい堂(ひみつの小店) 東京 神楽坂。詳細はお申込み後にお知らせします。 |
その他注意事項:
※現地までの交通費等はお客様ご自身でのご手配、ご負担となります。
※準備の都合上、キャンセルは1週間前迄とさせていただきます。
※スマホからお申込いただく際に、クレジットカード決済通信中に通信が途切れてエラーとなるケースがあります。カード決済をする際は、電波の安定した状況で行って下さい。