開催期間:2/17(土)~2/25(日)11:00-18:00

※てならい堂のOPENは火・金・土・日です。

「手仕事に没頭する半日。竹皮編み(たけかわあみ)ワークショップ」の開催に合わせて、前島美江さんの竹皮編みの作品が並びます。

ワークショップの講師をしていただく前島さんは、群馬県高崎で「でんえもんときわ」というアトリエを主催し、竹皮編みの手仕事を伝える活動を行っています。

最終日の2/25(日)には、ワークショップ開催日のため、前島さんもいらっしゃいますので、直接お話が聞けるチャンスです。※ワークショップの詳細はこちら(満席となりました。)

昔からの竹皮編みの技術を受け継ぐ前島美江さん。次の世代へと伝えるために、群馬県高崎市に“でんえもんときわ”という工房兼サロンを立ち上げて手仕事を伝える活動を行なっています。

前島美江さん。次の世代へと伝えるために、高崎に“でんえもんときわ”というサロンを立ち上げて手仕事を伝える活動を行なっています。

竹皮編の中でも人気が高い、お弁当箱。

竹皮編みの中でも人気が高い、お弁当箱。

ぶどうの蔓や竹などの自然素材を編んで、かごを作るような暮らし。憧れます。自然の素材に触れる、慣れる第一歩にうってつけなのが、竹皮編み。竹の皮は柔らかくて、初心者でも形がつくりやすいんだそう。

群馬県赤城山で採取されたマダケの竹皮を水に浸して、針を使って竹皮を細く割いていきます。細く割いた竹皮を芯にして、そこに幅のある竹皮を巻きながら、基本の円形をひたすらに編み込んでいきます。自然の材料を、素材にしていく知恵を感じてください。

「触ること、そして自分の手を動かすことから感じられることが、たくさんあるんです。」と前島さん。そんな前島さんの作品たちは、たしかな積み重ねによる畏敬と自然の温もりを同時に感じます。

前島さんが主に使用している竹皮は、九州の八女地方で取れるカシロダケ。その名の通り、皮が白いのが特徴なのと、柔らかく粘りがあるので編むのに適しています。  前島さんは20年近く八女市の竹林整備の活動を続けているそうですが、人手不足も深刻で、年々材料が入手しにくく貴重になってきているといいます。

前島さんが主に使用している竹皮は、九州の八女地方で取れるカシロダケ。その名の通り、皮が白いのが特徴なのと、柔らかく粘りがあるので編むのに適しています。 前島さんは20年近く八女市の竹林整備の活動を続けているそうですが、人手不足も深刻で、年々材料が入手しにくく貴重になってきているといいます。

畳針を使って、竹皮を細く割いていきます。

前島さんが使用している針は日本で作られた畳針で、とても質が良いのだとか。ただ現在では畳屋そのものが少なく、道具も手に入り難くなってきていると言います。

ドイツの建築家であるブルーノ・タウトは日本に3年半ほど滞在して、外からの視点で日本の美を見出し、その著作『日本美の再発見』にまとめています。京都の「桂離宮」を「泣きたくなるほど美しい」と評しました。

そんなタウトが群馬県の高崎市で工芸品のデザイン指導を行なっていた際に、雪駄(草履)の職人と出会い、これをきっかけに、数々の竹皮編みの道具が生まれました。

タウトの指導の下で一時期は多くの職人を抱えた高崎の竹皮編みも、時代の波に揉まれ、やがて廃れていきます。いよいよその職人は残りひとり、、、となってしまった時、その職人を訪ねて学び、技術を受け継いだのが、今回教えてくれる前島さん。

タウトが高崎で竹皮編みを指導していた時代は、柳宗悦による民芸運動とちょうど同じ頃。各地の手仕事を見て歩くタウトの旅と柳の旅は、同じ時代なんですね。

竹皮で編んだ竹皮編のコースターとトレイ。白いところはカシロダケ、色の黒いところはマダケを使用しています。今回使用するのはマダケになります。

竹皮で編んだ竹皮編のコースターとトレイ。白いところはカシロダケ、色の黒いところはマダケを使用しています。 機能性と意匠性を兼ね備えた、ワインかご、メロンかご、裁縫用かご、パンかごなど、タウトがデザイン指導した竹皮編みは数多くあります。機能性と意匠性を兼ね備えた、ワインかご、メロンかご、裁縫用かご、パンかごなど、タウトがデザイン指導した竹皮編みは数多くあります。

竹皮編みの作品を通じて、ブルーノ・タウトの美学や時代の空気も感じることもできるかもしれません。
神楽坂ストアでお待ちしています!