江戸の染め屋で学ぶ『染め夜塾』。型を送って染める小風呂敷ワークショップ。
“染めもの”という言葉になんとなく惹かれます。
なんとなく惹かれる理由は、手仕事だからなのか、染めの色の華やかさを連想するからなのか、それとも別の理由でしょうか。
実際に体験してしまえば、その理由も分かるのではないか、ということで様々な染めを体験する機会が、毎月第二火曜夜の”染め夜塾”です。新宿区落合にある実際の染め工房をお借りして、夜毎に開催する、様々な染めの技法を体験するワークショップ。
今回は3枚の型を使い、小風呂敷を染め上げる体験をご用意しました。”3枚の型を使う”ということは、一枚の図案を3枚に分けることで、3色に染め分けることが可能になるということですね。
14cm角の三枚型を順に4回送ることで、約42cm角の小風呂敷の中心に柄をいれていきます。また、小風呂敷のほかにコットン製のトートバッグを選べるようにしましたので、トートバッグに柄を入れることも可能です。
柄はとりあえず8柄をご用意。
今回は各柄お一人ずつですので、お申込み時に早いもの順でお好きなものをお選びいただきます。色は用意した6色の中からお好きな3色を。型を送って、ひとつの柄を完成させるということを、このワークショップを通じて体感してもらえればと思います。
できあがった小風呂敷は、お弁当を包むもよし、ハンカチとして使うもよし、正方形ですから使い勝手は良いですよね。トートバッグの方も自分で染めたバッグを是非、日常で使ってください。
江戸の伝統工芸である「江戸更紗」「江戸小紋」の技法は、「型紙」を使います。江戸時代から明治にかけて、江戸の人口はどんどん増えていき、庶民も着物を着るようになり、その需要も連れて増えていきました。
草木染めで単純に浸して染めるだけでは単色しか染められないので、オシャレを楽しむことはできませんし、また手描きの技法では複雑な柄を楽しめますが、量に対応することはできません。増える需要に対応するために、型を使うことで同じ柄を量産を可能にする技法として、型染めは存在しました。
量産に対する手仕事という概念を持たれる方も多いと思いますが、多くの手仕事もまた、その時代における量産のための工夫が詰まっています。圧倒的な大量生産が様々な問題を引き起こしてきた現代で、”身の丈”というか、”社会にとって適切な量をつくる技術”は、とても大切なことなのではないかと、てならい堂は注目しています。
さて、着物一反は約12〜13mありますので、これに対応する一枚の型というのは存在しません。必然的に同じ型を反物の上で送りながら、一反全てに同じ柄を染めていきます。しかし、一枚の着物ですから型の切れ目で柄がずれてしまっては困ります。どんなに細かい柄であっても、切れ目が分からない様に、そして刷毛で刷り込む色も、濃淡がでない様、均一に仕上げるところに職人技が詰まっています。
今回は、型染め故のこの「送り」という作業を体感してもらう企画。職人技とはいえ、染め夜塾は染めものは初めて、という人たちが集まるワークショップですので、どうぞご安心を。実際に自分の手を動かす中で、染め物の、手仕事の、はたまた着物の魅力を探ってみませんか。
場所 : | 染めの里 二葉苑 東京都新宿区上落合2-3-6 |
日時 : | 10月10日(火曜)19時〜21時 (作業スピードによって終了が遅れる場合があります) |
内容 : | 「型を送ってつくる小風呂敷」体験(トートバッグに変更も可) 5,400円 |
その他注意事項:
※現地までの交通費等はお客様ご自身でのご手配、ご負担となります。
※準備の都合上、キャンセルは1週間前迄とさせていただきます。
※スマホからお申込いただく際に、クレジットカード決済通信中に通信が途切れてエラーとなるケースがあります。カード決済をする際は、電波の安定した状況で行って下さい。
会場までの行き方:
西武新宿線 中井駅より徒歩4分
都営大江戸線 中井駅A2出口より徒歩4分
東西線 落合駅より徒歩8分
※特に落合駅からは迷い易いので、Googleマップ等をご使用になられることをお勧め致します。